最終回もテンション、高い、高い。
繰り返し見ていると、新しい笑いどころを発見したりして楽しい。
グラタンをつかんで投げつけようとし合うなんてすごくないです?
リーガル・ハイでしか見られないシーンですよね。
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古美門事務所に1年ぶりに真知子(新垣結衣)が訪ねてきます。
しっとり落ち着いたキャリアウーマン風の真知子。
古美門(堺雅人)も花を用意したりして歓迎します。
今はどうしてるの?古美門の問いかけに、
真知子は個人でなんとかやっていると言います。
携帯さえあれば、どこででも仕事ができますから~と。
そして、借金の返済を2ヶ月滞納してることを詫びます。
個人でやっていては大変だろう?返済が少しくらい遅れてもいいんだよなどとにこやかに言う古美門。。。。
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別人のようなふたり・・・。夢の中の話かと思ったら・・・。
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「先生、八木沼佳奈さん(田畑智子)を覚えていらっしゃいますか?」
まったく覚えていない古美門。
「1年前の訴訟で私たちに協力してくれた仙羽化学の八木沼佳奈さんです。
彼女はあの直後、フロンティアケミカルラボにヘッドハンティングされたんです。
そこで長期間飼い殺しにされ、挙句の果てに解雇。
フロンティアは仙羽化学のライバル企業なんですが、実は仙羽化学とフロンティアの社長は大学の先輩後輩の関係なんです。
仙羽化学は裏切り者である佳奈さんをフロンティアにヘッドハンティングさせた上で解雇させたんです。
つまり仙羽化学はフロンティアを使って佳奈さんに報復人事をしたということなんです。
私と佳奈さんは、仙羽化学とフロンティアの両者を訴えることにしました」
仙羽と言えば、三木(生瀬勝久)が顧問。
真知子は古美門にも手伝ってほしいと頼みますが、やんわりと断る古美門。
「佳奈さんには恩があるから力になってあげたいんだけどね~。忙しくてね~」
「仕方ありません。私ひとりで精いっぱいやってみます。
でも、なんだかんだ言いながら、先生はいつも助けてくれますよね。
先生とこんなに穏やかに話せるなんて不思議です」
「時というものは人を大人にしてくれるね~」
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真知子の裁判がはじまります。
その法廷に遅れて乱入してくる古美門。
古美門の顔を見た途端、期待がふくらむ真知子ですが・・・。
「フロンティアから顧問を依頼され、本件代理人となりました古美門研介です!
原告の訴えはまったくの言いがかりです。
我がフロンティアは八木沼さんに多大なる期待をして招きましたが、
彼女は結果を仕事でしめさなかった。だから解雇されたにすぎません!!」
相手側の弁護をするという古美門に仰天する真知子。
「まだ開廷していません!勝手にはじめないように!」
裁判長が注意する中、古美門のテンションは上がったまま。
「さあ、始めましょう!!!」
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なんと古御門が敵に・・・。
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古美門事務所に抗議にやってくる真知子。
もう以前の朝ドラファッションに戻っています。
「どういう神経をしてるんですか?
「私だって三木とならんで仕事なんてしたくないが、フロンティアの代理人になってしまったのだから仕方ない~」
「引き受けるべきではないでしょう?これが報復人事だということは先生が一番わかってらっしゃるはずです!」
「報復人事してどこが悪い?あの女が内部告発したせいで、仙羽化学は世界をリードするはずだった研究から大きく後退してしまった。
得をしたのは死にぞこないの老人たちだけだ。報復されて当然だ~」
「どの口が言うんですか?あなたと私がそうしたんですよ!
佳奈さんは自己犠牲をしてくれたんですよ!」
「彼女は自分が善人だと思いたいからしたんだ。彼女のは自己満足だよ~。
それを他人のせいだといって悲劇のヒロインを気取っている君たちふたりはバカ女コンビだ~」
「何も変わってないんですね!」
「君もなっ!」
「今回に関しては佳奈さんに正義があります。
正しいことをした人が不幸になっていいはずがない!」
「手足が生えるどころか、卵に戻ったな。おたまじゃくし!
正義は立場で変わる。勝ったものこそが正義なのだ~!」
「法は正しい人が幸せになるためにあるものです」
「0点だ!!
正しければみんな幸せになれるんなら苦労はしない。
誰かの幸せは誰かの不幸せの上に成り立ってる。
踏みつけるか、踏みつけられるか、それが現実だ。
踏みつけられるのは君たちのような間抜けどもだ~!!」
ふたりの激しいやりとりの中に服部が割って入ります。
「黛先生。1年前、次に会う時には古美門先生を倒す時だとおっしゃってましたよね?
はからずもそんなチャンスが巡ってきたのではないですかな?」
「服部さん。この低能が私に勝てる確率は上空8000メートルからゴルフボールを落としてゴルフカップに住んでるもぐら鼻の穴に入る確率よりも・・・」
古美門のいつもの言い草にむかついた真知子はテーブルにあるグラタンを手でつかむと投げつけようとします。
古美門はとっさに真知子のその腕をつかみ、自分もグラタンをつかみ、真知子に投げつけようとしますが、今度は真知子に腕をつかまれます。
両者、猛烈なにらみ合い・・・。
「ああ、私の料理で遊ばないでいただきたい~~~」
オロオロしつつ、文句をいう服部。。。
「入れてみせますっっ!
上空8000メートルからもぐらの鼻の穴に!!!」
「身の程知らずも相変わらずだ。やってみたまえ~!!!」
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グラタン手づかみの投げつけあい。すごいですよね。
初めの対面がどれだけ猫をかぶっていたか、わかるというもの。。。
見ているこちらが気味悪くなるくらいでしたもんね。。。(笑)
古美門と真知子はこうでなくっちゃ!
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裁判での真知子は一層、闘志満々。
「佳奈さんは十分な設備も人員も与えられず、給料もきわめて安いものでした。そして一方的に解雇されたのです。
そこで、フロンティアに対しては解雇の無効確認と解雇後の未払い賃金の支払いを請求します。
あわせて、本件は仙羽化学による巧妙な報復人事にフロンティアが加担したものであり、
両者の共同不法行為が成立するためその慰謝料として2000万円を請求します!」
それに対して、古美門は・・・。
「フロンティアでは成果主義をとっており、基本給を安くおさえ、成功報酬を高く設定しております。
また一定期間内に成果を出さないと解雇するということも契約書に明記されており、八木沼さんはこれに合意しています。
成果を出せなかったので契約を実行したまでです!」
こちらも闘志満々です。
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言葉の応酬は続き、次第にムキになっていく二人。
「私のおかげで勝てたことだっていっぱいあるでしょ!」と真知子。
「脚を引っ張られたことの方がはるかに多い~」と古美門。
「何の話をしているんですか?」と困惑顔の裁判長。
「ボニータさんのときだって、圭子さんに勝てたのだって、三木先生の時だって!
私がいたからでしょうが!えっ!そうでしょ!!!」と声を張り上げる真知子。
「・・・彼女は一体、何を言ってるんでしょうか・・・」と冷ややかな古美門。
「原告代理人、これ以上勝手に話し続けると退廷させますよ」と裁判長あきれる。
「・・・申し訳ありません」と真知子。
「・・・フロンティアは不当な扱いをしておりませんし、仙羽化学さんとの不当な取引もむろんありません」と古美門はしめくくります。
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真知子は仙羽化学の営業部にいた金沢という男性を法廷に呼びます。
彼は元々フロンティアにいて、昨年、仙羽化学にヘッドハンティングされ、その後解雇されたという人物で、佳奈とはまったく逆のケース。
佳奈と同じような状況に陥った人物をみつけ出した真知子でしたが・・・。
仙羽化学代理人の三木は、金沢のSM趣味を暴露。金沢は法廷で裸になり、鞭を持って興奮状態に・・・。
解雇やむなしという空気ができてしまいます。
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裁判がうまく進んでいて和やかムードの三木や古美門サイド。
同席したフロンティアの石神社長(東幹久)も仙羽化学の池辺社長(神保悟志)ものんびり。。。
けれど、沢地(小池栄子)はこの裁判のアキレス腱は池辺社長だと指摘します。
一時期、佳奈と不倫しており、捨てられた後はしつこく追いかけまわしてた過去があるから。
三木もこの点をつかれたら、痴情のもつれと怨恨で報復人事の説得力が増してしまうと。
ただ、古美門はそれはまったく気にしていません。
真知子には佳奈の恥部をさらすことなどできないとわかっているから。
「早々に和解を申し込んでくるでしょう」
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古美門は真知子を事務所に呼びつけ、和解に応じるようにと言います。
「電話で済むような話ですね」とこっそり真知子にささやく服部。
「いい加減、非情になってみろって挑発してるんです」と溜め息。。。
「前に、古美門先生には絶対になれない弁護士になるんだとおっしゃってましたね。
すべてのものを敵にまわして打ち負かすことで勝利を得ているのが、
古美門先生ならば、黛先生には別の手法がお似合いかと・・・。
旅人のコートを脱がすのは北風ばかりではありません」
服部の言葉に何かを思いついたようで、真知子は元気いっぱいで出て行きます。
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その後の真知子の姿は、かつて古美門と一緒に手がけた裁判で、「敵」になった弁護士や検事のもとにありました。
日照権の裁判の弁護士、大貫先生(大和田伸也)は「共食いさせろ」とアドバイス。
検事の杉浦は、「古美門先生の立ててくる証人を自分の手札にすることができたら勝てる」とアドバイス。
古美門パパ(中村敦夫)や元妻の圭子からは、正道でぶつかれと激励されます。
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真知子はアドバイスを受け入れ、三木のところへやってきます。
「訴えを取り下げます。
仙羽をはずし、裁判はフロンティアだけに絞ります。
一緒に戦いましょう!
三木先生の本当の敵は誰ですか?古美門先生を恨んでいるんでしょう?」
三木は古美門への恨みを思い出し、ギリギリ歯ぎしりを。。。
それを見た沢地が口を挟みます。
「沙織さんとおっしゃいました。ある裁判の鍵を握っていた身寄りのない小さな女の子。
三木先生が引き取って実の娘のように・・・」
胸をつまらせる沢地・・・。
三木は打倒古美門に再び動きます。
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古美門は、元フロンティアの研究員だった村上を証人として法廷に呼びます。
村上は佳奈だけでなく、研究員はみんな待遇の悪い中、研究を続けていると証言します。
「本位じゃない証言をされていませんか?
村上さんは金銭面のトラブルを抱えているんじゃありませんか。
本当に八木沼さんに対し、フロンティアが用意した待遇は適切だったと思いますか?」
真知子の真摯な問いかけに、村上は心変わりします。
「彼女はカーボンXを開発した有能な研究者・・・。確かに不当な待遇だったかもしれません。
私の金銭トラブルは古美門先生の助けは借りない。
私は正しいことをしたものが報われる社会を望みます」
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古美門は真知子と手を組んだ三木に文句を言います。
三木は今度こそ絶対におまえに勝ってやると宣言します。
「報復人事をうなづける決定的なネタを持っている!」
「クライアントに貶める証言をするということですか~?」
「刺し違えてもおまえを地獄へ落としてやる!」
憎しみの炎がメラメラ~~。。。な三木です。
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裁判には沢地が三木側の証人となります。
「池辺社長がフロンティアの石神社長と話しているのを聞きました。
うちの八木沼を処分してくれたら、そっちのいらないのをこっちで処理するよ、そう言っていました」
「秘書とはいえ、顧問先企業の秘密をもらすことは職務違反だと思いませんか?あなたほど信用できない証人はいないと断言できます。
あなたは私の邪魔をすることで喜びを抱いている。
裁判長、彼女はかねてからこの私に強い恋愛感情を抱いてるんです~」
「それは古美門先生です。
当時私にしつこくつきまとい、先生には圭子さんという奥様がいたにもかかわらずです。毎日のようにメールで誘われました。
ちょうど、メールの内容をプリントアウトして持ってきておりますので読み上げます。
君江ちゃん、昨夜また君にお尻ぺんぺんされている夢を見たよ。正夢になるといいな~
」
傲慢な態度だった古美門が一変、情けない泣き顔に・・・。
「もう~やめて~~!!お願い~!」
圭子を裏切って沢地に言い寄っていたと聞いて、真知子もあきれています。
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裁判が終わって、外に出てきた古美門に真知子は言います。
「先日の和解のご提案の答えですが。
和解は絶対にいたしませんから」
「君たちは致命的なミスを犯したことに気づいてるんだろうな?
もっとも大事な鍵を投げ捨てたってことを」
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池辺の身辺をもっと探ってくれと加賀蘭丸を呼ぶ古美門。
けれど、加賀は俳優の仕事に専念したいと、引退を表明。
古美門事務所を去ります。
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三木事務所に池辺社長、真知子が集まって打ち合わせをしています。
「本件の鍵は池辺社長です。古美門先生はなりふり構わず社長を取りに来るでしょう」と真知子。
「俺は証人には立たないよ」と池辺。
「立たなければ、八木沼佳奈との関係を家族にバラす、やつはそういう強迫をする」と三木。
真知子には不倫を暴くことはできなくても、古美門なら間違いなくそこを突いてくる。
真知子はひとつの提案をします。
「池辺社長、先手を打ちませんか?
こちら側の証人として証言台に立ってしまえば、ご家族の問題は向こうにとって無価値になります」
「なんだって?報復人事を認めろって言うのか?」驚く池辺。
「このままいけば、おそらく私たちが勝ちます。
ならば積極的に認めた方が企業イメージも傷が浅いんじゃないでしょうか。ご家族も守れます」
冗談じゃないと聞く耳を持たない池辺です。
「俺は証言台なんかには立たない!」
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予想通り古美門は池辺と接触しようとしますが、必死に阻止する真知子。
池辺を逃がして、古美門の前に立ちはだかります。
「古美門先生。沙織さんじゃないんですか?
私、わかったような気がします。なぜ先生が勝つことにこだわってきたのかが。
沙織さんなんじゃありませんか?
あなたは勝つために女の子の命を奪ってしまった。
もし勝利にこだわるのをやめたら、自分のしたことを否定することになる。
あなたは勝ち続けることで罪の意識から必死に逃げ続けている。
勝たせていただきます。それが私の先生への恩返しです」
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裁判で真知子は証言台の佳奈に発言を促します。
「では最後に今の思いを教えてください」
「一年前、私は仙波化学の極秘文書を持ち出し、会社に多大な被害をもたらしました。
報復される覚悟はできていたので、今回もあきらめるつもりでした。
それを戦おうと言ってくれたのは黛先生でした。
どのような判決がくだされるのか私にはわかりませんが、戦って良かったと思っています。
この先も胸を張って生きていけそうだから」
佳奈の発言が終わると、真知子も語りだします。
「私はこの裁判で多くのことを学びました。
正義とはなんでしょうか。法とはなんでしょうか。
この世界に正義などない。勝ったものが正義だと言う人がいます。
私もそうかもしれないと思った時期がありました。
でも今は核心を持って言えます。我々、人間には正義を愛し求める心があると。
裁判は勝ち負けのゲームでも、金儲けのギャンブルではありません。
また傷つけあう場ではないはずです。
きっとどこかにある正義と真実をみつけ、みんなが幸せになれる道を探す場ではないんでしょうか。
正しい人が報われ、幸せになれる社会。
そんなのは夢物語。現実は非情だ。たしかにそうかもしれません。
だけど、人は夢を見るから生きられるんです。理想をかなえようとするから私たちはこのあきらめに満ちた現実をいきていけるんです。
わたしは理想が現実を覆すと信じています」
被告代理人の古美門は黙り込んでしまい、尋問はなく・・・。
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事務所に戻って、ぼんやりとしている古美門に服部が話しかけます。
「どうやら先生はとんでもない弁護士をお育てになったみたいですね。
どこかすがすがしいお顔に見えるのは気のせいでしょうか」
「バカも突き抜ければそれなりになるもんだと感心してるだけですよ」
「思えば不思議でした。
黛先生をこの事務所にあっさり受け入れられたこと。いつかこの方が自分を負かしてくれるのではないかと。
勝ち続けなければならない生き方もおつらかったでしょう。
もうそろそろそのお荷物を下ろされてもいいはずです」
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真知子は池辺を追加証人として呼びます。
「あなたの証言ですべてが明らかになります。
どうぞおっしゃりたいことをおっしゃってください!」
「私は社員だった八木沼君に報復するため、フロンティアさんとのあいだで不当解雇をする
ための取引を行った・・・・・・そんな事実はありません!!」
「えっ??」
「八木沼君は将来を嘱望していた逸材。他社に行かれたことは返す返すも残念でなりません」
打ち合わせと違うことを言われて慌てる真知子。
勝手に反対尋問をしはじめる古美門。
「沢地さんの証言で、携帯で人事取引の密約を交わしていたそうですが、この点についてはいかがですか?」
「それがまったく記憶にないんです」
「池辺さんの携帯の通話記録を過去一年間調べましたが、フロンティア関係者との通話は一件もありませんでした」
被告本人尋問。石神が証人に立ちます。古美門が尋問します。
「私も池辺社長と密約を交わしたことなど一切ありません。
八木沼さんの解雇理由は期待していた結果も得られず、熱意も感じなかったので契約に沿って解雇しました」
「訴えを起こされてどうお考えでしょうか?」
「誤解が解かれることを願っています」
「解かれるでしょう。仙羽化学と御社が取引をしていたことを示す証拠をなにひとつあげられていないのですから!
そのかわり、そちらの弁護士先生が主張なさったことは何の論理的根拠もなく、ひたすら情に訴えるもの。
夢を探す場所?そんなものがみつけたいならインドのガンジス川か下北沢の三流劇団に入りたまえ!」
「被告代理人!」
弁護がズレてきて裁判官に注意される古美門。。。
「失礼!不適切でした。
・・・我々は神ではありません。
この私もふくめ、愚かで感情的で間違えてばかりのちっぽけな生き物です。
そんな人間に人間を裁くことはできるんでしょうか。
いいえ、できません。だから、人間になりかわり法が裁くんです。
どんなに怪しかろうが、どんなに憎かろうと、一切の感情を排除し、法と証拠によってのみ人を裁く。
それこそが我々人類が長い歴史の中で手に入れた法治国家という大切な大切な財産なんです。
むろん、裁判所におかれましては、情緒的な弁論に惑わされることなく、徹頭徹尾、法と証拠のみに基づいて判断なさることでしょう。
そしてその場合、結論は明白であります」
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判決が出ます。
「主文、原告の請求をいずれも棄却する・・・・・・」
裁判官が言い終えるのを待てず、古美門は向かいに座っている真知子を大声でののしります。
「勝ったと思ったろ?愚か者~~!100億万年早いわ~!!!」
真知子は悔しさで、キーーッっと唸り声をあげて、髪をかきむしります。
「今、読んでいるんだから静かに!」
裁判官が古美門を叱りつけますが、古美門は聞こえないようで。
はしゃぎまくっています。
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裁判に負けて悔しがる真知子を佳奈は慰めています。
佳奈は清々しい表情で、わだかまりもない様子。
「こんなのありえない」
「まあ、しょうがないわよ。私、タイの企業に誘われているの。そこでがんばるわ」
佳奈はそういうと帰ってしまいます。
そこへ古美門がゴキゲンでやってきます。
「近い将来、タイの化学が日本を脅かす日がくるんだろうね。実に残念だ」
「あなたのせいでしょう?」
「違う君のせいだ。だろ?」
「・・・・・・はい」
「佳奈の本人尋問で終えておけば勝てたかもしれないのに。
調子に乗って池辺本人まで証人として借り出した。私のトラップとも気付かずにね~」
「池辺社長はいつから?」
「最初っからだよ。もっとも有効に使うために君に食いつかせた。
重要な鍵だと刷り込んでね。いいか、フロンティアが負ければ仙羽も無傷ではいられない。
池辺は家族や元愛人なんかより会社を守りたいんだ。
安っぽい、お涙ちょうだいごときでそっちにつくはずないだろうが。
自分が成長したと思ったか?
全然成長してない!
私を追い詰めたと思ったか?
遊んでやっていただけだ!
一度、惑星探査機はやぶさ2にくくりつけられて、数年小惑星を探査してくるといい。
すこしはマシになるだろう~。
成・層・圏で燃え尽きなければな~」
エラそうな古美門に、泣きそうな真知子。。。
「私・・・何がいけなかったでしょうか?」
「旅人のコートを脱がせたくらいで勝てると思うな~!
灼熱地獄でパンツ一枚残さずはぎとれ~、
それぐらいでなければ理想と現実を変えることなんてできやしない~!!
もっと、もっと、強く、賢くなれ~、朝ドラ~~!!!」
高笑いしながら立ち去ろうとする古美門を追いかけて引きとめる真知子。
「・・・・・・私の完敗です。
でも先生には解決しなければいけない問題が残っているはずです。
三木先生と話し合いましょう」
.
よく聞かないと、ののしられてるだけのような古美門の言葉。
でも、ちゃんと教え、励ましてるんですよね。古美門流で。(笑)
おもしろいですよね~。
北風と太陽は有名だけれど、太陽じゃなくて、灼熱地獄にしてパンツまではぎ取れって。
北風どころじゃないってことですね~。
古美門の言葉って痛快で、楽しい気分になります。
.
三木の事務所には、みんなが勢揃い。
古美門は三木に面と向かって訴えます。
「私を怨むのは筋違いです」
「おまえが裁判に引きずり込んだんだ!」
「あの子は死ぬ運命だったんです」
「なんだと~~~~~!」
怒りでワナワナと震える三木は沙織の写真を古美門に見せて、
「もう一度言ってみろ!
沙織の眼を見て、もう一度今のセリフを言ってみろ!」と叫びます。
とうとう、ふたりは殴り合いのケンカをはじめてしまいます。
それを呆然と見ている真知子・・・。
ふたりのところから飛ばされてきた写真を拾って、はじめてそこに写っているものを見ます。
「あのう・・・・・・。この子が沙織さん?」
「ええ・・・・・」
ケンカを見ていた沢地はしっかりと頷きます。
「あれは新薬をめぐる製薬会社どうしの訴訟の時でした。
相手会社の新薬を発売停止に追い込むため投薬実験が行われたんです。
数か月の実験で、沙織さんは三木先生やこの事務所の心のやすらぎ、オアシスのような存在になっていきました。
三木先生は実験を止めようとされたんですが、古美門先生は途中でやめると実験が無駄になると強行して・・・」
「あのう・・・・・・、沢地さん、この方が本当に沙織さんですか?」
写っていたのは、白茶のモルモットでした。
「はい。3歳に満たない女の子でした。
沙織さんを失って以来、三木先生は抜け殻のようになって・・・」
三木と古美門の殴り合いは続き、時折、泣き叫ぶ声が・・・。
その光景をうれしそうにみつめる沢地を見て、ビビる真知子。
「あなたは何なんですか?」
「私? 私はただ男のケンカが好きなの~。キャハハハハハ~~~」
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真知子はひとり三木事務所を去り、古美門事務所に戻ると、やっと大声を出してツッコミます。
「なんじゃ~~あ、そりゃあ~~~!!!」
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数日後、真知子は再び古美門事務所にいます。
また、古美門事務所で働くことになったようです。
「極めて気がすすまないが、借金の返済の目処がたたないのなら仕方ない~」と古美門。
加賀もなぜか出戻り・・・。俳優に専念するのは来年からにするとか。
服部を含めた4人が顔をあわせます。
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いつものように古美門と真知子は一緒に裁判所へ向かっています。
不機嫌な古美門は隣の真知子に文句をタラタラ。。。。
「ガニ股を直せといったろ~!」
「私はガニ股じゃありません!」困惑する真知子。
「ガニ股だ~!」
「どこがですか?」
「精神的なガニ股なんだよ~!」
「なんですか?それは。
先生に精神面を言われたくありませんね!」
真知子は人差し指で古美門の顔を刺すようにして抗議します。
それにムッとした古美門も負けじと人差し指を突き出します。
「人を指すな~~!
失礼だろ~~~~!!」
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おもしろいコンビです。
真知子がいなかった1年はさぞ淋しかったことでしょう。(笑)
こんだけ言われても凹まない真知子は稀有な存在ですもの。
さすがに古美門は真知子より何枚も上手です。
まだまだ古美門に勝つなんてこと、できなさそうですね。
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ドラマを見てる途中から、沙織ってまさか犬や猫なんじゃないの?と思い始めてたんですが、まさかモルモットだったなんて。
なんてくだらない・・・。(笑)
ずっとこれでもめてきたのに、ずっとずっとひきずっていたのに、笑うしかない、「なんじゃあ~そりゃあ~」のオチですね。
三木も古美門も激しく泣き叫んでるし・・・。(笑)
動物実験のモルモットだったってところが、リーガル・ハイらしくちょっとシュールでしたね。
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沢地は結構、怖い女性~。
ケンカさせるために、三木のところから資料を持ち出して古美門に渡してましたよね。(笑)
三木も古美門も遊ばれてます・・・。
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全話、ほんとに楽しいドラマでした。
金田一の回が、一番のお遊びの回でしたね。
もしシーズン2があるなら、3本くらいはこういう回にしてほしいです。
もうワクワクして放送が待ち遠しいったらなかったですよ~。
あと、絹美村の回の古美門の長セリフは圧巻でした。
どの回も古美門のセリフはすごく長くて、毎回これらを覚えてるなんて堺雅人さんは超人だわ~と感動して見てました。
また、あんなに高速でしゃべってるのに、ほとんどすべての言葉が聞き取れるなんて滑舌の良さにも驚きました。
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セリフの間に合いの手を入れないといけない俳優さんも緊張したでしょうね。
堺さんがトチッてないのに、短いセリフの自分がトチるわけにはいかないって。。。。
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古美門のあの長セリフにすっかり病み付きになってるので、
新作をもっともっと見たいです。
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リーガル・ハイ シーズン2、ぜひ!作ってください。
古美門と真知子の罵り合いもまた見たいです。
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古美門のあのユニークな髪型も。(笑)
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※過去の記事
第1話
第2話
第3話
第4話
第5話
第6話
第7話
第8話
第9話
第10話 p>.
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★ぽちっとよろしくです。励みになります。
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