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2015年6月に作成された記事

2015年6月28日 (日)

大阪都構想の住民投票の結果をうけて

住民投票の結果が出て、1か月が過ぎました。

そろそろブログ、復帰します。 (*^-^)

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都構想は残念でした。ほんとに残念でした。

簡単に可決できるとは思っていなかったけれど、否決では失うものが多すぎる。

だから、可決してほしかったんですけどね。

落胆しちゃって、しばらく放心状態になりました。

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ちょっと、脈絡ないですが、いろんな思ったことを書いておきます。

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何度も書いていますが・・・。

狭い大阪に、大阪府と同じ権限を持つ政令市の大阪市があることで、二重行政が生じ、これがもう何十年も前から問題となっていました。

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お互いをライバル視し、競い合うように建てた箱モノのほとんどが破綻。

負債はなんと!1兆円超え。

行政の施設も共同で作ればいいのに、なんでも2つずつ・・・。

大阪府と大阪市が一緒に、鉄道や道路などの広域整備をおこなえばいいのに、縄張り意識が強いため、一向に話し合いが進まず、何十年と放置状態。

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こんな二重行政を解消するため、 市の広域整備を、府(都)と一元化し、市は5つの特別区に分かれ、住民サービスのみを行うようにしたのが大阪都構想でした。

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実現すれば、行政システムは機能的になり、府と市の競い合いは解消。

税金の無駄をなくすことができました。

そして、今後やってくる少子高齢化による税収減にも対応できる都市がつくれるはずでした。

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5つの特別区は、区ごとに特色をいかした住民サービスを充実させることができるので、大阪市の高齢化、過疎化、少子化、深刻な貧困問題にも重点的に取り組めたのですが・・・。

現在1つしかない教育委員会や児童相談所も各区に設置。イジメ、虐待に即応できる体制が整うはずでした。

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大阪にとって最大の改革のチャンスだったのに、ほんとに残念です。

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大阪都構想は、 実際に東京都で行われている行政システムの改善版でしたので、不安もなく移行できると期待していたんですが。

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でも、結果は否決。

今後の大阪の衰退を予想できていても、 それでも現状維持を望む市民が多かったことに、とてもショックを受けました。

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なぜ否決されたのか、それはいろんな専門家が分析しています。

大阪市役所から、長年、いろんな面で補助されていた多くの団体が、すべて反対に回ったこと。

これは市役所が無くなると補助してもらうルートが消えてしまうので。

それから、高齢者が冒険をするのを嫌がり、保身にまわってしまったこと。

高齢者にもいろいろな補助がされていましたから、それがなくなるのではという不安で反対されてしまいました。

5つの特別区になると、住民サービスがより細かく精査されることになり、厳格化されるのを嫌ったのではないかと言われています。

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それに加えて、在阪のテレビ局がきちんと大阪都構想について、伝える努力をしなかったこと。

あらゆる大量のデマが、市内に氾濫し、人心を惑わしたことも原因だと思っています。

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ネットで検索すれば、正しい情報を得ることができたでしょう。

けれど、高齢者や中高年にはネットをしない人が多くいます。

その層には、十分に正しい情報が伝わっていませんでした。

せめて、市役所が開催した公式の住民説明会だけでも、テレビで流してくれていれば・・・。

高齢者をはじめ、多くの人がデマに騙されることはなかったんですが。

テレビは都構想の説明をほとんどせず、巷であふれているデマも放置。それらを検証する番組も作ろうとはしませんでした。

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ちなみに、住民説明会は1日3回、1回2時間以上。合計39回開催されました。

どの会場にも、都構想の説明を聞きたい市民が詰めかけ、長蛇の列。

第2会場、第3会場を設置しても入れない人が続出しました。

この説明会を聞けた人は約3万人。

けれど、都構想の有権者は210万人もいたんです。

都構想の周知には絶対にテレビの力が必要でした。

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元々健康問題や仕事などの都合で、会場に行けない人もいるのですから、この住民説明会を、テレビ局が放送するべきでした。

テレビ局が、多くの市民からの要望があったにも関わらず、無視し放送しなかったのはなぜなのか、その理由はまったくわかりません。

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住民投票は終わりましたが、大阪の抱えている問題は、何一つ解決されていません。

府の借金は約6兆円、市の借金は約5兆円。そのまま。

1日の利息はあわせて、約4億円です。

大阪市が存続されることになったので、二重行政も元のままです。

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今後、団塊の世代が数年で70代に突入。高齢者は増える一方。

税収は減り、増税するか、住民サービスを削るか・・・そうなってくるのは目に見えています。

ですから、都構想でなくても、行政のスリム化は絶対に必要です。

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日本には、政令市が20あります。

中でも200万人以上の人口を抱える市は、大阪のように二重行政による弊害が問題化してきています。

政令市は70ー100万人くらいがベストだと言われていて、それ以上になると一人の市長では見切れなくなってくるそうです。

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もしかすると、他の大都市が先に都構想を実現するかもしれません。

名古屋、静岡、神奈川と、実際にその動きは出てきていますから。

3週間ほど前、池上さんが全国放送の番組でそうおっしゃってました。

この番組、住民投票前に放送してほしかったです・・・。

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ちょっと脱線しますが・・・。

今、思うと、在阪のテレビ局は都構想に反対だったんですよね。

今頃、気づているのかと笑われそうですが・・・。

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元々、改革派の橋下市長のすることをしつこく批判し続け、イジメのような、とても見るに堪えない報道をしてきていたんですけどね。

ただ、都構想に関しては公正に報じてくれると、どこかで楽観視していました。

だってまさか、在阪のテレビ局が大阪の発展を願っていないなんて思いもしませんもの。

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テレビ局は、都構想について、「わからない、説明不足だ」という批判を1年半以上、繰り返てきました。

それはもう、意地が悪くて、見ているこちらがノイローゼになりそうなくらい。

大阪では、3時間に及ぶ大型情報番組が多いんですが、そのキャスターが軒並み、「わからない、都構想が理解できない」を連発して、都構想の説明を避け続けたんです。

キャスターがこんなのでは、視聴者の方が、困って頭を抱えてしまいますよね。

住民投票が近づいてくると、わからないと言いつつ、一生懸命、大阪都への移行で大混乱が起こるかもしれないと根拠のない不安を煽っていました。

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こんな中、テレビ局が協力してくれないならと、橋下市長と松井知事は、街頭に出て、車の上で大きなパネルを何枚も使って説明するというタウンミーティングを開催。

1回2時間以上、どんな質問にも答えるというタウンミーティングで、市民との対話を続けました。

その数、なんと673回。

ほとんど休日ナシで、体力の限界まで、都構想の説明を行っていました。

それでも、有権者210万人には到底、声が届きませんでしたが。

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私は、在阪のテレビ局が自分たちの役割を果たさなかったことに関して、憤りを通り越して、軽蔑しています。

あの橋下さんのすさまじい努力を見た人なら、私の気持ちをわかってもらえると思います。

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在阪のテレビ局は、市民に情報を与えないことで、大阪都構想を潰しました。

こう感じている人は、決して私だけではありません。

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・・・話を戻して。

住民投票から1カ月たって。

大阪は、都構想を強力に進めてきた橋下市長の引退表明により、もうすでに、府と市の共同で行ってきた開発がいくつも後退していっています。

都構想に反対した野党の府議や市議が、開発に難色をしめし始めているせいです。

さっそく、二重行政の弊害が現れてきています。

在阪のテレビ局はこれに対しても、報じていませんし、批判もしません。

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大阪は、見事なくらい自滅に向かってまっしぐらです。

明るく活気づき、街としての豊かさが見えてきていたのに、あらゆる気運が萎んでいっています。

すべてを失って、このまま橋下市長以前の不祥事だらけの大阪市役所、シガラミだらけの大阪に戻っていくんでしょう。

なんとかそれに歯止めをかけられたらいいのですが・・・。

それができる人は今の大阪にはおらず、衰退の一途をたどっていくんでしょうね。

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ただ、大阪都構想は、今回、否決になり、廃案となりましたが、消えてなくなったわけではありません。

多くの大阪市民が、こんな自滅状態の大阪は見ていられない、このままではイヤだ、と思えば、必ず復活します。

今までも紆余曲折があり、何度も消えては復活してきた奇跡の法案ですから。

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奇跡は大阪市民の気持ちひとつで、いつでも起きます。

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あの673回に及ぶ丁寧な街頭タウンミーティングが、大阪の人々の心に響いていないはずがありません。

この努力は必ず報われます。

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あのとんでもない努力に感動した大阪人が確実にいっぱいいるんですから。

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大阪を復活させるには、大阪都構想しかありません。

いつかきっと、近いうちに、また動き出すんだろうと思います。

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すべては、大阪の未来のために。

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大阪都構想

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大阪都構想、第2幕がはじまりますよお。

夢をもう一度、追いかけましょう。

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長々とした乱文を読んでくださって、ありがとう (*゚▽゚)ノ

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