2006年9月25日 (月)

「おいプロ」公式BBS閉鎖!&アンフェア映画化など

ここんところ、ポンポンと大きなニュースが入ってきて、

特に昨日、今日は、ほんとにうれしいやら、寂しいやらで・・・。

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朝から、YOSHIKIのハリウッド進出に関して、ズームイン朝

で映像?記事?が出るということで、朝からチェック!してたの

ですが、そんなのはどこにもなく・・・。多分何かの情報と差し替

えられたのではないかと。公式サイトの情報だったのに・・・。

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そうしたら、別件で、またまた朝から大きな情報が!!!!

「アンフェア」映画化!!!!

びっくり・・・。

すべて同じスタッフ、脚本家、キャストなら大喜びです!

ただ、映画にもなっちゃうんだったら、安藤も出てほしかった

なあ。。。それは言っても仕方のないことか・・・。

アンフェアは推理合戦がおもしろいので、連ドラがよかった

けど、視聴者も同じ手にはもう乗らないし、難しいかな・・・。

連ドラでも、映画でもハードルはどんどん高くなるので、

大変ですね。でも、最高のものを見せて欲しい!

サンスポのアンフェアの記事

あらたに江口洋介さんが加わるようです。

お話はどうなんだろう・・・雪平関連の事件を扱うのか、まった

く違うものになるのか、ユージュアルサスペクツばりの緊張感

漂う圧巻の出来になっててほしい!

ファンの私もハードルをあげてどうする~って感じですね。

いやあ~、うれしくて。期待が膨らみます。ほんとに。

知りませんが、脚本を佐藤嗣麻子さんが担当されるなら

大丈夫! 来年3月公開、楽しみです。

おっとその前に、今日から関西地区では「アンフェア」再放送

開始です。 しっかりしなきゃ!

そうそう!!!

再放送はなんと!2話分ずつの放送でした!月~木までで、

8話まで放送。3日の夕方までで最終回を放送終了。その夜に

スペシャル放送ということで、計算バッチリ!なんですね。

素晴らしいです。。。数日前に中途半端なノリなんて書いて

しまって・・・ちょこっと反省。

そして、今日は「おいしいプロポーズ」の公式サイトの

BBSが閉鎖する日です。

私もちょくちょく書き込みをさせてもらっていました。なので、

この日を迎えるのは感慨深いです。ドラマの公式サイトに

こんなに訪問したのは初めて。ファンのみなさんとこれほど

心の交流ができたのもはじめて。うれしくて楽しかったです。

心から安らげる素敵な場所でした。

だから、ありがとうという感謝の言葉しか出てきません。

もしあの場所が今、お別れ会場だったら、そこにいるすべ

ての人、ひとりひとりに心から「ありがとう」と言ってまわるだろ

うと思います。そういう思いでいっぱいです。

あと、50分ほどで閉鎖ですが、静かに幕を引くのかな・・・。

ほんとは最後に続編とか、スペシャルについてのコメントが

欲しかったけれど、それもなさそうですね。。。

素敵なドラマだったので、引き続いて続編を願い続けていき

たいと思っています。 ありがとうございました。 (*^-^*)

今夜は・・・。「おいプロ」BBSの書き込みを読みながら、

午後9時まで「アンフェア」1,2話の録画を見て、その後、

浅見光彦シリーズを見てました。

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2006年8月26日 (土)

おいしいプロポーズDVD-BOX発売!

「おいしいプロポーズ」は春ドラマで日曜劇場に登場。

最終回は6月25日でした。全10話。

1話、1話が終わる度、次の放送が待ち遠しくて、

恋した時の素敵な気分を思い出させてくれた作品でした。

あれからちょうど2ヶ月後、DVDが手元にやってきました。

感慨無量。

私の一番大切なDVD。購入してよかったです。

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初回特典についている番組特製バンダナ。

普通のハンカチとして使おうか、車のヘッドレストに巻ける

んじゃないか、などと思ってたんですが、

しばらく頭に巻いておきます。(爆)

今も巻いてます・・・。(^^) 浮かれてるなぁ~♪

それから、特典映像として収録されているものは、ほとんど

公式BBSで、ファンがぜひDVDに入れて欲しいと強く希望

したものです。その願いをスタッフさんが拾いあげてくれました。

(元々、収録予定だったのかもしれませんが・・・)

中には、第1話放送前のドラマナビ的なものや、「王様のブラ

ンチ」での番宣もあります。

これらの映像は、番組宣伝のため放送されたものですが、

多分、関東地区や他一部地区のみの放映で大半の地方では、

放送されませんでした。少なくとも大阪に住んでいる私は

まったく見ることができませんでした。

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もし、ご自分の見ている大好きなドラマがDVD化される場合、

TBSさんなら番組の枠を超えて収録してくれる可能性アリ

なので、ぜひ、そのドラマの公式HPに、要望を書かれると

いいと思います。

DVDは、ずっと待っていた分だけ、もったいなくて、一気に

見るなんてことはできません・・・。

これからしばらく「おいプロ」漬けの毎日です。

第1話だけ、主題歌の入り方が違いますね。

新しい発見がとっても、うれしい。

「おいしいプロポーズ」、ほんとに、いいドラマでした。

ところで、「おいプロ」の公式BBSが9月25日で閉鎖になる

ことになりました。

残念です・・・。

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「おいプロ」ファンにとっては、公式BBSが自分たちの希望を

伝えられ、また同じことを望む仲間が集まれる唯一の場所で

した。その場が閉鎖なんて・・・。 (T_T)

いつまでもHPのスタッフさんの手を煩わすわけにはいか

ないけれど。

せっかくDVDがやってきたのに、辛いお知らせも一緒に

やってきてしまいました。

閉鎖までの1ヶ月、変わらず続編希望を書き込みながら、

最後はキレイに感謝とお別れを言えるようにしたいと思います。

鈴子と春樹がラブラブでいるところをいっぱい見たい。

もっとしっかり幸せになってほしい。

特に春樹には、うんと幸せになってほしい。

なんて・・・。

自分は結構、寂しく(笑)過ごしてるというのに。

ドラマの主人公に、うんと幸せになってほしいと願うなんて。 

不思議なことですね。

でも、このドラマをそれほど愛しています。

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2006年8月19日 (土)

今夜のドラマ&おいしいプロポーズDVDーBOX

今夜の9時台のドラマは見たいものが、4本。 なんと!

新・人間交差点、2時間ドラマ、映画サイン、そして、

マイボス。 マイボスは録画。

結局チャンネルは新・人間交差点に。

このドラマ、よかったです。味わいがあって優しくて。

20年前部分のドラマと、こうたろうの最後のセリフに心が

揺さぶられました。1話完結で、全3回だそう。 

芸達者な方たちばかり出ていて、引きこまれました。

佐藤えりこさんのキャラ、元気でハキハキしてていいです。

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「おいしいプロポーズ」DVD-BOXの発売まで、1週間を

切りました!特典映像がいっぱいなので、すごく楽しみです。

また、ネットなどで、DVDーBOXの感想などを読ませてもら

うのも楽しみの一つ。ネットサーフィンしまくりますよ~♪

あと、1週間。ワクワクします・・・。

相変わらず、公式サイトのBBSでは、続編希望の書き込み

がいっぱいあって、盛況です。

TBSのトップページの右下にあるアクセスランキングも、

最終回終了後2ヶ月たつのに、20位以内をずっとキープ。

旬な話題を扱った情報番組放送後でも、重要なニュースの

時も、新しいドラマ放映直後でも、何があっても、

平均15位前後にランクインし続けてます。

すごいっ!

これってすごいことです!

しかも、最終回の6月25日から、DVDの内容告知発表以外

はまったく更新もないのに!です。

実質、活動を終えたHPで、

ファンの書き込みだけが増えていってます。。。

(アップしてくださっているスタッフさん、本当に心から感謝

しています)

BBSで、書き込みを読んでいると、うれしくなります。

熱い人が多くて・・・。

人の「好き」という感情はお金では買えないものですよね。

心の中の深いところにある美しい領域に響いたということ。

そのかけがえのない感情をどうか大事に受け止めてほし

と願うばかりです。。。

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2006年7月18日 (火)

「おいプロ」ざるそば。

最近のマイブームは、ざるそば。

なぜ、ざるそばかというと、「おいプロ」の最終回で、

鈴子&マキ&徹&ちはるで、引越しそばを食べていて、

それを見て、「おいしそう・・・」と目が釘付けになったから。

なんか・・・とっても大盛りだったんです。(笑)

ざるの上にてんこ盛りのざるそば・・・。

なんでこんなに量が多いんだろう・・・。

大盛りというより、特盛りって感じだなあ・・・。

小学4年のちはるの前のざるそばも、てんこ盛り・・・。

ビデオを見返しても、いつも量が多いなあ~と思う。なんか

ざるに盛る量を間違えてるんじゃないかと思ったり・・・。

(最終回は大変なクライマックスをむかえるというのに、

ここのシーンだけ、私の目はざるそばから離れない・・・。)

おいしそう!!! 私はあの量に惹かれたっ!

こんなにてんこ盛りのざるそば、私も食べたい・・・。

で、ざるそば、ざるそば。

最終回以降、2人前くらいのざるそばを好んで食べてる私・・・。

まあ~、かなり、幸せかも。(笑)

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「おいプロ」はイタリアンシェフのお話なので、HPには海の幸の

リゾットなどのイタリアンのレシピが紹介されているというのに・・・。

ざるそばに食いついてる私は純和風だわ~。(笑)

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2006年7月11日 (火)

おいしいプロポーズDVDBOX、特典内容決定!

おいしいプロポーズの特典内容が公式サイトで発表されやした。

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1.メイキング


  クランクインから追ったメイキング映像に加え、長谷川さん・

  小出さんのインタビューを交えた撮影現場の裏側をお見せします!

2.小出恵介の“長谷川さん”をもっと知りたい!!


  長谷川さんと少しでも仲良くなりたいと考えた小出さんが、カメラ

  を持って楽屋に突撃!初めての2Sトークコーナーです

3.クランクアップ集

  3ヶ月に及ぶ過酷な撮影の終わりの瞬間を、カメラが追いかけました

4.おいしいプロレシピ


  ドラマに出てきたおいしい料理の数々を番組料理指導の手で

  実際に再現!あのレシピも本邦初公開!!必見です

5.春樹が語るもう一つの「おいしいプロポーズ」


  皆様からのご要望が多かった、春樹(小出恵介)のナレーション

  ダイジェスト映像も収録

6.ブランチ番宣コーナー

  「王様のブランチ」で、長谷川さんが小出くんのために手料理を

  披露。見逃したあなたへの永久保存版! 

7.TVスポット集&ノンクレジットタイトルバック


  各回のスポットと、クレジット無しのタイトルバックです

<初回限定特典>

  1. 番組特製バンダナ
  2. 葛城春樹手書きイラストメッセージカード

<封入特典>

  1. 長谷川京子&小出恵介フォトブック
  2. 「バンビーナ」レシピブック

※特典は変更になる場合があります。ご了承下さい。

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すごい内容ですよね。。。

大阪に住んでいるので、王様のブランチとか、番宣内容は全く

見ることができなかったけれど、DVDの方でフォローしてくれる

なんて思ってなかったです。感涙モノ!!!!

この内容が変更されず、DVDに収録されるのを願うばかり。

しかし、TBSさんって特典いっぱいつけてくれる~。

ありがたいことです。。。

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2006年7月 7日 (金)

おいしいプロポーズ・サントラ

ネットで注文した「おいプロ」のサントラが届きやした。

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いやあ~、すごくいい。うっとり。

ドラマの各シーンが、ふわ~~と浮かんでくる。

もっとたくさんの人に聴いてほしい。

ドラマを見ていなかった人にも。きっと感動するはず。

大満足~♪

そそ、春樹爆走の時に流れた主題歌、Flowerのpianoバージョン

も入ってる。これもとっても素敵。ロマンティック。

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最近は、一日一度は、ザアザア~降り。雨ばっかり・・・。

そんな中、響き渡るサントラ曲に、気持ちが浄化されていくよう。

そうだ、サイドメニューの新しい花は、我が家のあじさい。

蕾が多くて、微妙な色合いがキレイでしょ。

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ところで、おいプロの公式サイト、のBBSには続編、SPを

願う書き込みがいっぱい。あふれてる。

こういう願いって汲み取ってもらえるのかな・・・。

汲み取ってもらえたらな。

ドラマの神様は、続編を熱望するファンに、微笑んでくれるかな。

朗報を待ってる。

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2006年7月 3日 (月)

おいしいプロポーズ&HERO

「おいプロ」のサウンドトラックが欲しくて、

それも、自分の足で歩いて購入したいと思って、

都会のCD屋さんに行ったのだけれど、なんと!

5件まわっても、みつからず・・・。。。。

かわりに、好評でどこの本屋も在庫切れでないと

聞いていた小説をみつけて買ってきた。

その小説、もっと先にじっくり読もうと思っていたのに、

帰りの電車で読み出してしまい・・・。

はっと気づくとすごく集中してしまっているので、

電車を乗り越すんじゃないかと、ひやひやものだった。

ちなみに、サントラは、帰ってすぐにネットで注文した。

その日に手に入るとばっかり思っていたのに、

ネットの方が手に入りやすいなんてねえ~~。。。

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小説は、購入して良かった。

その時々の春樹や鈴子の心情が補強されるし、

映像になかった部分を知ることもできた。

春樹は、ドラマ以上に、婚約に抵抗して何度も道造のもとを

訪れてる。鈴子から小切手を受け取ったと聞いても

すぐには信じないで、道造に確かめに行ってたり・・・。

ファンとしてはこういうの、大事なんですよね。 (*^-^*)

ラストの結末にしても、

ドラマの結末を見た後なら、こっちの小説の方のラストでも

良かったかな、と思ったりできる。

もちろん、もっと大ハッピーエンドにして欲しかったという

元々の願いはあるけれど。

ただ、春樹は当然、鈴子を思っているけれど、

鈴子はどうだったんだろうという疑問があったのだけれど、

小説で、彼女の希望みたいなのが見えた。

彼女は春樹の状況をマキから聞いて知ってたのね。

一度本気で別れたんだから、あえて会いにはいかないけれど、

「運命の人なら会える」と思ってた。

ここからは私の想像だけれど、

ただ、偶然に、会えると思っていたわけじゃない。

イタリアグルメという自分達の共通点に託してたような・・・。

私がおいしいものを作っていたら、あなたはきっと食べにやって

くる、そう思ってお店をしていたように思えた。

そしてその通りになった。

それも、「おいしい」プロポーズかも、なんて。

結末がドラマと小説と2パターンあるのも、おもしろかったな。

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ただ、「おいプロ」はもっと見たいし、続編希望なのはかわらない

けれど。(念押し:笑)

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[ HEROスペシャル ]

久利生が検事としての使命感について語ると、ぴしっと引き締まる。

揺るがない信念は素敵。その信念に触れて、感化されていく

周囲の状況もなんとも爽やかでいいんですよね。

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2006年6月28日 (水)

おいしいプロポーズ・第10話(最終話)感想後編

~ あなただけを愛してる ~( 感想後編 )

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ここからが、好きなシーン。

藤森とのツーショットを見ても、やはりあきらめきれないで、

もう一度、話し合おうとやってくる春樹。鈴子を追いかけて

くれてるのが、うれしい。

翌日、再度、鈴子と話し合うために、新生バンビーナに

やってきた春樹。でも、厨房には、鈴子の姿はない。

接客の特訓中だったマネージャー大河内やマキが、

そんな彼に声をかける。

「どうしたんですか?」

「シェフは?」 

「ああ・・・店をやめてしまって・・・」とマネージャー大河内。

「やめた?」 

春樹は驚いて目を丸くする。

「鈴子から何も聞いてないんですか?」

マキの問いに言葉も返せない・・・。

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車に戻った春樹は、鈴子に連絡を取ろうとするが、逆に電話

がかかってくる。秘書大河内の困り果てた声・・・。

「常務、どちらにいらっしゃるんですか?

株主との懇談会がもうすぐ始まります」

「・・・わかった!」

仕事に追われ、鈴子を追えないことに、苛立ち、

春樹は携帯を助手席に放り出し、ハンドルを叩きつける。

ハンドルを叩きつけるところもいい!苛立ちが伝わってくる。

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鈴子はイタリア行きのチケットを購入。

その帰りに、公園に立ち寄る。夜に春樹とバスケをした公園だ。

思い出されるのは春樹のこと。

二人でバスケをして遊んだ夜・・・。

情熱的なキスをした夜・・・。

春樹からストラップを贈られて最高に幸せだった夜・・・。

そして、そのときの彼の笑顔・・・。

鈴子は、携帯を取り出し、ストラップを手に取る。

愛しさと悲しさの入り混じった表情。。。

この泣き出しそうな鈴子の表情がとても美しくて・・・。

(ここ、回想シーンで、号泣・・・)

宝物みたいに素敵なシーンの数々だったから。切なくて、

切なくて・・・。幸せになってほしいのにね・・・。

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株主との懇談会が終了した春樹は、再び、鈴子の携帯に

電話をかける。

.

鈴子の手にある携帯が鳴る。

鈴子は、春樹からと知り、とまどいながら電話に出る。

春樹は、ようやく鈴子の電話とつながったことで、

意気込んで話はじめる。

「もしもしっ! 会ってもう一度、話がしたいっ! 

もしもしっ?」

「・・・聞いてるわ」

「いまどこにいるっ?」 春樹は必死で尋ねる。

「わたしはもう会いたくないの。会ってもはなすことないし・・・」

「どこだよっ!」

電話の向こうで、バスケをする音がする。

春樹にはそこがどこかすぐにわかった。

「・・・あの公園?すぐ行くっっ!」

.

春樹は、車から降りると、急いで公園に駆け込んでいく。

でも、周りを見回しても、どこにも鈴子の姿は見当たらない。

春樹は携帯を取り出し、鈴子に電話をかける。

「・・・もしもし」

「もしもしっ!」

鈴子の姿を探しながら、春樹は必死に問いかける。

「どこにいるっっ?」

「もう会えないの。あなたとは。私達、わかれたのよ」

「俺はそんなつもりないっ!」

「困らせないで・・・」

「会って、ちゃんと、話そうっ!」

「だから、あなたとはもう会わないって決めたの。

あなたはミチルさんと婚約して、お父様の跡を継ぐのがいいの。

ミチルさん、ほんとにあなたのことが好きよ。

彼女とならうまくいくわ」

「俺が好きなのは、君なんだっ!

君を愛してるっ!!」

少し離れたところから、春樹の様子を見ながら話していた

鈴子は、彼の真剣な言葉に激しく心が揺れる。

「・・・私は、・・・あなたの人生を変えたくない!」

「たとえそうなったとしても、君のせいじゃないっ!」

「私のせいよ!! そうなったら、私、この先、

ずっとあなたに責任、感じ続けることになる。

そんなの耐えられない。

それだったら、今ここであなたと別れた方がよっぽど気が楽なの。

私が、あなたと別れたいのよっ!」

「愛してるっ!」

「もう二度と電話してこないで・・・」

「愛してるっ!」

「迷惑なのよ・・・」

「愛してるんだよっ!!」

「もう、切るわ・・・。さよなら・・・」

鈴子は電話を切る。

春樹はショックで、ベンチに座り込む。

鈴子は、声を押し殺すようにして泣いている。

振り返ると、そこには春樹の後姿・・・。

鈴子はその春樹の背中をしばらく名残り惜しそうに見ている。

その表情には、春樹の幸せを願うように、守るように、笑みが

浮かんでいる。

そして・・・やがて、思いを断ち切るように、その場を去る。

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春樹が、とぼとぼとした足取りで、ようやく車に戻ると、

ワイパーに、春樹が鈴子に贈ったストラップが・・・。

ほんの少し前に、その場にいた彼女・・・。

それは、本当の訣別の意味・・・。

春樹は、鈴子の覚悟を実感し、ポロポロと涙を流し・・・

・・・泣き崩れてしまう。

ここまでが好きなシーン。

話し合おう、別れたくないと自分を追ってくれる春樹に、思わず

冷たい態度が崩れそうになりながら、必死で気持ちを立て直し

てる姿が切なかったな。

「愛してる」の連呼は、何を言ってもダメだから、一番伝えな

いといけないことを連呼してるって感じだったなあ。

このやりとりの時、春樹が鈴子をみつけて、後ろから抱き締

めるんじゃないか、とドキドキしてしまった。そうしたら、どうだ

っただろう・・・。

電話を切ったあと、ベンチに座る春樹を見ている鈴子に涙が

止まらなくなった。こんな苦しいことはない・・・。

愛しい、大事な人、その人への想いを断ち切って、将来の幸せ

を願うような笑みを浮かべて。どうしてそんなことができるんだろう。

手を離してしまったら、その人は他の人と結婚してしまうのに。

捨てるものが多すぎるから・・・。大きすぎるから・・・。

幸せでいてほしいから・・・。ぐっ。。。(T_T)

(もう盛大に号泣中。。。)

(この後、春樹の涙で、余計に拍車がかかって、大号泣・・・)

仕事に復帰した道造。代理を務めた春樹を誉めている。

「秘書から聞いたんだが、私の入院中、お前も随分がんば

っていたらしいな」

「社長が退院して、僕もほっとしています」 と春樹。

「まあ、これでミチルさんとの婚約パーティーが進めば、

万々歳だ、わが社としても。私も何も心配することはなくなるし。

いつ引退してもいいってことだな。

お前もずいぶんと成長したみたいだな、いろんな意味で・・・」

引退する気なんかさらさらないと思うわ。

頬を叩く真似をする道造。

春樹は、力なく深々と頭をさげる。

象徴的なシーン・・・。

棒新聞で叩かれていた春樹が、鈴子と恋に落ちてからはカップを

投げつけれても平気にまでなっていた。なのに鈴子と別れた後

はまた、道造に頬を殴られる真似をされてる。

それまでの父の言いなりに戻ったということ。

道造からすると、恋人ができて自立し、自分の思い通りには

動かせなくなっていた息子がまた手駒になったという感じかな。

息子の幸せなんてなんにも考えてないんでしょう。弱ってる

隙にさっさと婚約させてしまうつもりなんでしょうね。

鈴子が去った途端、元にもどる春樹。鈴子の存在がどれだけ

大きかったか物語ってるけれど。腑甲斐ない・・・。

失恋直後で、つらそうだけどね・・・。

婚約披露パーティーの日。

鈴子は、イタリアに旅立つ。

藤森は、空港にいる彼女の見送りにやってくる。

「やっぱりいくのか?イタリア」 

「ええ。

2年前、修行の途中で帰ってきちゃったから、もう一度ね」

「ほんとに、このまま行っていいのか?彼、知らないんだろ?」

「・・・いいの。このほうが・・・。

私ね、・・・一生怨まれてもいいの。

彼が、私のために苦しむ姿なんて見るくらいなら、

・・・私と出会ったことなんか、後悔してほしいの・・・」

イタリアへ旅立っていく鈴子。

新生バンビーナ。婚約披露パーティー会場。

道造と継母が、浅倉一家を迎える。

「いやあ、これはこれは。これで我が社も浅倉財閥との関係が

より強固なものになると喜んでおります。宣伝にもなりますし・・・」

おしゃれしたミチルは、会場に春樹の姿を探すがいない。

「あのう・・・春樹さんはまだですか?」

.

春樹は、まだオフィスで仕事をしていた。

そこへ、鈴子を見送ったばかりの藤森がやってくる。

春樹は、藤森を見て、少し動揺する。

「なにか・・・?」

「・・・今、彼女を見送ってきた。イタリアに行ったよ。

もう一度、修行をやりなおすって」

「そうですか・・・」

「それだけか?」

「それ以上、何を言えと」

春樹はパーティーに出席するために、オフィスを出ていこうと

するが、そんな彼の前に藤森は立ちはだかる。

「彼女、ひとり悪者にするつもりか?

彼女は、君と別れる条件として、

小切手なんか最初から受け取るつもりはなかった。

自分が日本をはなれたら、君の父親に返してほしいって、

俺は言われてる。

君の苦しむ姿は見たくない、そう言ってたよ・・・。

そのために一生、怨まれてもいいってな・・・」

藤森が去った後、春樹はじっと小切手を見ている。

.

藤森にどれだけ感謝したことか・・・。

この人はやはり、鈴子を愛していて、いい人なんだなあ。。。

フェアな人。傷つく前に別れろって、鈴子に忠告してたのに、

その鈴子は自分が悪者になっても春樹の幸せだけを願った。

鈴子がどれだけ春樹を深く愛してるか、理解したからこそ、

動いてくれたんだろうなあ・・・。鈴子の幸せを願って。

しつこいけれど、藤森&鈴子のときは徹はこの役割してくれ

なかった。藤森はそれをしてくれたってことなんだな。・・・。

.

上の藤森のシーンを入れてラストまでが好きなシーン。

回想シーンがずっと連なっていく。そのすべてを春樹と

一緒に思い出してる気分になる。 (かなり泣いてます・・・)

婚約パーティーに行くため、車を走らせている春樹。

鈴子との思い出が次々と蘇ってくる。

それぞれの携帯にストラップをつけて、二人で喜びあった夜。

一緒に料理した夜、

一緒にワインを飲んで、・・・抱き締めあった夜。

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思い出すのは、彼女が自分に言ってくれた言葉・・・。

『 おいしい料理はお金では作れません。

料理人の心でつくるものです 』

『 でも、あなたお兄さんじゃない。あなた自身でしょ 』

『 信じてたいの。あなたのこと・・・ 』

あふれ出す思いに心が乱れ、春樹は車を運転できなくなり、

停止させる。

.

思い出すのは、自分が彼女に言った言葉・・・。

『 大事なのは自分の気持ちだって、

あなたがそう教えてくれた 』

『 きみといると俺はほんとうの自分になれるんだ 』

『 彼女と出会って、自分らしく生きようとそう決めました 』

.

見失っていた交わした言葉の数々、 

見失っていた思い。

二人で築いた大切な思い・・・。

.

春樹は、瞳にはっきりとした決意を秘め、車を発進させる。

.

葛城家、浅倉家の婚約披露パーティーの会場。

春樹が到着すると、入り口で道造が待ち構えている。

「なにしてたんだ?遅いじゃないかっ!」

「社長。これ、お返しします。」

春樹は、スーツのポケットから小切手を取り出し、道造に渡す。

「これは、おまえ・・・」 

道造は、鈴子に渡したはずの小切手を見て絶句する。

「それと、

俺を首にしてください。

親として、息子の勘当も、お願いします」

「・・・・・・」

『 では、ここで、本日の主役である、葛城フードコーポレーション

の常務取締役、葛城春樹氏より一言、

ご挨拶をちょうだいしたいと思います 』

道造の不安な視線を無視し、カメラのフラッシュの中を歩き

出す春樹。

「春樹!!」 

道造の声はもう届かない・・・・。

.

ミチルは、そばにきた春樹の表情から、彼の決意を悟る。

春樹はマイクの前に立って、静かに語り始める・・・。

「今日は、みなさんにお話しなければならなことがあります・・・」

カメラのフラッシュを浴びながら、歩いていく後姿。ものすごく

かっこいい。ほんとにすごく素敵。そしてマイク前の、肝の座った

表情も、素敵。こういう演出ってかっこいいな。。。

.

鈴子の本心を聞いた春樹には、もう迷いがない。

愛した女性がまた心に戻ってきた。

道造はあっさり負けた。

~~~ 一年後 ~~~

小さなビルの一室。

春樹は、秘書大河内と二人で、事業をはじめていた。

「日高物産の海産物は安くて、品がいいらしいですよ。常務」

「やめてくださいよ。常務は。

今は社員二人だけのこの会社が仕事場なんですから」

少し大人っぽくなった春樹。

明るい屈託のない笑顔。

「つい、また・・・」苦笑いする大河内。

「でも、よかったんですか?大河内さんまでやめてしまって」

「この大河内、秘書として、どこまでもついていくことに決めま

したから」

「後悔しても知りませんよ」 

「大丈夫です。

高級レストランのチェーン化も大成功したし、先見の明が

おありなんですよ。常務は。あっ。また・・・」

大河内の手には新聞が。

『成功者』というタイトルで、インタビューを受けている道造の

写真。記事は高級レストランチェーン化の成功を紹介している。

.

「こんにちは~」

オフィスにミチルがお土産を持ってやってくる。

「また来たのか?」 

と、あきれながら笑ってる春樹。

「だって会いたいんだもんっ」 と笑顔のミチル。

「懲りませんね~。婚約をことわれたのに」 

ミチルを歓迎する大河内。

「いいの。私は延期しただけって思ってるから~」

「そんなこと、言ってるのか」 笑う春樹。 

「私はあきらめることがきらいなの」と相変わらず強気のミチル。

「じゃあ、行ってきます!」

春樹は、元気に営業に出て行く。

「いってらっしゃい!!」

春樹を見送った後、

大河内とミチルはお土産のケーキを食べる。

.

初めて見た時は、突然1年後になった上、春樹の状況が激変

していたんで把握するのに必死になってしまった。その上、

振り向いた春樹のヘアスタイルも激変。びっくりしてしまって、

それまで泣いてたのに、むりやり気分転換させられてしまっ

た。(笑)(2回目からはカッコ良く見えた~。おでこを見せて

る春樹もいいね・・・)

で、この短いシーンに情報が盛りだくさん。

大河内は一緒にやめてそばにいるし、ミチルは変わらず、

春樹を追っかけてる。ということは浅倉家との間も良好という

ことで。それから春樹の常務時代の仕事は大成功。それの

おかげか?、道造はまだ社長で大活躍してるらしい。

ということは、春樹が政略結婚しなくても大丈夫だったという

ことみたい。春樹の決断は正しかったということね。

営業に出ていく春樹の表情がとても明るい。自分らしく生き

てるって感じが良く出てた。

その午後、

春樹は営業先を訪問し終え、オフィスに電話をかけている。

「僕は、このまま日高物産の方へまわりますんで、

戻りは夕方くらいになると思います。じゃあ~」

独立して、今の仕事に手ごたえがあるのか、充実した表情。

手にした携帯には、二つのストラップが揺れている。

かつて鈴子のものだったものと、春樹のもの。

鈴子を思い続けていて、離れていても共にいると感じてる。

.

春樹が、次の営業先へ向かうために歩いてると、

視線の先に看板が。その看板にはバンビーナの文字。

「?? バンビーナ?」

驚いた春樹は、看板の矢印のさす方へと歩いていく。

視線の先には、移動レストランが。

その中で料理をしている女性がいる。

お客に声をかけるため、かがんだ瞬間、ヒョイと顔が見える。

鈴子だった。

春樹は、1年ぶりの彼女に目が釘付けになる。

.

鈴子は、イタリアンのお弁当を作った後、外に出てくる。

外にあるテーブルを拭いてると、声がかかる。

「小さいけど、いい店だ」

「グラッチェ! おいしいわよ。味には自信があるの」

ふと、その声をした方に目をむけると、

そこには、自分に微笑みかけている春樹の姿・・・。

鈴子は吸い込まれるように春樹をみつめる。

.

春樹は、鈴子に言う。

.

「 注文していいかな?

      片思いのスープを、ひとつ 」

.

鈴子は、一瞬、とまどいの表情を浮かべるが、

やがて、輝くような美しい笑顔を見せて、頷く。

.

「ベーネ!」

.

春樹の、あふれるような愛情いっぱいの眼差しを受け、

照れくさそうに、いつまでも彼に笑みを返す鈴子だった。

.

テーブルには、

片思いのスープ。

そして、

ストラップがついた2つの携帯。。。

春樹の携帯についていた鈴子のストラップは、

再び、鈴子の携帯に。

.

2つ、寄り添うように並んでいる。。。

.

.

.

終わり

ヒョイと鈴子の顔が見えたところで、春樹が鈴子と再会でき

たことに、うれし泣き。

最後、鈴子の満面の笑みに、鈴子が春樹を愛し続けていた

ことと、これからは春樹と一緒に生きていけるんだということ

に、大号泣。

そして、2つの携帯とストラップでまた号泣。

(まさか携帯の映像で泣くとは思わなかった・・・悔しい・・・)

でも、最後、二人がみつめあって微笑むところ、やっぱり、

春樹と鈴子で、キレイに視線が溶け合っていて、すごく素敵。

1年後の偶然に、こっちがホッとしたよ。。。

というか必然でも良かったかもね。

はあ~、良かった。ハッピーエンド!

「片思いのスープをひとつ」=「おいしいプロポーズ」だったのね。

正直、私は鈍くて、それに気づいたのは2回目見た時だった。

すごくおしゃれな終わり方。でも、ひとつの山場を越えて春樹が

少し成長して、再び出会ったんですもの、今度はもう絶対に離れ

ない、離さない、また起こるいろんな出来事をケンカしながら、

仲直りしながら、乗り越えて最後にはハッピーウェディングに

なるっていう続編が見たいな。(2話で赤いドレスを着た長谷川

京子さんは最高にきれいだった。次はウェディングドレス姿が

ぜひ!見たい) ミチルは変わらないし、道造もおそらく継母も

心情の変化はなし。二人の交際が再びはじまっても、

前途多難(笑)は予想できるし、再び、鈴子と春樹に会いたいな。

.

ドラマは、とても丁寧に描かれていて、1話1話にほんとに素敵

なシーンがいくつもあって、こんなシーンが見たかったの!と

感激したことがいっぱいあった。そのシーンに重ねて流れる

曲も素晴らしかった。

.

私は、婚約撤回後、春樹は会社で奮闘し、問題を回避できた

時点で、イタリアの鈴子のところに飛んでいって即プロポーズす

ると思ってた。それまでは鈴子の動向はマキから聞いて把握

しておいて。春樹って握力の強い人だと思うから。

でも、会社をはなれ、独立している方がもっと成長したってこと

だし、特に道造がああいう人なら、距離をおいた方がいいよね。

それなら直後にイタリアに行ってもいいようなものだけれど、

それでは鈴子は納得しないかな。自分のためにって苦しむで

しょうしね。いつか絶対に一緒になると信じて仕事をがんばって

きた春樹。ほんとにいい男だった。

.

とにかく音楽がとてもよかったので、サウンドトラックを購入する

予定。ドラマのサントラを買うのはこれが初めて。(笑)

あと、DVDも。小説もいつか欲しいな。

おいしいプロポーズ・第9話

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2006年6月27日 (火)

おいしいプロポーズ・第10話(最終話)感想前編

終わってしまった・・・。 (T_T) 寂しい。。。

良い最終回でした。ほんとに。1回目見た時より、2回、3回と

見直した方が良さがにじみ出てくる。泣いたよ~~。。。

ただ、本音を言えば、鈴子のウェディング姿が見たかった。

春樹と鈴子の結婚生活も見たかった。それは、ファンだから、

やはり望んでしまう。。。 (>_<)

続編をぜひ!作ってください!!

この最終回だと、続編、ありそうですよね。だから余計に期待で

胸がふくらんでます。お願いです! ドラマの神様! 

続編決定の情報が流れるのを、ずっと、ずっ~と待ってます。

「おいしいプロポーズ」は、私の最愛のドラマの1つになりました。

.

~ あなただけを愛してる ~( 感想前編 )

...

道造が入院したため、春樹は社長の代理をすることに。

秘書大河内は、鈴子に社長の容体は落ち着いているので

心配しないようにと告げにやってくる。そして、春樹が多忙を

極めるため、彼のためにオフィスまで昼食を運んで欲しいと頼む。

.

鈴子は春樹のオフィスに昼食を持っていく。

彼女がそれを少し離れたテーブルにおいて出ていこうとすると、

電話中の春樹が呼び止める。

電話を終えた彼は、テーブルへとやってくる。

「大変そうね・・・」 鈴子は春樹に声をかける。

「何をつくってくれたの?」 

春樹は、うれしそうに昼食のお皿をのぞきこむ。

「カルツォーネ。これだったら仕事しながらでも食べられるでしょ」

「じゃあ、いただきます!」

おいしそうに頬張る春樹。「うん!いけるっ!」

鈴子はそんな彼を見て微笑む。

「あと何か用ある?」

「じゃあ、座って」 

鈴子は春樹の言葉に首をかしげる。

「座る?」

「そこに」

鈴子は言われるがまま、椅子に腰掛ける。

春樹はそばにいる鈴子をうれしそうに見る。

「5分でいいからそばにいてよ」 

鈴子は、春樹の言葉に照れたように微笑む。

・・・けれど、その笑顔は時折、憂いを帯びる。。。

でた~~! 「5分でいいから~」 これぞ、春樹の真髄!

春樹はこうなのよね。これだから、春樹なの~。(笑)

言った後、うれしそうに笑ってて、鈴子がそばにいるのが、

何よりの幸せって表情をしてる。

何も心配することがない時に、これを言われたら鈴子も

どんなに素直に、うれしいだろうにって思ってしまった。。。。

昼の時間が終わって、後片付けをしていると、社員食堂に

ミチルが来て、鈴子に声をかける。

「ちょっといい? 話があるの」

マキは鈴子を思って、ミチルに文句を言うが、鈴子はそんな

彼女を止める。

「私も、あなたに話があったの」

.

誰もいなくなった食堂で、鈴子とミチルは話す。

「おじ様が倒れたのはあなたのせいよ。なんとか言いなさいよ」

「ほんとに申し訳ないと思ってる・・・」

「本気で、そう思ってるなら、じゃあ、春樹さんと別れて。 

どうなの?」

もう勘弁して・・・。ミチル・・・わがまますぎる・・・。

「そんなに好きなの? 彼のこと?」

「そうよ。あなたが春樹さんと出会う前から、わたしは、ずっと

ずっと春樹さんのことが好きっだったの。いつか春樹さんの

お嫁さんになりたいって、小さいときから思ってた。

春樹さんだって大人になったら、あたしのこと、お嫁さんにして

くれるって言ってくれたことだってあったの。

なのにもう全然わすれちゃって。

あたし、絶対にあきらめない。

春樹さんがあなたのことを好きだってわかっても、

絶対にあきらめない。

だってそんなことをしたら、ずっと春樹さんのことが好きだった

あたしがかわいそうじゃない」

「よくわかったわ。あなたの気持ち」

鈴子はミチルに優しく微笑む。

「なに言ってるの? 

とにかく、今日はこれをもってきたの。

よかったらあなたも出席して。

歓迎するから」

ミチルは、春樹との婚約披露パーティーの招待状をおいて帰る。

結局、憎めないんだけれど、疲れる・・・。

鈴子がアパートに帰ると、マキやちはるが徹を交えて楽しく

団欒している。

徹は小さな輸入会社に就職が決まったのを機に、マキの

すすめで引越ししてきたという。

ちはるも父親と暮らせる事を喜んでいる。

鈴子は徹の就職を心から喜び、同居を歓迎する。

「今度こそ、まじめに働く。ちはるのためにも。お前(鈴子)や

マキちゃんのためにも・・・」 と、徹の決意表明。

癒し系カップルだ・・・。徹って結局は本筋には何もからんで

こなかったな。兄としての役割はナシなのね・・・。

.

その夜、みんなで引越しそばを食べていると、ちはるが、

なぜ、急にマキが徹との同居を許してくれるようになったのか

と尋ねる。

マキと徹は、ちはるに自分達が交際してることを言えずにいた。

うろたえる二人。鈴子は、恥ずかしがらずに、ちはるにちゃんと

説明した方がいいと促す。

そんなところに、自室に置いてある鈴子の携帯が鳴る。

鈴子は3人をおいて、自室へと向かう。

電話は春樹からだった。

「・・・ああ、おれ。今、ひと段楽したところ」

まだオフィスにいる春樹が仕事の合間に電話をしてきたのだった。

「そう、お疲れさま」 

鈴子は労いの言葉をかける。

「なにしてたの?」

「お兄ちゃんが、うちで暮らすことになったの。それでみんなで

引越しそばを食べてたとこ」

「へえ、楽しそうだね」

鈴子は、リビングにいる3人を見る。

自分達のことを説明するマキ&徹。

「パパの好きな人ってマキちゃん・・・」

「えっ~~~~!」

驚いて声をあげるちはる。

鈴子はその3人のやりとりに微笑む。

「もしもし、どうかした?」 

「ああ、ううん」 

鈴子は自室の扉を閉め、春樹との会話に集中する。

「ねえ?」

「うん?」

「会いたいな」 春樹の言葉にうれしさがこみあげる。

「今日はもう会ったじゃない?」

「ふたりっきりで、もっとゆっくりとだよ。

不思議だな~。

心の中で思ってることがちゃんと言えてる。

君といるとさ、自分のことが好きになれそうな気がするよ。

・・・じゃあ、また、かけるね」

「うん・・・」

春樹とだけなら、幸せを感じていられるのに・・・、

ミチルからの招待状のことを思い出しているのか、

電話を切ったあとの鈴子の表情は暗い。

「会いたいな。ゆっくりと」 いいなあ~。

このシーンみたいに、徹とマキの姿を鈴子が見ていて、

携帯で春樹とも話してるみたいな、そんな、なんてことない

普通のシーンももっと見たかったな・・・。

春樹は、困惑した様子の秘書大河内から、婚約披露パーティ

ーの招待状が知らないうちに発送されていて、出席の返事も

すでに続々と届いていると聞かされる。

驚いた彼は道造に会って、もう一度取り消しを訴えようとする

が、役員の定例会が入っていて、身動きが取れない。

.

その定例会の場に昼食を運ぶ鈴子。

秘書大河内が会議室から出てきて、その昼食を受け取る。

その際、鈴子は、春樹の社長代理としての仕事ぶりを垣間見る。

役員達の疑問に答え、自分の方針を貫こうと説得を繰り返す春樹。

役員達の非難にもまったく怯まない。

自信に満ちた実業家としての姿・・・。

鈴子は、まぶしそうにその姿を見て、・・・ひとつの決心をする。

ここは、かっこいい春樹。代理でも十分仕事をこなしてる。

こういうのを見ると、春樹にこのまま大きな仕事をしていてほしい

って思ってしまうよね。鈴子の悲しそうな表情がつらい。。。

.

道造の病室。

ベッドから抜け出し、お菓子をつまみながら、新聞に目を通して

いる道造。体調はすでに回復し、とても退屈そう。

社長秘書から、社長の代理を務めている春樹が、順調に仕事を

こなしていると報告され、「あいつが?そう~それはなによりだ」

と、ちょっとおもしろくなさそうな反応。

「それで・・・どうされます?そろそろ退院なさいますか?」

秘書は尋ねる。

道造は、苦々しく言う。

「今、元気だとわかったら、まぁ~た、あいつが何を言い出すか

わからない。

何が会社を捨てて、彼女を選ぶだっ!ばぁ~かっやろう~!」

春樹の言葉を思い出したのか、怒り出す道造。

「また血圧があがりますよ」 と秘書にたしなめられる。

「そんなことより、婚約パーティーの準備は進んでいるんだろ

うな?」

「はい、招待状はすでに出しました」

影で婚約パーティーの推し進めていたのは道造だった。

そんな時、病室の扉をノックする音が。

道造は突然の来客に慌てて、ベッドに滑り込む。

その様子を確認して、秘書は、病室の扉をあける。

と、そこには花束を抱えた鈴子が立っていた。

強い覚悟をもって、道造に頭を下げる鈴子。

.

道造って・・・。最後は息子の恋を応援する立場になるかなって

期待してたけれど、これが、病室からも着々と婚約を推進して

る始末。それも「ばかやろう」だって。。。息子の活躍はあまり

おもしろくなさそうだし。まだまだ現役でいたい、脂ぎったワン

マン実業家ってところなのかな。 もう少し良いイメージを

もっていたけれど、意外に辛口だったな。

それに、9話で凝りもせず、しつこく鈴子の肩を触ってたことを

思うと、かなりの女好きだし、息子が「いい女」の鈴子と交際し

てるのに嫉妬してる部分もあるのかも。それが、交際反対、

婚約推進に拍車がかかってるのかも・・・。

要するにおもしろくないのね。

秘書大河内は、バンビーナの面々を、改装したレストランへと

案内する。その店の名は、バンビーナ。

春樹が気を利かせて、そのままの名前にしてくれたのだった。

これは春樹の鈴子への愛ね。 思い出のレストランだもの。

大喜びするスタッフ達。

さらに、秘書大河内は、新生バンビーナのメインシェフになる

イタリア人、アンソニーを紹介する。

なんか懐かしい・・・アンソニー。(笑)あの頃は最高に楽しか

ったな。イタリア出張に情熱的なキスの回。

マネージャー大河内が早速、挨拶をして、そのあと、鈴子を

紹介しようとすると、

「あなたのことは春樹から聞いてます。

優秀なシェフだということを。おいしい料理は料理人の心でつく

るものだと、私もそう信じ、料理をつくっています」 とアンソニー。

「白石です」 

鈴子はうれしそうに微笑む。

その後、バンビーナの男性シェフ二人は、アンソニーに腕前を

試され、合格。新生バンビーナで働けるようになる。

.

ここのやりとりがジーンとくる・・・。特にマネージャー。。。

その夜、バンビーナの面々は、新生バンビーナで新しい門出

を祝う会を開く。スタッフ達はみんな一緒に働けることを喜ぶが、

そんな中、鈴子は自分の決心を告げる。

「私・・・みんなに話したいことがあるの。

私は、この店をやめようって思ってる」

「何をいってるんだ」 と驚くマネージャー大河内。

ざわめくスタッフ達。。。

「勝手なことを言ってごめんなさい。

でも、もう決めたの」

マネージャー大河内は、ためらいがちに尋ねる。

「オーナーが・・・婚約することと、何か関係あるのか?

・・・いろいろ噂もはいってくるし、・・・気になってったんだ・・・」

「どうなの?鈴子」 隣にいたマキが心配気に尋ねる。

「みんなにも心配かけちゃってたんだね。

でも、その事と、私が店をやめることとは関係ない」

「じゃあ、なんだ?」 とマネージャー大河内。

「私は、私の味で勝負したいの。

私のつくった料理をおいしいって思ってくれるお客様のために

自分の料理をつくりたいの。

ちっぽけなプライドだって、わかってる。

でも、その誇りだけは、守りたい・・・」

「わかるよ。鈴子の言ってること。だけどさ・・・」 とマキ。

「シェフの好きなようにさせてやろうじゃないか」

マネージャー大河内は鈴子の気持ちを受け入れる。

「俺はシェフの料理が好きだ。

その味に惚れ込んだ。

そのシェフが自分の味で勝負したいっていってるんだ。

おおいに結構!

さすが、おれが選んだシェフだ!

今日まで、ありがとう。シェフ!

そして、いつかまた一緒に店に立とう。 

必ずもどってこい!」

「はい・・・」 瞳に涙をためて、大きく頷く鈴子。

「よし、シェフの旅立ちを祝って、今夜は大いに飲もう!

乾杯!」

鈴子がバンビーナにいられるわけがない。。。

それともみんなは春樹と別れてシェフに専念すると思ってた

のかな。鈴子が説明したこと、ある程度は本心だろうけれど。

鈴子の気持ちを察して大河内は反対せずに早々に受け入れ

た気がする。いられるわけがないよね・・・。

.

スタッフとの晩餐が終わり、やがて、店内から人気が消える。

鈴子は、厨房で一人、心をこめて料理をつくっている。

.

その新生バンビーナの扉を、春樹が開ける。

店に入ると、すぐ目の前に鈴子がいて、彼を笑顔でむかえる。

「いらっしゃいませ」

少し、たじろぐ春樹。

「・・・なんだよ。急に電話をかけてきて・・・」

ここら辺、恋人同士って感じ。(^^)

「ごめんね。仕事がいそがしいと思ったんだけれど。

さあ、座って。もう用意はできてるの」

春樹は鈴子に案内されてテーブルにつく。

テーブルには「片思いのスープ」が。

「・・・これって・・・」

「どうぞ」

「じゃあ、いただきます」

一口、口に運ぶ春樹。

「たしか、このスープのいわれはさ。

その昔、ナポリの貧しい船乗りがひとりの美しい女性に

恋をしたのが始まりじゃない?

ああ、違った・・・、美しいシェフだ!」

春樹はゴキゲンでスープを口に運ぶ。

鈴子はそれを受けて、先を続ける。

「けれど、その女性は別の男性を選んで、結婚してしまった

んです。その船乗りの悲しみの涙が、ナポリの塩となり、

この片思いのスープが生まれた・・・」

「よく、作ったよな。そんな話」

楽しそうな春樹。

そんな春樹に、鈴子は・・・それまでとは打って変わった冷たい

表情で話しはじめる。

「・・・ロマンチックでしょう?

でもね、ほんとの結末はそうじゃないの。

その女性は別の男性を選んだんじゃない。

現実を選んだのよ。

このスープが、私があなたに作る最後の料理・・・」

鈴子は、バッグから紙切れを取り出し、春樹の前に置く。

紙切れは、3000万円の小切手だった。

「この小切手、あなたのお父様からいただいたの。

前に話したでしょ?

私の夢は自分の店をもつこと。

これだけあれば十分、その夢がかなうわ」

「どういうこと?」 

春樹は、鈴子の言ってることがまったく理解できない。

「わかんないの?

この小切手と引き換えに、あなたと別れることにしたのよ」

春樹は食い入るように鈴子をみつめる。

「うそだっ!まさか本気で?」

「本気よ」

「うそだっっ! 俺は信じないっ!」

「もうおしまいなの。私達。

あなただって、その方がいいでしょう?

来週ここで婚約パーティーがあるんだから。

いつまでも、私と別れずにいたって仕方ないじゃない!」

「それはなんとかするってっ!!」

「できるの?!あなたに?」

口ごもる春樹。

「私、もう信じられないの。

だから現実を選んだの。

・・・話はそれだけ」

突然、鈴子の背後から藤森が現れる。

彼に気づいて、唖然とする春樹。

「・・・どうして?」

「彼女に呼ばれてね」

「これからのことをいろいろ相談にのってもらおうと思って。

その小切手は、まずは現金化しないといけないし、

藤森さんだったら、すべて安心して任せられるでしょう」

鈴子は藤森のそばに行くと、その隣に寄り添うようにして立つ。

「もう話はすんだ?」 と藤森。

「ええ。」 鈴子は突き放したような視線を春樹に向ける。

「じゃあ、お引取り、願おうか・・・」

混乱したまま、立ち尽くす春樹。

.

やがて、春樹は、一人、車を走らせる。

車を運転している春樹を見て、

鈴子~、こんな気分で春樹を帰すなんてひどいよ~事故ったら

どうするのよおって思ってしまった。。。

.

しかし、キツイ別れ方・・・。小切手だけじゃなくて、藤森まで

ついてて、ダブルパンチだよ・・・。

言いたいことだけ言って、話しあう余地がないタイミングで、

藤森登場。彼を頼るって言われたら、ただでさえ藤森には

妬いてるのに。。。こっちの動揺の方が激しそう・・・。

鈴子、考えてる・・・。

後編へ。

.

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2006年6月22日 (木)

おいしいプロポーズ・第9話 (感想後編)

~ 別れの予感 ~ (感想後編)

.

翌日、社員食堂で働く鈴子のところへ、春樹が昼食を食べ

にやってくる。

甘く幸せそうに、視線を絡ませ微笑む二人。

こっちまで、照れちゃうんですけどっっ・・・。 (>_<)

「海の幸のリゾットをください」

春樹は、昨夜、リクエストしておいたメニューを注文する。

鈴子にリゾットのお皿をトレイに置いてもらって、

「いい香りだね♪」 とゴキゲン。

春樹の笑顔もいいけれど、鈴子の笑顔が最高に美しい!!

.

一方、葛城コンツェルンにミチルがやってくる。

社員達が頭を下げる中、彼女は社長室に入っていく。

道造は突然のミチルの来訪に驚く。

「今日はおじさまにお礼を言いにきました」

「お礼?」

「昨日、私達の婚約のことを、大々的に発表してくださって

ありがとうございます」

「ははは、善は急げっていうでしょ・・・」

「正直言ってほっとしました。ずっと不安でしたから。

でもまだ春樹さんが・・・」

「いやいや、春樹のことだったら心配しなくていいです。

あいつも馬鹿じゃないですから。ミチルさん、春樹にとっては

あなたが一番必要な人なんですから」

「ありがとうございます。お父様」 

一番必要な人・・・自分が思っていることと同じ言葉を、道造が

言ってくれてほんとにうれしそうにしてたミチル。継母に続いて、

道造まで味方につけた模様。

.

ミチルは道造に挨拶した後、春樹のオフィスを訪ねるが不在。

彼がいるという社員食堂へやってくる。

マネージャー大河内の麺のゆで加減に注文をつけていた

秘書大河内が、彼女の姿をいち早く発見して狼狽する。

ミチルは春樹と鈴子をみつけて立ち尽くす。

マネージャー大河内の「湯を切る」作業が大仰でおもしろい!

でも、秘書大河内の注文の、揚げを三角にっていうのはわかる

けれど、麺が延びていたので、あと2、3秒短く茹でるようにって

いうのは・・・。まるで嫌がらせ?いや、じゃれてるみたい。(笑)

.

「どう、リゾットの味は?」

鈴子は、食事を終えた春樹に声をかける。

「最高だった。米もアルデンテでよかったよ」 

大満足の笑顔が返ってくる。

「じゃあ、会議があるから」 

春樹はその場を立ち去る。

「うん、がんばって!」

鈴子は春樹を見送ったあと、少し離れたところで自分達の

様子を見ていたミチルに気付く。

.

ミチルは、黙って食堂を去り、再び社長室に直行、

道造を前にして、泣き崩れる。

「こんな侮辱をうけたの、生まれてはじめてです。父がこのことを

知ったらなんて言うか!春樹さんに年上の女の人がいるなんて」

上手だな。このセリフなんてきっちり道造の弱みをおさえた言葉

だし。まあ、ミチルから見ると、あんなに仲良く話してるところを

見せられて、神経を逆なでされるだろうけど。

ミチルって、春樹をめぐって鈴子と戦ってる気でいるしなあ。

以前、「春樹さんの相手が沙織さんなら仕方ない」って言って

沙織を例外に出来ていたんだから、鈴子もその例外に入る

ようになればいいのだけれど。

.

すぐに社員食堂に、社長秘書がやってきて、鈴子を連れていく。

秘書大河内は慌てて、春樹にそれを報告する。

「常務っ!常務っ!大変ですっ!

シェフが社長に呼ばれて!!」

.

秘書に促されて、鈴子が社長室に入ると、道造が待っている。

「うちの社員食堂で働いてるんだって?」

「はい・・・」

「私は反対したんですよ。バンビーナのスタッフをそのまま

新しい店で使うのはどうかってね。だけど春樹がみんな優秀だ

からそのまま残したいって。特にシェフのあなたの腕には

感心してるらしくて、それは私も同様ですよ。」

「ありがとうございます」

「ただ、少し困ったことが起きちゃってね。どうかな。

うちの息子から手をひいてくれませんかね。

いや、あいつにもね、何度も言ってるんだけどね、

相当、あなたに惚れてるらしくて。なかなかうんと言わない。

まあ、気持ちはわかりますけどね。いい女だし」

鈴子の背後にまわった道造に肩を触れられ、身がまえる鈴子。

なんでここで肩を叩くかな・・・道造。。。

「これは、失礼!

だけど、お遊びもこれくらいです。

いくら欲しい?」 

道造はスーツのポケットから小切手を取り出し、テーブルに

置く。

「えっ?」 

「この場で、小切手を切りましょう。いくら欲しい?

好きなだけ金額を言ってください」

「私、お金なんていりません」

「遠慮なんていりませんから。いくら?」 

鈴子を追って、春樹が社長室に入ってくる。

「彼女になんの用です?」 道造に抗議するように言う春樹。

「見てのとおりだ。いま、手切れ金を渡そうとしてる。

お前もまだまだ若いな。女と手を切るのがうまくいかないなんて

・・・だから親の私がかわりに話をつけて・・・」

カッとなった春樹は道造の言葉をさえぎって叫ぶ。

「言ったはずですっ!婚約はしないとっ!浅倉会長にもそう

お話しますっ!」

「婚約は、もう決まったことだっ!」 

道造も負けじと言い返す。

道造の断定的な言葉に驚く鈴子。

「・・・わかりました。でも、俺は婚約パーティには出席しません

から、そのおつもりで!」

「いい加減にしろ。どれだけ困らせたら気がすむんだ。

好きな女がいるから、婚約は断るだと?

寝ぼけたことを言ってんじゃない!」

道造は怒鳴りつける。

「それが自然なことですっ!どこもおかしくないっ!」

春樹は道造に訴える。

この春樹の言葉と、表情がすごくいい!でもほんとに当たり前

のことなんだけれど・・・。

「じゃあ、お前はこの会社がどうなってもいいのか?

今、浅倉財閥に見放されたらどうなると思ってるんだ。

この会社と、彼女と、どっちをとるんだ?」

道造の言葉に、押し黙ったままだった春樹はやがて答える。

「俺は・・・彼女を、選びます」

愕然とする道造。

ここの道造の驚き方がツボというか。春樹の出した答えが

彼にとってどれだけ意外だったかが表情にあらわれてる。

春樹の苦しそうな表情もとってもいい!

「今、なんて言った?

お前は私のあとを継いで、この会社の経営者になるんだぞ!」

「それは俺が望んだことじゃない!

兄さんが死んだあと、

兄さんのかわりに一生懸命がんばってきただけです!

でも、彼女と出会って自分らしく生きようと、そう決めました」

「お前、・・・葛城コンツェルンを継がないというのかっ?

死んだ修一や、親の私達の期待を、裏切るのかっ?」

道造は激昂し、春樹の胸倉をつかむ。

「きさまっ!今まで、一体、誰のおかげで・・・」

が、突然、胸を押さえ、苦しんで床にしゃがみこんでしまう。

「父さんっ??父さん!!・・・」

ああ、倒れてしまった・・・。こうなるとなあ~・・・。

.

道造は病院に運ばれる。

医者の診断は、一時的な血圧の上昇による心臓発作。

「一時的なので心配はいらないが、何度も起きると命に関わる

ので、ご家族の方も気をつけるように」と言われる春樹と鈴子。

継母が病室に駆けつける。

「春樹っ!お父様は?」 動揺してうろたえる継母。

「今、眠っています・・・」と春樹。

「あなた・・・どうしてこんなことに?」 

継母は倒れた理由を春樹に尋ねる。

「すいません・・・」 

春樹は継母に頭を下げる。

継母はその春樹の隣にいる鈴子を見る。

鈴子は遠慮して、病室の外へ出る。

「誰なの?」と鈴子のことを春樹に問う継母。

「僕が、おつきあいしてる女性です」 

「おつきあいって・・・あなた、ミチルさんと婚約したのよ!」

勝手に道造とかミチルが仕組んだのに。。。春樹の知らない

間に・・・。思わず突っ込む私・・・。

継母は、怒り心頭、涙声で叫びはじめる。

「まさか、お父様のお倒れになったのもそのことが原因で?」

「ほんとにすいません」

再び、頭を下げる春樹。

「だから、私は20年前、あなたを引き取ることに反対したのよ!

どこの女だかわからない浮気相手の子供を引き取るなんて!

きっと禄でもないことが起こるって!

修一があんな死に方をして、

今度は父親までこんな目にあわせて!

何かあったらどうするつもり!ねえ!」

取り乱して叫び散らす継母。

ひしひしと春樹の辛さがこっちまで伝わってくるよ。。。はあ~。

でもなあ、20年前のことを持ち出されても・・・。

責められ、うなだれる春樹。

「おい、よさないか・・・」

倒れた道造が目を覚まして仲裁に入らないといけないこの状況・・・。

春樹と継母は、道造の声に気づいて、ベッドのそばに駆けつける。

「あなた、目がさめたのね・・・」

「父さん・・・」

病室から出たものの、廊下にいた鈴子は、継母が春樹をひどく

なじっているのをすべて聞いてしまう。

鈴子の悲しげな眼差しがとっても美しくて見惚れてしまう・・・。

.

感想を書くのに何度か見なおしていると、この道造との社長室

のシーンと、病室の継母とのシーンは、とってもいいなあ~と

思うようになってしまった。迫力満点なんだもの。

はじめ見た時は、胸苦しくて、春樹がかわいそうなだけだった

けれど。

.

これで、鈴子は春樹の父、母から、春樹の会社での立場、

家庭内での立場をはっきり知らされることになった。特に継母

言葉は、鈴子の心にも針のように刺さったんじゃないかな。

あんな言葉で責められたら、春樹を想う気持ちは一層、

深くなっていきそう。

.

病室から少しはなれた休憩所で、椅子に腰掛けている鈴子。

この鈴子の表情が悲しくて・・・。

しばらくして、春樹が病室から出てくる。

「今夜は付き添うことにするよ。まだ心配だから」

「そうね、そうした方が、お父様もきっと安心されるわ。

じゃあ、私、帰るね」

「送れなくて、ごめん・・・」

「大丈夫、私ならひとりでも平気だから。」

春樹に心配させまいと、キレイな笑顔で微笑む鈴子。

しかし、それとは裏腹にひとりになった鈴子の足取りは重く、

顔はうつむいたまま・・・。

.

病室で、父に付き添っている春樹。

「父さん・・・」 

気持ちが引き裂かれてるような、辛そうな表情に

見ているこっちまで泣きたくなってしまう・・・。

.

歩道橋にひとりたたずむ鈴子。

春樹からもらった携帯のストラップを大事そうにみつめている。

やがて、しっかりと前を見据えて歩き出す。

.

第9話 終わり

.

「大丈夫、私ならひとりでも平気」

先を暗示させる言葉・・・。

鈴子は身を引いてしまうのかな。引いてしまいそう・・・。

今回は、ミチルからはじまり、藤森、そして、道造、継母の

会話から、春樹サイドの事情の深刻さが、鈴子に畳み掛ける

ように、これでもかってぐらいに伝わって、見ているこちらも

辛かった・・・。

春樹が、婚約撤回を求めて懸命に奔走してたのが救いだった。

愛し合っていて、その想いを貫こうとするのは自然なことなの

に、自分達以外には「わがまま」で「困らせる」行動になるなん

て・・・。この上、鈴子が身を引いたら春樹ひとりで孤立すること

なるなあ・・・。

どうなるんだろう。最終回。。。。

.

ただ、春樹は今まではお兄さんのかわりにって、がんばってきた。

自分の気持ちなんて、そこには存在しなかった。

夜のバスケのシーンでは、こんなことを言ってた。

「俺がどう思おうが、

何を感じようが、

何ひとつ思うとおりにはいかない」

今もまだ、春樹は変わらず、その状況の中にいる。

鈴子を失くしてしまっては、ミチルと婚約してしまっては、

ほんとに何ひとつ思うとおりにはいかないまま、今の暮らしを

続けていくことになる。そういう生き方がイヤだと決めたなら、

道造の体とか、会社とかあるけれど、

誰かのために、何かのためにじゃなく、

自分が幸せになるために、がんばれ~。春樹!

ハッピーエンドになってね。

.

大好き!!「おいしいプロポーズ」!

続編希望!

おいしいプロポーズ・第8話

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