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2013年9月 5日 (木)

ぴんとこな・第1話&玉森くん 【きなこ庵夏ドラマ通信№11】

※前後して申し訳ないんですが、見逃していた1話を見ることができましたので、遅ればせながらレビューしました。

第1話は2時間です。

男らしさと憎み切れない色気をあわせもつ役柄を歌舞伎の世界ではぴんとこなと呼ぶらしいです。

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歌舞伎界の名門の御曹司、河村恭之助(玉森裕太)が舞台で鏡獅子を踊っています。

着飾った多くのファンが熱い視線を送る中、制服を着た女の子がひとり。

演目が終わっても拍手しないで、恭之助をじっとみています。

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公演後、楽屋口から出てきた恭之助を取り巻くファンの一郡。

その中から飛び出してきたその女の子は、馴れ馴れしく対応する恭之助の態度にブチ切れ、背負い投げして一気にまくしたてます。

「大好きな演目だから必死でバイトしたのに!

なんなのよ!あの寝ぼけた猫みたいな鏡獅子は!

舞台の真ん中に立つんなら本気でやれ!!

客、なめんな!!!」

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突然、投げ飛ばされた恭之助も起き上がって食って掛かりますが・・・。

「このやろう!

ふざけやがって。俺を誰だと思ってるんだ!!」

「ふんっっ!」

さっさと帰ってしまう女の子です。

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女の子は千葉あやめ(川島海荷)。これが恭之助とヒロイン、あやめの出会いです。

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気を取り直して、ファンの女の子たちと遊びに行く恭之助と友達の春彦(ジェシー)。

「恭ちゃん、お父さんに叱られないのか?」

「舞台に出てさえいりゃあ~、出来なんて関係ないんだよ。

どうせ俺の芸なんて誰も見てないんだから」

そう言いつつ、さっき女の子から罵倒された言葉を思い出す恭之助です。。。

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案の定、帰宅すると、歌舞伎界の大御所で父である世左衛門(岸谷五朗)にこっぴどく叱られます。
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「こんな甘ったれた態度がいつまで通用するとは思ってないだろうな?」

「俺は好きでこの家に生まれたわけじゃないし、後を継ぎたいと頼んだ覚えもない。

気づいた時には、もうこの道を歩かされてた。

大根だ、七光りだと叩かれて、それでもしょうがねえから、やりたくもねえのに、稽古だってやってきたよ。

なんで、ガミガミ説教ばっかされなきゃいけないんだ。

俺がやめてもいいのか?

御曹司がやめたなんてことになったら、大変だぞ!

いいのかよ!」

「ばかもん!!!

何をいつまで子供じみたことを言ってるんだ!

おまえはいつもそうだ。

向き合うべきことから目をそらし、自分で乗り越えようともせず、うまくいかなければ人のせいにする。

これ以上、私を失望させるな!」

「出来の悪い息子で悪かったな!

けど、こっちだってうんざりなんだ。

この家と自分のメンツを守ることしか頭にねえ、親父なんか、うんざりなんだよ!」

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結構、迫力の親子喧嘩です。お手伝いのシズ(江波杏子)と付き人のヤス(清水優)は廊下でハラハラ。

私もハラハラ。

恭之助は、母が危篤だった時でも舞台を優先した父を恨んでるようです。

家族のことなんてなんも思っていないんだと。

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恭之助や春彦の通う高校で。
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恭之助が花壇の横を通りかかると、足に土がかかります。

「おばさん、土かかったんだけど!」

「おばさん??私、まだ高校生なんだけれど・・・」

恭之介は目の前にいるのが昨日の女の子だとすぐに気付きます。

「ああ!!おまえ昨日の!!

きのうはよく恥かかせくれたなあ~」

「うっ・・・だってほんとうのことだもん。

稽古不足がバレバレ!」

再び、恭之助の舞台を詳しくダメだしする女の子。
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恭之助はあやめのいう指摘がいちいち当たってることで言葉につまってしまいます。

「もういいよ!・・・帰ろうぜ!!」

立ち去ろうとする恭之助にあやめは追い打ちをかけます。

「それ、あなたの芸はそうやって逃げてる芸。

あなたの芸には見る人の胸に響くものなんてなにもなかった。

あれじゃあ、木嶋屋の看板が泣くよ」

「うるせええ!!

なんで、おめえにそんなことまでいわれないといけねえんだ!」

「歌舞伎が大好きだから腹がたつのよ。

あんな鏡獅子ならヒロ君の方が絶対・・・」

「あっ?ヒロ君?なんだそれ?好きな役者でもいんのかよ」

「いるよ・・・。

今は無名だけれど、絶対にすごい歌舞伎役者になるから。

河村君よりずっと」

言うだけいうと、あやめはバイトに行かねばと、さっさと帰ってしまします。

「あれ、3-Cの千葉あやめだ。特待生なんだけど。

父親が借金作って失踪して超貧乏な一人暮らしで、学校の花壇で野菜、作ってるんだってさ」と春彦。。。

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稽古場では、完二郎(山本耕史)が恭之助のことを待っています。

次の公演の演目は、仮名手本忠臣蔵。

お軽と勘平の勘平を恭之助が演じます。

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兄的存在の先輩、完二郎は恭之助の姿をみつけると、来たな!といきなり飛びついて頬をつねったり、首をしめたり・・・。

その稽古場に見かけない顔が・・・。

恭之助が気づいたのを見て、完二郎は言います。

「轟屋さんとこの澤山一弥(中山優馬)だ。

轟屋さんの頼みで今回、役をつけたらしいんだけれど、ちょっと只者じゃないって感じだろ。

おまえと同じ年だ」

師匠の松吉(高嶋政宏)も、一弥のことをひさしぶりに養成所から逸材が出たと評価している様子・・・。

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 養成所とは、国立劇場の養成所で、一般家庭の子が通う歌舞伎役者を目指す学校だそう。

養成所出身の役者は大役をさせてもらえないらしいです。けれど、一弥は一番の歌舞伎役者になることを目指しています。

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そして、稽古では、主役の寛平を演じる恭之助にダメ出しの嵐。

まったく稽古していない恭之助に、松吉は怒りに震えています。。。

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「いいか!

多少人気があるからって勘違いするなよ。

芸のない役者なんて所詮あきられる。おまえは名門、木嶋屋の名跡を継ぐんだろ?

400年脈々と受け継がれてきた伝統に傷をつけることは許さんぞ!!」

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稽古後、恭之助はぐったり。

一弥はそんな恭之助に声をかけます。

「先日の恭之助さんの鏡獅子、拝見しました。

でも、とてもがっかりしました」

初参加の一弥の言葉に稽古場がしんとなります。

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「子供の頃、歌舞伎座であなたをみたことがあるんです。

子供心にすごいと衝撃を受けたのを今でもおぼえています。

だけど、今の恭之助さんには正直、何も感じません」

それだけ言うと、一弥は松吉のもとに走り寄ります。

「師匠。僕にもうすこし良い役をつけてもらえませんでしょうか?

お願いします」

一弥は群舞の中でも目立つ役をもらっていました。

師匠に直訴することなど、なかなかないことで、その場にいた役者たちは驚きます。

「一弥と言ったな。分をわきまえなさい。

どんな世界にも秩序というものがある。

地道に一歩ずる努力しなさい。

それは名門の名跡をつぐのも同じ。

家の名前でお客を呼べるほど、この世界は甘くはないからな」

一弥だけでなく、恭之助も叱られてしまいます。。。

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その一弥には稽古場の外で待つ女の子が。轟屋の娘、優奈(吉倉あおい)でした。

恭之助と完二郎は、優奈と腕を組んで帰っていく一弥の姿を偶然目撃します。
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「あの子は轟屋のひとり娘だ。

あの子と結婚して、ムコ養子に入れば養成所出身の一弥でも名跡を継ぐことができる。

あの、何がなんでものぼりつめてやるっていう執念。半端じゃねえぞ」

完二郎は恭之助に発破をかけます。

「俺だって本気を出せば・・・」

「じゃあ、はやく本気出してくれねえかな。

おまえだっていずれは歌舞伎座の舞台で主役はりたいんだろ。

いつまでも足踏みしてる場合じゃねえぞ。

みんな命がけで、そこを目指してるんだ。多分あいつもな」

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その一弥はあやめの想い人でもありました。

「ヒロ君を歌舞伎に誘ったのは私なの。

ヒロくんの一弥って芸名はね、私がつけたんだ」

一番の一と鏡獅子に出てくる女の子、弥生の一文字をとって、一弥。

7歳の時、学芸会で鏡獅子を一弥にやらせたのはあやめでした。

その後、あやめの父の仕事が失敗して、引っ越しすることになり、以来二人は会ってないのですが・・・。

「あやめちゃんのために一番の歌舞伎役者になる。だからあやめちゃんも一人ぼっちで寂しくても、がんばって」

「うん!」

別れ際、ふたりはそう約束したのでした。

「今はまだ会いにいっちゃいけないの。ヒロ君が夢に向かってる途中だから。

夢をかなえたら必ず会える。そう信じてるの」

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だそうなんですが、、、。

一弥は優奈と交際してるようで。

あらあ~。。って感じですね。

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稽古の帰り、恭之助は坂の上から猛スピードで下ってくる自転車に出くわします。

「きゃああああ~、ブレーキがぁ~~~~」

その自転車に乗ってるのはあやめでした。

「千葉???」

恭之助は自分の横を通り過ぎようとする自転車からあやめを抱きかかえ、ふたり一緒に道路に転がります。

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いち早く起き上がったあやめは、恭之助が助けてくれたのだとわかると、慌てて救急車を呼びに走ります。

一旦、意識を取り戻した恭之助はその姿を見て・・・。

「おい。。。助けたのに置き去りかよ。

いつだって結局、俺はひとりなんだ」

恭之介は子役の時にも自分に厳しかった父のことを思い出します。

「まだまだだ。お前は河村家の跡継ぎだ。

普通にできるんじゃだめなんだ。もっともっと精進しなければな」

褒められることなど一度もなく、精進しろと言われるばかり。。。
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必死でやっても背をむけられて、いつだって俺はひとりぼっちで・・・。

ふいに額に冷たいハンカチが置かれます。

目をあけると心配そうなあやめの顔が・・・。

「良かった!目をあけてくれて。

携帯なくて、遠くまで行くことになって。

すごい時間がかかちゃったの。

ごめんね。私のためにこんな。ほんとにごめんね。

私、大通りに出て救急車を誘導してくる」

「・・・そばにいてくれ」

恭之介はとっさに起き上がるとあやめの腕をつかんで、抱き寄せます。

「行かないでくれ。ひとりにしないでくれ」

ギュッと腕に力をこめたまま、再び気絶する恭之助・・・。

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恭之助が病室で目覚めると、あやめがそばについてくれています。

「検査しても異常ないみたいだから、帰っていいって」

「ずっとついてくれたのか」

「家の連絡先とか知らないし」

「ありがと」

「いや、こっちこそ。たすけてくれてありがと。

廃品回収のおじさんにもらったんだけれどね、あの自転車。

ブレーキがきかないなんて・・・」

「おまえさ、一人で暮らしてるんだって?

さみしかったりしないの?」

「普通に楽しいし。貧乏だけれど、学校いけて、友達がいてご飯食べれて・・・。

それに私には大好きな歌舞伎があるから!」

思わず、その笑顔に見惚れてしまう恭之助。

「どうかした?」

「ああ、いや別に」

「あっ、そうか。河村君は意外と、さびしがりやだもんね。

ひとりにしないでくれ~だもんね!」

「くっ!それ、誰にもいいうなよ!」

「わかった!わかった!じゃあ、帰ろうっか」

そのあやめの足下にしおりが落ちています。

「これ、おまえのか?押し花?」

「あ、うん。私の。撫子だよ。大事なもんなんだ」

あやめはそのしおりを大事そうに鞄におさめます。

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病院を出た恭之助はあやめを送っていきます。

「ほんとにごめんね。お稽古に響かないといいけれど・・・」

「大丈夫だよ。どうせ俺の芸なんか誰もみてねえし」

「どうした?なんでそんなこといいうの?何かあった?」

あやめは驚いて真剣にたずねます。

「俺のこと散々、バカにしたヤツに言われたくねえって」

「ごめん。

でも(この間の舞台を見て)みんなが河村恭之助を見たくなる気持ちはわかったよ。

河村君には華がある。河村恭之助にしかない華が。

この人が本気で演じたら、きっとすごいものになるんだろうって思ったもの。

他の人には真似できない河村恭之助にしかない華」

あやめにそういわれて、一気に有頂天になる恭之介。

「まあな、そりゃなんて言ったって御曹司ですから~」

「河村君って結構、単純?」

「悪かったな~」

あやめは立ち止まって、ちゃんと恭之助の目をみて言います。

「河村君は必ず歌舞伎界を引っ張っていく人になるよ」

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あやめの言葉は自信を失っている恭之助には救いとなったようでした。

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あやめは、ここまでいいと言うと、軽快な足取りで帰っていきます。

あやめの後ろ姿を見ながら、恭之助はじわじわと喜びがこみあげてきます。

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御曹司で、天才子役と言われた恭之助なのに、あやめの一言でそんなに奮起するものなのかと思うんですが。

ちやほやはされても、ほんとの望むものは何もない。

そんな孤独なところにいたのかもしれないですね。。。

あの父の、普通にできるだけじゃダメ。

おまえは特別な存在にならないとっていう、あれはしんどいでしょうね。

どれだけやっても褒めてもらえない。

7才の時からそんなんだったら、疲れて果てて逃げ出したくもなるでしょう。

恭之助にとって、17歳の今が正念場の時なのかもしれないですね。

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恭之助は家に帰ると、あやめの言葉を思い出してニヤニヤ。

あいつ、結局、俺に気があるんじゃねえのか?

「あやめ~~~~~!!!」

ベッドでゴロゴロしながら、叫ぶ恭之助です。

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階下では、その叫び声に驚いた世左衛門とシズの間でいろんな憶測が飛び交います。

「・・・あのバカ息子め」

「あやめっていいましたね?」

「さあ・・・」

「彼女ですかね?」

「さあ・・・」

「坊ちゃん、モテるのに一向に彼女ができないんですものね。

オクテすぎるのもどうですかね~」

「オクテで結構。いまは稽古に集中してもらわないと」

「私のカンでは、あれは恋に飢えた狼の雄たけびです」

「さあ!!!」

息子の恋にうろたえる世左衛門です。。。

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恭之助、翌日からさっそくあやめにアプローチ開始です。
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あやめに稽古場を見にこないかと誘ってみることに。

あやめは「木嶋屋の稽古場が見られるの?」と大興奮。

恭之助も勢いづいて、あやめを自宅に招きますが・・・。

稽古場の障子をあけると、そこにはすでに先客が。

見事な踊りに見入る恭之助。

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先客は一弥でした。

一弥は世左衛門に稽古を見てもらいにやってきていたのでした。

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その恭之助の背後から中を覗き込んだあやめは息をのみます。

「・・・ヒロ君」

「え?」

恭之助は思わず、あやめの顔を見ます。

「一弥があやめのヒロ君?」

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そのあやめに踊っている一弥も気付きます。

けれど、目があったのは一瞬。

一弥は、さっと目を逸らして踊りに没頭してしまいます。

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あやめは拒絶されたことにショックを受け、その場から逃げだしてしまいます。

恭之助はあやめを追いかけ、外に出たところで捕まえます。

「千葉、待てよ!さっきヒロ君って言ってたよな?

おまえの好きな役者って一弥のことか?」

「・・・小学校の同級生なんだ」

「まさか初恋の相手とか?」

「まあ」

「まさか、まさか、ずっと想い続けてるとかじゃないよな?」

「まさか!ちょっとびっくりしちゃっただけ。

小学校の時にね、約束したんだ。一番の歌舞伎役者になるって。

まあ、向こうはもうとっくに忘れてると思うけど」

「でもおまえは追っかけてるんだろ?」

「それは大好きな歌舞伎を幼なじみがやってるから応援してるってだけだよ。

私、バイト行くね」

あやめは走って帰っていきますが。

「ヒロ君、追いかけても来なかった…」目には涙がいっぱいです。

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家に戻ると、一弥は帰っており、稽古を見た世左衛門は一弥を誉め称えます。

一弥は特別にお願いして世左衛門にお軽の踊りをみてもらっていました。

「なかなかだったよ。一弥の芝居は。

しかも大した野心家だ。

あの男なら、いずれ大成するかもしれんなあ。

おまえも精進しろよ。恭之助」

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翌日、一弥は制服を見たはずだから、もしかすると学校を訪ねて来てくれるかもしれないと校門にいるあやめ。。

千晶からそれを聞いた恭之助はあやめのところへやってきます。

「何してるんだ?

そんなに会いたきゃ、こんなところで、イジイジしてないで会いにいけばいいだろ!」

「別にイジイジなんて。河村君には関係ないでしょ!!」

「ああ、関係ないよ。けどなんかイライラするんだ。

ガキの頃の約束なんか知らないけれど、こんなとこまで会いにくるわけねえじゃん。

そんなに会いたいなら俺が会わせてやるよ!」

あやめの手を引いて、一弥のところへ連れていこうとする恭之介。

「やめてよ!!いい加減にして!!

河村君みたいに恵まれた人には、私の気持ちなんてわかんないよ。

きっと欲しいもんなんでも与えられて、本気で悩んだことも苦しんだこともないでしょ?

だから河村君の芸は胸に響かないんだよ。

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私だってわかってるよ。

会いに来るわけないって。

私にはヒロ君との約束だけが支えだったの。

一番の歌舞伎役者になったらきっと会えるって信じて。

だからひとりでもがんばってこれたの。

彼がくれたこの花・・・」

あやめはずっと手に持っていた撫子のしおりを見せます。

「私には宝物なの。向こうはとっくに忘れてる。

ほんとバカみたい」

あやめは逃げるように教室に戻ります。

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「・・・何やってるんだ。俺」

その後、恭之助がイライラした気持ちを抱えたまま歩いていると、ぶつかった他校の生徒たちとケンカに。

殴られるすんでのところで助けたのは一弥でした。
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お礼も言わず、なんで助けるんだと文句をいう恭之助。

「顔は役者の命です。ベストな状態でいていただかないと。また言い訳されても困りますから」

「おまえ、千葉あやめと幼馴染なんだろ?

何で会いにいってやらないんだ?」

「恭之介さん、人の心配してる場合ですか?

そんな暇があったら稽古した方がいいですよ。

僕との差がこれ以上開かないように」

「おまえのそのバカみたいな自信はどっからくるんだ?」

「10年、努力してきましたから、やみくも身の程知らずな発言をするほど、僕もおめでたくはありません。

あなたが御曹司という立場で胡坐をかいてなまけてる間に、僕は血のにじむような努力をしてきた。

名前しかないあなたには絶対に負けたくはないんです」

恭之助はメラメラと闘志を燃やしはじめます。

「本番を楽しみにしてろよ!

俺が名前だけの役者じゃねえからな。

それと、わざわざいうことじゃねえけど。

俺、千葉あやめのことが好きになった。

だからあいつに認めてもらえるような男になりたいと思ってる」

「ほんと、わざわざ言うことじゃありませんね。。。」

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自宅の稽古場で必死に稽古する恭之助。

父の世左衛門も満足そう。

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 ・・・会える人は会えるんですよね。一弥と簡単に。

あやめと別れてから、すぐに一弥と会うなんて。

あやめはひたすら校門で待っていたのに。。。

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そんな中、あやめは当然、一弥のことを引きずって沈んだ毎日を過ごしていました。

そんなあやめに撫子のアレンジメントが届けられます。

「君のことをずっと想っているよ」などというメッセージカードも添えられて。

あやめは、やっぱりヒロ君は約束をおぼえていてくれたと大喜び。

一弥にお礼をいうために、連絡先を知ってる恭之助に聞こうとしますが、学校を休んでいると春彦。

さらに、「おまえが悪いんだよ。おまえがズケズケいうから。ああみえて恭ちゃんは繊細なんだ」と脅されます。

.

心配になったあやめは河村家の前まで来て、どう訪問したらいいのか思案しますが、ちょうど買い物から帰ってきたシズの後をついて敷地内に入ってしまいます。

「私、何をやってるんだろう・・・」

自分に呆れながらも、こっそり稽古場をのぞくあやめ。

そこには元気に稽古に励む恭之助の姿がありました。

「なんだ、元気じゃない」

ホッとしていると、恭之助は踊りをやめ、電話をかけはじめます。

「いつもどおり、撫子のアレンジメントでお願いします。

メッセージは君の笑顔が僕の支え ヒロキ・・・で」

あやめは一弥からのものでないことに失望しつつ、恭之助の心遣いに心から感動するのでした。

.

家から出て、あらためにて恭之助をお呼び出すあやめ。

恭之助は慌てて、家から出てきます。

「千葉、どうした?」

「うん。学校来てないっていうから様子見に来たの。

「稽古してたんだ」

「このあいだ、ちょっと言い過ぎた。ごめんね。

それとお花・・・、ありがと」

驚いて、慌ててとぼける恭之介。

「って、ヒロ君に伝えておいてくれる」

「ああ、わかった。伝えとくよ」

「私、やっぱり河村君はすごい人になると思う」
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恭之助は仮名手本忠臣蔵の舞台にあやめを招待します。
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「明日の公演、来いよ。今度は絶対にガッカリさせないから」

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公演当日。

お軽役の完二郎がぎっくり腰に。

一弥は世左衛門にお軽をやらせてほしいと頼みます。

以前、お軽の踊りを見ている世左衛門は他に適任者がいないことからその申し出を受け入れます。

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一弥が俺の相手役として同じ舞台に立つ。

恭之助も闘志を燃やします。

「足引っ張るなよ。今日はあやめも見に来てる。

この舞台、俺とおまえの勝負だ」

お軽と勘平の装束を身にまとい、恭之助は一弥に言います。

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幕が開き、光りに向かってふたりで歩き始めます。

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恭之助は思います。

仮名手本忠臣蔵の勘平は少し前の俺の姿だ。

自分をごまかしていつも逃げることばかり考えてた。
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けれど、今は違う。

こいつだけは負けるわけにはいかないんだ。

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一弥は初めて舞台の真ん中に立って踊りはじめます。

僕はいま、舞台の真ん中に立っている。

だけど、なんだ?この客席を覆い尽くすような静けさは。

この日のために必死で努力してきたのに。

ダメなのか。僕は認めてもらえないのか、このままおわるのか。

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「轟屋~~!」の声がかかります。

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そして、客席から大拍手。

不安な表情から一変、あふれるほどの自信が一弥の瞳に宿ります。

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一弥の成功に、恭之助も一層、奮起します。

「このままじゃあ、終われねえ」

俺は何があってもこの世界で生きていくことを選んだんだ。

見てろよ!

これが河村恭之助だ。

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一弥に負けないほどの拍手を恭之介ももらいます。
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舞台は大成功に終わりました。

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ふたりの演技を見ていた世左衛門の表情が緩みます。

「どうなることかと、肝を冷やしましたが。

はあ、頼もしいもんですな」

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この言葉を恭之助に実際にかけてあげたら、親子関係も随分変わるでしょうに。

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歌舞伎の化粧を落とすため、シャワーを浴びているふたり。

「今日は引き分けだったな。

でもこれから先は必ず俺が一番になるから」と恭之介。

「それはそのままお返しします。

それから、これはわざわざいうことじゃありませんが、僕はずっと彼女を想い続けてきました。

それでも、会いに行かなかったのは、歌舞伎の世界で生きるなら、舞台の真ん中に立つまで合わないと決めていたからです。

でもどんな形にせよ。僕はきょう、舞台の真ん中に立つことができた。
.
だから今、この瞬間からあやめちゃんは僕のものです」

.

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一弥の本心を初めて聞いて、恭之助はガックリと肩を落とします。

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「あいつら、両想いじゃねえか・・・」

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恭之助の恋はまだ始まったばかりです。。。。

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このドラマ、初回チェックできていたら、絶対に最初からはまっていたと思います。

だから、とても不覚だったなと後悔しています。

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なんといっても歌舞伎の世界をのぞけることがいいです。

演目の紹介にはCGが使われていて、このCGがかわいいのなんのって。

他の歌舞伎の演目も、これでやってくれたらすぐに頭に入りそうです。

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歌舞伎と言えば、様式美がしっかりとあって、堅苦しいイメージがありました。

とっつきにくいというか。

それを、若手の俳優さんたちがやってくれて、随分ととっつきやすくなりました。

でも、俳優さんたちは大変でしょうね。

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お話もとっても楽しい。

野心家の一弥が現れて、競争心をあおられて心境が一変する恭之助。

あやめという歌舞伎大好きな女の子に恋をして、彼女に認められるような役者になるという目標もできちゃうし。

やる気を失くしてた恭之助は俄然、恋に稽古に励み始めます。

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もうね、楽しくて仕方がなくなるドラマです。(笑)

にわかに活気づく河村家。

世左衛門とシズはハラハラして見ています。

恭之助には厳しい面しかみせない父ですが、「あのバカ息子が~」と言いながら、ほんとは愛情いっぱいなんですよね。

息子がかわいくて、かわいくて仕方ない。

そりゃあ、あんなに性格が良くて、ひたむきで、単純で、明るい子なら、誰だって愛してしまいます。

「息子を鍛えるために鬼になるしかないんです」とシズに告白してましたが、つらい役目です。

でも、少しでいいので、褒めてあげるといいと思うんですが。

.

ところで、恭之助を演じる玉森裕太さん。コメディーが上手です。。。

表情がくるくる変わって、今、何を考えているのかすぐに察することができます。

シリアスな表情にもドキッとさせられますし。

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それに、驚かされた時のリアクションが特におかしいんですよね。

シズやあやめに耳元で叫ばれた時のリアクションには大笑いさせてもらいました。

稽古を見てやろうと座る世左衛門を煙たそうに見てる恭之介にも。

この間合いは絶妙でした。

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回がすすむにつれて、思いっきりやってるなあ~と伝わってくるんですが、最後まで期待してみたいです。

なんといっても、恭之助と河村家はコメディー担当みたいなところがあるので、登場するとニマニマ。

うれしくて、うれしくて、ワクワクしています。

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玉森さんは今後も別の役でコメディーをされるでしょうけど、大好きな恭之助のキャラを見せてもらえるのはあと数回。

ものすごく残念でなりません。

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スペシャルなんてあるといいけれど・・・。

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まあ、とりあえず、これからの数回を大事に見ていかないとと思っています。

(2013/9/5)

もうすぐ、8話が放送されます。

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●● ぴんとこな ●●

※ドラマ通信の中にあるぴんとこなの過去ログ

ぴんとこな第2話

ぴんとこな第3話

ぴんとこな第4話

ぴんとこな第6話

番外編1

ぴんとこな第7話

.

◆前後してますが、見逃していた回を見ましたので、遅れてレビューしてます。

ぴんとこな第5話

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