龍馬伝・第46話「土佐の大仕事」
土佐では後藤象二郎(青木崇高)が容堂(近藤正臣)に、龍馬(福山雅治)と会ってほしいと必死に訴えていますが・・・。
容堂はまったく相手にしません。
「大殿さまは簡単には動かせん」
控えの間にいる龍馬に悔しそうに言う象二郎。
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龍馬が土佐に戻ってきたことはすぐに知れ渡り、上士や下士の間にも動揺が走ります。
龍馬は上士が偉そうに振舞う相変わらずの土佐の様子に失望します。
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象二郎は容堂に張り付き、龍馬に会ってくれと頼む日々・・・。
「大殿さま。
土佐はもう時代の流れに逆らうことはできんがです。
今のこの世の中の流れを作ったのは坂本龍馬です。
薩摩と長州を結びつけ、土佐と薩摩の盟約を取り持ったのはあの男です」
容堂は、象二郎の言葉に珍しく足を止めます。
「おんし、どうしてそれを黙っちょった?」
「・・・妬ましかったからです!
下士の分際で叔父上に認められ、脱藩藩士なのに、次々と大仕事を成し遂げていくあいつが妬ましかったかったからです。
大殿さま、坂本龍馬に会うてください。お願い申し上げます」
象二郎の言葉に心を動かされた容堂は龍馬に会う決意をします。
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容堂を前にした龍馬は率直に訴え始めます。
「大殿さま、
徳川慶喜候に政権の返上をおすすめする、大政奉還の建白書を書いていただけませんでしょうか。
大殿さまがこれを戯言じゃとお思いなら、わしはここで腹を斬る覚悟です」
「おんしの仲間を殺したのはわしじゃ。
わしが憎くはないか?」
「憎いがです。
下士が上士に虐げられているこの土佐の有様が憎いがです。
けんど、人を憎んでもどうにもならんがです。
憎むべきは260年以上続いてきたこの国の古い仕組みじゃき。
大殿さま、幕府も藩ももういらんがです。
この国は新しく生まれかわらんといかん。それが、大政奉還です。
おそらく武士という身分ものうなってしまうがです。
世の中が変わるちゅうのは、今、わしがいうたことになるでしょう。
武士が力で治めるんじゃのうて、志のあるものが議論を尽くして治めていく国になるべきじゃないでしょうか。
どうか、大殿さまのご決断を」
龍馬も後藤も命がけの訴えです。
「武士も大名ものうなってしもうた。世の中に何が残る?」
容堂の問いかけに龍馬は答えます。
「日本人です。
異国と堂々と渡り合う、日本人が残るがです」
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このシーンは胸が熱くなりました。
後藤と龍馬が刀を前に出して、自分の覚悟を示すところなんてゾクゾク。
大殿さまもカッコいい。迫力満点です。
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長い夜が明ける頃・・・。
容堂はそばに控えていた象二郎にぽつりと語ります。
「わしが大政奉還の建白書を出して、慶喜様の怒りを買ってしもうたら・・・。
この山内家はおとりつぶしになりかもしれん・・・」
「大殿さまがお覚悟をもって建白されるなら、それに意をとなえる家臣は土佐には一人も
おりません」
容堂はしばし象二郎を眺め、手元の杯を渡し、酒をついでやります。
「武士の世を終わらせるか」
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このシーンも素敵すぎる。。。
カッコいい。。。
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容堂は龍馬に大政奉還の建白書を渡します。
「お前の持ってきた銃を買い上げてやる。
じゃが、わしはそれを徳川さまに向ける気はない。
あくまでもこの土佐を守るための武器じゃ」
龍馬は恭しく頭をさげます。
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「さあ、いよいよ正念場じゃあ!」
龍馬と後藤はしっかりと握手します。
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龍馬は久しぶりに坂本家に戻ります。
大喜びの乙女(寺島しのぶ)たち。
実家では継母はすでに亡くなり、姪っ子には子も生まれています。
時の流れを感じずにはいられない龍馬ですが。
弥太郎の家族もやってきて、宴会に。。。
昔からの知り合いは温かく迎えてくれ、しばし故郷を満喫する龍馬です。
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「大仕事が終わったら、わしは必ずこの家にもどってきますから。
来年の春には船に乗ってみんなで異国に旅立とう」
乙女は龍馬の夢を聞いて、楽しそうに笑います。
脱藩する前に語っていた夢を龍馬は変わらず持ち続けている。
そうしていると、時が過ぎたことも忘れてしまいそう。
周りから命を狙われている弟・・・。
せめてこのひとときを安らぎで包んでやりたい。
乙女はことさら楽しげな笑い声をたて、龍馬とはしゃいでみせるのでした。
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凄まじく良かったですね。今回。
魅せらっぱなしでした。
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龍馬、容堂、後藤のシーンはもうずっと画面に目が釘付け。。
龍馬と後藤が刀を置いて切腹の覚悟を見せて、容堂に平伏すシーンでは鳥肌が。
容堂が一人で建白書を書いているシーンでは、武市の姿が思い出されました。
容堂も時を経て、武市のように動こうとしてる。
いまこそ彼の志を継いでいるような気がしました。
武市の死までの容堂の迷いが、ここにきて容堂の大きな決意に深みを与えています。
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容堂と後藤が杯を酌み交わすシーンはまさに圧巻。
容堂から杯を差し出され、後藤がキッと口を引き結んで感極まっている表情からは目が離せなかったです。
素晴らしかった。
東洋の顔色を伺って行動していた時からすると、後藤はものすごい成長をみせてました。
今回の働きを認められ、もう大殿さまの懐刀ですね。
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最後の龍馬との握手も。
大仕事をしたという達成感で誇らしそう。
象二郎の唇が震えて泣きそうになっていて、やはり表情から目が離せなかったです。
今回は3人の命がけの思いが表情に溢れていました。
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ほんとに見応えのあるいい回でした。
感動しました。
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龍馬伝、あと2話です。
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