あっと言う間の1時間でした。
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洋貴(瑛太)は双葉(満島ひかり)の行方を探すために駿輔(時任三郎)に会いに行きます。
駿輔は双葉と文哉(風間俊介)の母親の出身地は因島だと教えてくれます。
そして、母親はベランダから落ちた事故だったのに、文哉は自殺だと思いこんでいると話します。
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双葉は車で、洋貴は新幹線で因島を目指します。
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>うまくできてるもんで、新幹線なら追いつけますね。。。
双葉、関東から広島まで車でなんて勇気と体力がありますよね。。。
私はいわゆるサンデードライバーなんでそんな勇気も体力もないです・・・。
もうそれだけでえらいなあ~と尊敬です。。。
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双葉が電話ボックスの電話帳で母親の実家らしき家を調べていると、そこに洋貴が現れます。
「僕の車の中のやつ、持っていきましたよね?
返してください!」
洋貴の姿にビックリしつつ、双葉はナイフをいれたバッグを胸に抱いて奪われないように抵抗しています。
「あなたにできるわけないでしょ?」と呆れ顔の洋貴。
「深見さんにはできるんですか?人殺し、きついですよ」ムッとする双葉。
「全然わかってないっすね。
自分が人殺しになるより、遠山さんがなる方がきついっす。
正直ものすごい怒ってます。
ひとりで勝手にこんな・・・。俺達、そんな信頼ない感じだったんですか?」
「私だって同じです。自分がなるより深見さんがなる方がきついです」
双葉は降参してナイフを洋貴に渡します。
「ところで、ありました?
旧姓村上まさみというそうですよ」
母親の旧姓のことなどまったく頭になかった双葉はポカンと洋貴の顔を見上げています。
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>旧姓も知らずとりあえずやってきた双葉・・・。
なんて詰めが甘い・・・。(笑)
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「私はまだ0歳だったんで、兄みたいなのないんです。
私の母はやっぱりお母さんだから・・・」
二人は地図を広げ、母親の旧姓である村上という家を探しますが。
因島には村上姓が多く、結局は一件一件訪ね歩くことになります。
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先に母親の実家を訪ね、そこにいた祖父母にあたる人たちに挨拶する文哉。
けれど、文哉の訪問にも二人は冷たく・・・。
親の反対を押し切り、勝手に出て行って、勝手に死んでしまった娘。もうウチとは関係ないんだよと言い・・・孫の来訪にもまったく喜びはなさそうです。
文哉は上にあげてもらい、始末してもう残っていないと言われる母の写真を探します。
けれど、時間をかけて探してもほんとに一枚も母親の写真はなく・・・。
文哉の様子を見に来た祖父母は帰ってほしそうな雰囲気を漂わせています。
「・・・僕の家にはお母さんと僕と赤ちゃんがいました。
赤ちゃんが泣くとああいやだ。もういやだとお母さんがそう言います。
お父さんはかえってきません。
お母さんはお父さんとハワイに行った話を何度もしました。
あんたたちが生まれてこなければ何回でもハワイにいけたのにと。
あんたたちが生まれてこなければ良かったのに・・・。
お母さんは洗濯物をもってベランダにいきました。
お母さんどこに行くの?と聞くと、天国のハワイにいくと言いました。
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「お父さんと双葉と新しいお母さんを殺す夢を何度も見ました。
僕はいつか殺してしまうと思って・・・その前に死のうと思って・・・。
そしたら、洋貴の妹が歩いていて・・・。
『ネロは生まれて来ない方がよかったんじゃない。
悲しいことばかりなのになんで生まれてきたの?』
それを聞いて、お母さん、助けてって何度も叫んで・・・。
目が覚めたら洋貴の妹、三日月湖に浮いていました。
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・・・大丈夫です。次はちゃんと自分を殺します」
文哉は祖父母が目をはなした隙に姿を消してしまいます。
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祖父母が警察官を呼んで、文哉のことを話していると、そこへ双葉と洋貴がやってきます。
「自殺すると言っていた。祭りにいったんじゃないか?」
二人の話を聞いた洋貴と双葉は祭り会場へとむかいます。
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草間真岐の事件が三日月湖の少年Aが起こした事件であることが週刊誌に掲載されるようになります。
そこには目元はかくしてあるものの、隆美(風吹ジュン)と灯里(福田麻由子)の姿が。。。
灯里はショックを受け、学校に行くのも嫌がるように・・・。
そんなところに、響子(大竹しのぶ)が訪ねてきます。
驚きで声も出ない隆美ですが、響子を部屋に招き入れます。
「15年前、週刊誌であなたの写真を見ました。お腹が大きくて」
隆美はうなづいて、背後に座っている灯里をちらっと見ます。
「私・・・その写真を見てあなたを憎みました。あなたもそうじゃありませんか?
気づいてたはずです。被害者家族の誰かが嫌がらせをしていること。
私たちに負けまいとしてずっとご主人と別れなかった・・・でしょう?
私、あなたと話したくて来たんです」
淡々と話す響子の様子に隆美も本当の気持ちを話す気に。
「はい。憎んでいました。
15年間、あなたのことを憎んで生きてきました。
事件の後、おなかの子を抱えて死ぬことも考えました。
でも、あなたの顔を思い出したんです。あの人には同情する人がいる。
私には死ねという人がいる。
この苦しみになんの違いがあるのかと思いました。
娘が殺されたこと。
息子が人を殺したこと。
苦しい。この苦しみになんの違いがあるのかと思いました。
あなたのことを憎んで今日まで生きてきました。
私は身勝手な人でなしです」
「・・・ほっとしました。
あなたがこの15年苦しんできたことを知って、今、ほっとしたんです。
私も人でなしです。
あなたたちを許せる日が来るとは今も思いません。
ただ、今朝、この写真を見てももう昔のような気持にはなりませんでした。
洋貴が双葉ちゃんと会った時と同じ気持ちです。・・・あの二人と同じです。
私たちは被害者家族と加害者家族だけれど、
同じ乗り物に乗っていて一生降りることはできない。
じゃあ、行き先は…?
一緒に考えないと・・・」
「言わないでください。
私はあなたのことを憎んで今日まで生きてきたのに。
そんなことを言われたら・・・」
隆美は涙でむせびます。
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>泣かされました…。
一緒に考えないとっていう心境にまで響子が達してることに感動しました。
響子の心境の変化はほんとに丁寧に描かれてきてますから、この言葉が出てくるのも納得できました。
その上で、こう言った後の響子の表情がいろんな思いが混じっていて目が離せなかったです。
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果樹園にやってきて、ひたすら頭を下げ続ける駿輔。
草間(小野武彦)はそんな駿輔を車に乗せ、病院へ行きます。
たくさんの機器に囲まれた中に横たわる真岐(佐藤江梨子)。
草間は絞り出すように言います。
「もうすぐ、自力では息もできなくなる・・・。
・・・延命処置をしたら、俺は孫に何も残せなくなる・・・」
どんなことをしても治療代を工面すると頭を下げる駿輔に・・・。
「あんた、これで生きていると言えるのか!
今からサインする。
父親が娘の命をあきらめるところ、あんたも目をそらさんで見とけ!」
草間は一度はくしゃくしゃにしてゴミ箱に捨てた延命治療を停止する用紙にペンを走らせます。
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双葉と洋貴は祭りの人ごみの中に文哉を探します。
「深見さん、このまま放っておいたら・・・兄が自殺したら・・・。
深見さんは罪を犯さなくてもいいし、…みんなが楽になれるだろうし・・・」
双葉は文哉を探すのをやめようと言い出します。
洋貴はそんな双葉の話に戸惑いながら、ふと小学校のプールの柵に置かれたみかんをみつけます。
「文哉・・・」
洋貴はプールの柵を越え、プールの底に沈んでいる文哉をみつけます。
慌てて、飛び込んですくいあげる洋貴。
プールサイドに投げ出された文哉にすがりついて泣き叫ぶ双葉。
「お兄ちゃん!やだ!やだ!やだ~~!」
双葉の我を忘れた絶叫に、彼女の本音を知る洋貴。
洋貴は持っていたナイフを取りだすとテープを切り、心臓マッサージをはじめます。
「文哉、逃げるな!!!逃げるな!!!」
文哉は息を吹き返します。
ホッとする二人。
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状況が落ち着くと、双葉はこっそり洋貴にたずねます。
「深見さん、どうして助けたんですか?」
「わかないっす・・・ていうか自分だって・・・」
「警察呼ぶんですか?」
「わかんないっすけど。あいつのこと信じてみようかと思って・・・」
洋貴の言葉にどこか安堵する双葉・・・。
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島の小さな食堂に腰を落ち着ける3人。
のんきな店主は注文を取ると、厨房に消えてしまいます。
「・・・お兄ちゃん、深見さんが助けてくれたんだよ。
深見さんが助けてくれなかったら死んでたんだよ」
双葉の言葉におとなしくうなづく文哉。
「自殺しようとしてたんだよね?」
「うん、またするから」
洋貴に感謝する気持ちもない文哉・・・。
「じゃあ、また助ける。逃がさない」
洋貴は目の前に座る文哉をじっとにらみつけます。
「・・・いろいろ聞いた。お前が自分自身を怖がってることも。
子供が生まれる前に殺したことも。
亜季に生まれてこなければよかったと言われたことも。
そんなくだらないことで(亜季を)殺したんだ。
俺さ、ずっとお前のことを探してたんだよ。
あのとき、この人(双葉)に止められなかったら、お前のことを殺して、刑務所に入ってたんだと思う。
何も感じないままそういう運命かと受け止めていたと思う。
でもこの人と知り合って、俺、変わったんだ。
いろいろあったんだよ。あれからいろいろ…。
もつれた釣り糸ほどくみたいにして・・・。
針とかぐいぐい刺さって痛くて、知るのが痛くて。でも知りたくて…。
だんだんほどけてきたら、どうしたいのかわからなくなった。
でも今はもうお前を殺そうなんて思えないんだ。
・・・昔、亜季が、なんでわざわざ悲しいお話を作るんだろう?って聞いてきたことがあったんだ。
悲しい話ばかりで。でも逃げたら悲しみが増える。
悲しいお話の続きは書き足すしかないんだ。
・・・いや・・・、ああ、もういいよ。
たださ、今朝、朝日を見たんだ。。
それで、また、今日が始まるんだなって思ったんだ。
楽しくても、辛くても、幸せでも、虚しくても、
生きることに価値があっても、なくても、今日が始まるんだなって。
そんなこと、あそこに住んで感じたことなんかなかったけれど。
この15年間、ずっと今日が始まるのが見えてたんだなって。
・・・うまく言えないけど、文哉さん。
俺はおまえと一緒に朝日をみたい。もうそれだけでいい」
洋貴は文哉の手をとって、心からの言葉を伝えたのに・・・。
文哉は、「ご飯、まだかな・・・」と厨房の方を見てそう言います。
「お兄ちゃん、お腹、すいてるんだよ。自首すればいいだろ?
謝ればいいのか?
ごめんな、洋貴。双葉、ごめんな」
さらりとそう発現されて二人は愕然とします。
隣でじっと洋貴の言葉を聞いていた双葉は、顔をゆがめてポロポロと涙をこぼします。。。
注文していた料理が運ばれてきて、洋貴は自棄になって料理を頬張り、自分をあざける様に笑い続けます。
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>おじさん、ポテトサラダをしつこくおすすめして、無理矢理注文させたくせにぃぃぃ!
なんでマカロニサラダなのよ~!
テレビを見ていた人は一斉に突っ込みをいれていたはず!!
ああ・・・でも、望んだものが出てこなかったのは洋貴も一緒かな。。。
文哉のもっと反省した反応を期待してたんでしょうけど。
だから、洋貴はオムライスの方じゃなく、マカロニサラダを自棄食いしてたんですね・・・。
う~~ん、なるほど。。。
深刻な話をしていたはずなのに、双葉も洋貴もマカロニサラダだったことを細かく指摘してましたね。こういうところがクスリとさせてくれます。
このドラマのチャーミングなところなんですよね。
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洋貴と双葉は文哉を出頭させるために警察署にやってきます。
けれど、何度でも自殺を試みてやると言い残して警察署に向かう文哉に。
双葉はブチ切れます。
妹を殺された洋貴があれだけのことを言ってくれたのに、どうしてちゃんと受け止めようとしないの?
どうしてわからないの?
双葉は文哉に駆け寄り、背中に蹴りをいれます。
そして、倒れたところを馬乗りになり、殴り続けます。
驚いた洋貴が後ろから双葉に羽交い絞めにしますが、突き飛ばされ・・・。
騒動に気づいて、警察署から出てきた警察官も突き飛ばされ・・・。
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双葉は泣きながら、文哉を殴り続けるのでした。
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「ご飯まだかな」というセリフ。
文哉はプールに飛び込む前にも「お腹すいたな」って言ってるんですよね。
死にたいっていう意味なのか・・・逃げたいという意味なのか・・・。
洋貴の言葉は文哉の心に届いてないってことはないと思います。
でも絶望で未来が見えないんでしょうね。
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思えば、母親が亡くなって1年もたたないうちに駿輔は隆美と再婚したんですね。
母の死が文哉の心に深い影を落としてることは間違いなくて。
でも、父と子で悲しみを共有することなく、駿輔はさっさと再婚して新しい家族を作り直してしまい、暗闇に文哉だけ取り残されてしまったのかもしれない・・・。
そこらへんは、次回どう描かれるのか待ちたいと思います。
草間と真岐に対してどう償うのかも。
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前回、文哉相手に洋貴が暴れ、今回は双葉が暴れ、あっ!その前は響子が暴れ、怒りや思いを直接、ぶつけることで気持ちを浄化させているような・・・。
双葉にも心境の変化が訪れるのかも。。。
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ところで、前回のレストランの捨てたナプキンも、洋貴の留守電も。
相手は見ることも聞くこともなかったですね~。(笑)
ちょっと拍子抜け。だまされましたね。
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