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2011年7月31日 (日)

それでも、生きてゆく・第4話

タイトルから陰鬱でシリアスな内容だろうと思われるかもしれません。

でも、それほどでもなく、私は泣いたこともないし、時折入るユーモアのあるセリフにクスクスと笑ってしまってます。

おすすめのドラマです。

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洋貴(瑛太)が双葉(満島ひかり)をボート小屋に連れてくると、そこには思いつめた表情の母の響子(大竹しのぶ)がいます。

「亜季の調書、彼女も探してくれたんだよ。お礼に晩ご飯ごちそうしようと思って」

響子は双葉が三崎の人間であることに気づいていました。

「双葉ちゃんでしょう?さっきお宅に行ってお父さんとお母さんに会ったわ・・・」

響子の冷たい視線に、いたたまれなくなった双葉は逃げるように立ち去ります。

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洋貴は響子と向き合います。

「なんで?気づかなかったのかな?

亜季と遊んでくれたことあったのに・・・。

あのね、亜季が年長さんのころ・・・。ほら、ほら、こういう人・・・」

響子は立って、クセのあるピッチングを真似してみせます。

「ああ・・・野茂?」

「そう!彼女、野茂さんのまねしてくれたの。・・・亜季喜んでたよ」

思わず、ニコッと笑う響子。

「・・・あの家にあの少年はいないのよね」

「探してもいないって・・・」誰のことかすぐにわかった洋貴は付け加えます。

響子は亡夫(江本明)に会っていいかと洋貴にたずねます。

仏壇には新しい父の骨壺が・・・。

「一番、安いのにした」

そういう洋貴に響子はお父さんはこだわらない人だったからそれで充分よ~と笑います。

「元々、お父さんが骨壺みたいな顔してたし・・・」

久々に母子で笑いあいます。。。

「・・・御苦労さまでした」響子は手を合わせます。

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その後も響子は夫と初めてデートした話をして、洋貴を笑わせます。

そしてふと、昔、三崎家と町でバッタリ会った時のことを思い出して顔を曇らせます。

駿輔のエリートっぽい態度が嫌だったと響子が話すと、洋貴は複雑な表情に。

それを見た響子は、

「・・・あのとき、あの子もそういう顔をしてた・・・」と言います。

「文哉?なんでだろ。自分の父親なのに・・・」

洋貴は首をひねります・・・。

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>文哉は父親のエリート意識が嫌だったんでしょうかね・・・。

笑いと憎しみ、悲しみとが交互にやってきて、やがてわだかまりが抜け慰められていく・・・そんな気持ちの変化をセリフで表現していてすごいですよね・・・。

このドラマはセリフのやりとりが素晴らしいです。。。

響子と普通に語れるようになった洋貴。

なんだかホッとしました。

響子は最初と印象が激変しましたね。

野茂さんの物まねの話をして亜季を喜ばせてくれた・・・そんな話をして響子は彼女なりに双葉に感謝してるようです。

双葉自身にはそう伝えられなくても・・・。

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双葉のいる三崎家では響子の訪問が波紋を呼んでます。

翌朝、双葉は洋貴の家族と何回も会ってることを伝えます。

何か言われるんじゃないか、されるんじゃないかと怯える家族に双葉は反論します。

「いい人たちだったよ・・・。ちゃんと会った方がいいよ。

会ってくれなくても、何百回でも、何千回でも会いに行った方がよかったんじゃないの?」

黙り込んでしまう父の駿輔(時任三郎)・・・。

双葉の真剣な表情に、妹の灯里(福田麻由子)の表情が強張ります。

「事件は灯里の生まれる前のことだったんだから。

あなたは関係ないのよ。気にしなくていいの」

母の隆美(風吹ジュン)はすかさず、フォローします。

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駿輔に駅前まで送ってもらいながら、双葉はさらに続けます。

「私、お兄ちゃんを東京で見たの。声をかけたの。でもすぐにいなくなっちゃって。

お父さん、お兄ちゃんのこと、何か知ってるんじゃないの?」

双葉は文哉(風間俊介)が置いていったミカンを、駿輔がすぐに日向夏と答えたことから、兄のことを知っているのではとピンときたようです。。。

けれど、駿輔は知らないと答えます。

「あの家族とはもう会うな。俺たちは恨まれているんだから」

「恨んでるんじゃない!あの人たちは本当のことが知りたいんだよ!

うちがどう思ってるのか、知りたくて知りたくて仕方ないの!

だって、私だって、お父さんが何考えてるのかわかんないもん!!」

双葉にそう責められて、駿輔は気持ちが揺らぎ、、、。

過去に文哉を見かけたことがあると打ち明けます。

偶然、町で文哉を見かけ、このままうちに連れ帰ろうと思ったけれど、今の家族の平和を乱すわけには行かないと思いとどまった・・・と。

「父さんは家族を守りたかったんだ。

お母さんは頑張って頑張って、こんなお父さんといてくれた。

お前たちの母親でいてくれた」

「お兄ちゃんもじゃない?お母さん、お兄ちゃんのお母さんじゃない!

お兄ちゃんだって家族でしょ?」

「文哉は人を殺したんだ!わかってくれ。双葉・・・」

「わかんない。ひどいと思う。親じゃないと思う・・・」

双葉は何もできなかった駿輔を一層責めます・・・。

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洋貴のいる湖へとやってくる双葉。

山の中の湖は静かで、その日はお客もいない様子。

洋貴はひとり踏み板の修理をしています。。。

遠慮がちに双葉が声をかけると、洋貴は彼女の訪問をさほど喜ぶ風もなく・・・。

「ああ、母のことはもういいんで・・・」

「ああ、・・・はい」

言葉がすくなくても意味が通じているような二人・・・。

「・・・あのう、好きな野球選手いますか?」唐突に質問する洋貴。

「・・・野茂選手です」

「ものまねできますか?」

「できませんよお~」不思議な質問にクスリと笑う双葉。

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二人はボートに乗って釣りをしはじめます。

「こうすればいいですよとか・・・アドバイスはないんですか?」という双葉に、

「僕は釣りはしないんで・・・」あっさりと無表情で答える洋貴。

双葉はそんな愛想のない洋貴と静かな時間を共にして、幸せを感じています。

けれど、洋貴の方は携帯をしきりに気にしている様子。

「あっ、あの人から電話があるんですか?藤村五月さん」

「なんでわかったんですか・・・?」

「いえ・・・そうかなって・・・」

手のひらをヒラヒラさせ、それ以上の追及をやめる双葉。

話をかえて、今朝の駿輔とのやりとりを報告します。

「お父さんはほんとは文哉の居所を知ってるんじゃないの?」

双葉は明確に否定します。

「私はお父さん子だから(父の考えてることが)わかるんです・・・。

・・・大事なことから目をつむっていると、こういう目になるんだなって。

人って逃げてばかりいると、命より先に目が死ぬんだなって・・・」

「・・・・・・」

突然、携帯の着信音がけたたましくなり、うろたえた洋貴は湖に携帯を落としてしまいます。

ぽっちゃん・・・。

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>鋭すぎる!女のカンです!

自分には無表情。会ってもうれしいのか、迷惑なのかわかんない。

でも五月に対しては羨望の眼差しで見てる洋貴。女心としてはこちらを見てほしいところですね。。。(笑)

しかし、五月がやたら人懐っこくて笑顔満点なので、洋貴を利用しようとしてるんじゃないかとちょっと警戒して見てます・・・。

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双葉を自宅近くまで送ってきた洋貴は、駿輔が出ていくのを目撃します。

洋貴はそのまま、駿輔の車を尾行。

駿輔は以前の家があった空き地に入っていき、草をかきわけ何かを探しはじめます。

そんな駿輔に洋貴は声をかけます。

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>これ、何を探していたんでしょう・・・。何かあるの?ビクビク。。。

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駿輔は洋貴を近くの喫茶店に案内します。

「・・・あなたが知ってることを聞かせてほしんです。

文哉はどうして亜季を殺したんですか?

どうして文哉を放っておくんですか?」

文哉について何も答えられない駿輔に苛立つ洋貴。

すぐそばでそのやりとりを聞いていた夫人が声をかけてきます。

近所に住み、幼いころの亜季と洋貴を知っていたという夫人は駿輔をののしります。

駿輔は土下座して洋貴に謝罪。

けれどそんなことを望んでいない洋貴は余計苛立ちを募らせます。

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場所を移して、懐かしい商店街を歩く洋貴と駿輔。

「・・・あのう、文哉、殺してもいいですか?

あなたは文哉を探す気はないみたいだし。

僕の死んだ父はダメなところのあった人でしたが最後は覚悟してました。

どう生きるか、どう死ぬかをずっと考えてて、最後は理不尽なことと向き合う覚悟をしてました。

僕はそんな父を最後の最後に尊敬しました。

双葉さんも文哉もお父さん子だと言ってましたよ」

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洋貴がボート小屋に帰ると、藤村五月が待っています。

連絡がつかないから心配したのだと彼女は言います。

「ああ・・・」

五月は同じように事件の被害者家族で、亜季の検死調書を手にいれるためのアドバイスをくれた人でした。

洋貴はその後のことを五月に報告します。。。

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洋貴に触発された駿輔は双葉に、文哉と一緒に暮らしたい、一緒につぐなっていきたいと言います。

双葉はうれしくて目を潤ませますが・・・。

同じくそれを聞かされた隆美は断固として反対します。

「そんなの絶対に許さない!この家に人殺しはいれません。

あの子はまともな人間じゃないの!」

会ったこともない兄と暮らすことになるかもしれない・・・再び動揺する灯里に、

隆美はしきりと、「大丈夫よ。お母さんがそんなこと許さないから」と声をかけます。

けれど、灯里は、意外にも・・・。

「・・・そりゃ、怖いけれど・・・、でも、お兄ちゃんも家族だよ。

お母さん、お父さんの話を聞いてあげよう」

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灯里のためを思って拒否しているのだと思われていた隆美は、突然叫びます。

「あの子は母さんが産んだ子じゃないの!」

しんと静まり返るキッチン・・・。

「えっ?お母さん?」

混乱する灯里を見た隆美は・・・。

「ああ、灯里は母さんが産んだのよ」

「・・・じゃあ、だれがお兄ちゃんのお母さんなの?」

驚いた灯里がたずねますが、隆美も駿輔も沈黙のまま・・・。

双葉は不安に襲われます・・・。

「えっ?じゃあ・・・私は?私はどっちなの・・・?」

その問いかけに隆美はごまかしきれず・・・言葉を失い、床に突っ伏して泣き出します。

お兄ちゃんと私はお母さんの子じゃなかった・・・。

双葉はあまりのことに頭が真っ白になってしまいます。

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森の中を文哉と手をつないで歩く双葉。。。

幼いころの思い出。

文哉は双葉に言います。

「お兄ちゃんと双葉は同じだよ。同じ夜を見たんだ・・・」

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>この回想シーン。同じ夜を見たって・・・気になります。

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その夜、兄が残した日向夏を手に、町をとぼとぼと歩く双葉。

家にいることが息苦しくて、ただただ耐えられない・・・。

歩くほどに沈んでいく気持ちを、励ますように双葉は日向夏を、力いっぱい放り投げます。。。

昔よくやっていた、そして亜季や響子を笑わせたこともある野茂選手のピッチングをまねて・・・。

日向夏はまっすぐ宙を貫き、数メートル先に落下します。

「野茂、できた・・・」

双葉はひとりつぶやきます。。。

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前半と後半ではかなりトーンが違った今回。

想像を超えたところに行こうとしてます。

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双葉と文哉の母は隆美じゃなかったんですね。。。

父は駿輔でしょうね。

二人がお父さん子だったというのもこういうことが根底にあったのかな・・・。

他にもいろんな伏線が張ってあるので、お話がどう展開していくのか楽しみなんですが。

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それと、気になる文哉サイドのこと。

洋貴が、父が連絡をとっていた看護師に電話すると、実際に文哉の担当をしていた人は行方不明になっているとのこと。

なんだか文哉に殺されたかのような不穏な気配が・・・。

その上、果樹園にやってきた臼井紗歩(安藤サクラ)を夜に連れ出し軽トラを走らせている文哉。

荷台には意味深なスコップが・・・。

自分の過去を知っており、果樹園でも素行の悪さを垣間見せる紗歩を文哉が遠ざけたいと思ってるのは明白ですものね。

まさか来週、紗歩を手にかける・・・とか?

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この2点で、文哉がまた殺人を犯してるんじゃないかという疑いがふくらんできました。

やはり、、、サスペンスタッチになっていくのかしら・・・。

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来週も楽しみです。。。

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※過去の記事

第1話  第2話  第3話

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