チェイス・第6話最終回「カリブの黒い薔薇」※「あらすじ」編
※レビューが長くなりましたので、「あらすじ」編と「感想」編の2本に分けてUPしました。
下の「感想」編での私の苦悩(笑)も読んで見てくださいね。
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1年後。
多摩税務署で穏やかな毎日を過ごしている春馬(江口洋介)。
娘(水野絵梨奈)の作ってくれたお弁当を食べてほっこりしています。
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けれど、春馬は待っていました。
村雲(ARATA)が母親(りりィ)の事を聞きに、自分にコンタクトをとってくる日を。
その時が決着の時だと。
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一方、ヴァージン諸島では、村雲と歌織(麻生久美子)が豪邸で暮らしています。
村雲はなぜかひかるを抱こうとはせず、お酒に溺れる毎日。
怪しげな人間とのつきあいもあり、歌織はひかるの身を案じてピリピリしています。
正道が死んで村雲の復讐は終わったはずなのに・・・。
歌織には荒れている村雲の気持ちがわかりません。
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ある日、ついに春馬に村雲から電話が入ります。
「知りたいだろ?母親の居場所を。なあ、取引するか?
一度始まった復讐は一生続くんだ。
死んだはずの母親のが生きていた理由を」
「その必要はない。俺は知ってるんだ。知ってるんだよ・・・」
村雲は春馬にそう言いつつ、昔のことを思い出します。
赤い手ぬぐいで体を拭く母、文子の姿。その背後に立って母の長い髪を梳かす村雲少年。
赤い手ぬぐい・・・村雲の腕を切り落とした犯人はその赤い手ぬぐいを首に巻いていた・・・。
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歌織は村雲が外出した隙に、地下の彼の部屋に初めて入っていきます。
様子がおかしい村雲を少しでも理解したいと思ったせいでした。
でもそこで目にしたものは、金や紙幣。拳銃。。。
幼い頃の村雲少年と母の写真。。。
歌織はビデオテープをみつけます。
再生してみると、それは白浜の温泉神社のお祭りを伝えるニュースで。
そこには写真と同じ、村雲の母が映っていました。
歌織は部屋にやってきた村雲に言います。
「私、わかったの!
復讐が終わったのにあなたの気持ちが晴れない理由。
あなたのしてきたことは復讐じゃなかった!
正道や檜山に罪はなかった!
あなたを誘拐したのも、腕をそんな風にしたのも見知らぬ誘拐犯じゃなかった!」
「黙れ!」
歌織の言葉をさえぎるように、彼女の頬を叩き、出て行ってしまう村雲。
その背中に歌織はあきらめず叫びます。
「あなたは間違ってるっ!」
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歌織は檜山貴一(斎藤工)のところに電話をかけ、ひかるの口座のお金をすべて元に戻したと伝えます。
そして、歌織はひかるを連れて空港へ。
追いかけてきた村雲に歌織は言います。
「お金は貴一に返したわ」
「・・・あいつは俺を詐欺罪で告発するかもしれない」
「それでいいの。
でないとあなたは止まらない。
ほんとに憎みたい人を憎めないあなたは、世界中を憎み続けるしかないのよ。
・・・ねえ、希望はすぐ目の前にあったのよ」
歌織はひかるの手を村雲に握らせます。
「この手がもう少し、大きくなったら素敵なお父さんだったと伝えておくわ・・・」
歌織は村雲を残して、ひかると二人、日本へと帰っていきます。
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春馬は突然、品田(奥田瑛ニ)に呼び出されます。
「ヴァージン諸島の口座から檜山貴一の口座に5千億全部の送金が確認された。
なんの偽装工作もしないで送金されてる」
緻密な工作をする村雲らしくないため、春馬は何かあったのでは?と勘ぐりますが。
品田は「2日後、ライトキャストの内偵に着手する。
責任者は春馬。おまえがやれ!」と命じます。
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国税局が檜山の会社に乗り込みます。
檜山貴一の自宅には春馬や窪田(田中圭)が内偵に入ります。
春馬は口座のパスワードを渡すためにそこを訪れていた歌織から事情を聞くことに。。。
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歌織は春馬に昔の村雲を語りはじめます。
「私と知り合ったときは、彼はもうトップのディーラーでした。
同僚からも一目置かれる存在で。
でも、私が見た感じの印象は違いました。
とても良い子に見えました・・・。
先生の期待に応える優等生。おもしろみのない人・・・。遊び慣れたところがなくて、退屈な人とも思えました。
ただ、とてもキレイにご飯を食べる人でした。
きっとご両親のしつけがよかったのねと言ったら、とても照れたように笑ってて・・・。
あのころはごく普通の男性でした。
彼は・・・多分、復讐なんて感覚を一度も持ったことがないんじゃないかしら。
ある日、彼が私の部屋に来ていた時、テレビを見て、突然彼が震え出したんです。
そして、『今、幽霊を見た』と。
それから1ヵ月後、彼は姿を消しました。
・・・私、思い出したんです。
ご飯を残さず、きれいにたべる姿。
彼は怒りや憎しみであんなことをしていたんじゃなかった。
ただ、誉められたかったんだと」
「誰に?」
「それは本人に聞いてください。
春馬さん、修次(村雲)を助けてください」
春馬は困惑したように言います。
「・・・申し訳ないが、彼を助ける気はありません。
良いも悪いもない。
私も自分が正しい事をしようとしてるとは思ってない・・・」
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春馬は、歌織から教えられたヴァージン諸島の豪邸へと出向くことにします。
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国税局では・・・。
「大変です!檜山の口座に入金された5千億がすべて消えました!!」
担当者の驚きの報告に、品田や窪田が途方に暮れていました。
「スイスの口座に移されたらもうみつけられない!」
「村雲の口座は、コントロールできるように二重名義にしてあったらしい!」
村雲はあらゆる事態に対応できるように策を講じていたのでした。
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ヴァージン諸島の村雲の豪邸にやってくる春馬。
春馬は豪邸の地下で、歌織が見たのと同じ映像を見ます。
そして村雲が母の生存を知っていたことに気づきます。
そんな春馬の後頭部に、銃口をあてる村雲。
春馬は驚きもしないで背後の彼に話しかけます。
「お前を誘拐させたのは母親自身か?」
「ええ」
「檜山正道から金を奪いとるための自作自演か?
腕を切り落とさせたのもそうなんだな?」
「ええ」
「偶然、見た映像で母親が生きていることを知り、何もかもわかった上で、檜山家を陥れた。
なぜ、そんなことをした?母親に誉められたかったのか?」
「ここに現金で5億ドルある。俺を逃がしてくれたらあんたにやるよ」
村雲の申し出を春馬は断ります。
「お前が絶望してるのは母親にだ」
「違いますよ。僕は絶望なんかしていない。
生きるために手足を切り落とされた子供なんて世界中に大勢いる。
僕は絶望していないし、誰も怨んでいない。
ただ、もうひとつの人生を想像してしまうんですよ・・・。
あっちとこっちにどんな違いがあるんだろうって?
抱き締められる子供と、腕を切り落とされた子供にどんな違いが?
いくら想像しても自分が・・・。わからないんだよ。
だから希望を持ってしまう。
有り得たかもしれない人生に希望を持ってしまう。
ねえ、春馬さん、そう思いませんか。
人を狂わすのはいつも、そういう希望なんだ。
目を細めてみつめる・・・希望のともし火なんだ」
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村雲は春馬を地下の部屋から追い出して、火を放ちます。
自殺するのかと焦る春馬でしたが、外でトラックのエンジン音が聞こえ・・・。
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村雲はトラックで逃走をはかりますが、横転し車の下敷きに。
春馬はそんな村雲を発見し、助け出すのでした。
「母は元気でしたか?」
「日本に帰ったら、母親に会いに行こう。お前とは長いつきあいになる。
一日くらい寄り道してもいいだろう」
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春馬は村雲を連れて白浜へやってきます。
春馬は車に村雲を乗せて、白浜の谷山の別荘へと向かいます。
手前で車を止めると、村雲は母に会うのを渋りはじめます。
「会うのが怖いんだ。かわりに行ってきて欲しい」
どこか子供のように駄々をこねる村雲に、春馬は仕方なく別荘へと行くことを承諾します。
「これを渡して欲しい。もしいらないって言ったら、あんたにあげるよ」
そう言って手渡されたのは、木彫りの黒い薔薇でした。
ずっと・・・村雲が持ち歩いていたもの。
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春馬は母の文子と会います。
村雲が近くまできていることを告げても、文子は冷たく・・・。
「人違いでしょ。これはお返しします」
渡された黒い薔薇も興味がないようにつき返してしまいます。
落胆しながらも、村雲のために春馬は食い下がりました。
「事情があるのは理解しています。
しかし私は過去の事をあれこれ詮索しにきたのではありません。
ただ、息子さんの気持ちをあたなに・・・」
「私に息子はおりません」
こみあげてくるのを怒りを抑えながら春馬は言います。
「そんなことを言ったら、あいつはいつ救われるんですか?
何をすれば救われるんですか?」
悲痛な春馬の言葉も文子の心には届かないようで、表情はピクリとも動きません。
そんな時、豪邸から母親を呼ぶ娘の声が聞こえてきます。
文子は春馬に挨拶もせずに、そのまま家へと戻っていってしまいました。
文子には新しい家族ができている・・・。
残された春馬は村雲の事を思って、悔しさで涙があふれてくるのでした。
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春馬が車に戻るとそこには村雲はおらず、近くの公園のベンチに座っています。
明るく装いながら近づいていくと、村雲は腹から血を流し息絶えていました。
村雲を刺したのは檜山貴一でした。
空港のトイレで春馬と離れたほんの少しの間の出来事。
ナイフを持ったままの貴一に村雲は言います。
「そんな顔をするな。
おまえは当然の権利を行使したまでだ。ごめんな・・・貴一」
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その後、貴一は空港で座り込んでいるところを警察に確保されるのでした。
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小雨に濡れた村雲の遺体を見ながら呆然と立ち尽くす春馬。
力を振り絞るようにポケットから出したのは、文子に受け取ってもらえなかった黒い薔薇。
その黒い薔薇には背面にフタがあり・・・開けてみるとそこには紙片が・・・。
その紙片を広げてみると・・・。
そこには歌織が檜山貴一の口座に戻し、のちに消え去った5千億弱の行方が書かれてあるのでした。
春馬はその文字を見た途端、査察魂が蘇ってきて色めき立ちます。
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春馬はタイミングよくかかってきた品田の電話に叫びます。
「控えてください。スイスルガノンバンク・・・・・・。
名義、澤村文子!
嫌疑者死亡!!」
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「あらすじ」終わり。
下には「感想」を書いています。
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