相棒8・最終回2時間SP「神の憂鬱」
帝都物産ビルから電子通信部設計係長、早乙女が転落死する。
産業スパイを警戒する同社には多数の防犯カメラが設置されており、事件前後の早乙女の姿が記録されていた。
早乙女は転落死の直前、男と会っていた。
ビルから走り去る車のナンバーからその男が岩井裕也と判明する。
捜査一課は首都警備保障の岩井に任意聴取することにする。
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右京(水谷豊)は防犯カメラの映像から早乙女の遺書をみつける。
「すべて身から出たサビです。あの世でつぐないます」
早乙女は自殺と断定される。
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一方、大河内管理官からオービスの誤作動が多発していることを聞く神戸(及川光博)。
神戸は警察庁警備企画課にいた頃、部下だった伊達香(水野美紀)を呼び出す。
かつて取り組んでいたFRS防犯カメラ顔認証システムの開発を今は彼女が任されていた。
そしてオービスの誤作動はそれに関係することなのでは?とたずねる神戸。
香は答えられないと逃げ腰だが・・・。
香は上司からシステムの完成を急かされ、そのために起こった誤作動だった。
神戸は面倒なことになってるのでは?と別れ際、名刺を渡すのだった。
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それからしばらくして香に助けを求められる神戸。
呼び出された場所に行くと、そこは岩井のマンション。
そこには毒殺された岩井の死体が転がっていた。
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また、捜査一課と右京は早乙女が自殺と断定された後も、最後に接触していた岩井に事情を聞きたくて彼のマンションにやってくる。
先に現場にいた神戸や香と鉢合わせすることに・・・。
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岩井は自殺か他殺か不明だった。
神戸は右京になぜ伊達と岩井が会っていたのかと聞かれ、洗いざらい話すことにする。
「FRS顔認証システムをご存知ですか?
全国の防犯カメラを活用するそのシステムの開発が首都警備保障の岩井さんと警備局にいた頃の自分の仕事でした。
全国330万台の防犯カメラの映像をリアルタイムで警察庁に送信し、瞬時に自動照合した結果、ヒットしたら当該警察署や近くにいる警察官に瞬時に通報するというシステムです。
街頭で指名手配犯を探すことが24時間可能になります。
これが完成すれば世界に誇れる初のシステムです」
「国に不都合な活動をする市民を監視することもできるので、憲法に抵触する可能性もありますね」
神戸は右京の言葉にうなづく。
「この4月に国会に法案が提出される予定でした。
今月中にシステムは完成予定だったんですが、システム異常を起こす可能性が出てきて開発延長を主張したんですが、期限はのびず、僕は特命係へ異動させられました。
厄介払いをされたんです。
案の定、僕の後任の伊達さんは無理な開発を任され、システム異常を起こしてしまった。
テストプログラムはオービス、Nシステム、最後に防犯カメラに組み込まれる仕組みでした。
・・・僕は、特命係が今後、警察にとって有益に発展できるかどうか、杉下右京にその能力があるかどうか調べろと庁内Sに任命されました。
それで特命係に来たのに・・・。
すっかりだまされました」
神戸の話を聞いても別段驚きもしない右京。
「誤作動の対策を練るために岩井さんと伊達さんは会ったいうことですね。
自宅にシステムデータを持ち帰って打ち合わせをする予定だったとか。
でも、パソコンには何もなかった。
付着していた指紋は知らない人間のもの。
犯人はできるだけはやく現場から逃げたかったから指紋もふき取らずに帰った。。
他殺だとしたら、早乙女の自殺に関係があるような気がしますねえ~。
早乙女さんと最後に話していたのは岩井さんですから」
右京は岩井のマンションや職場からシステムデータが入ってそうな記憶媒体をすべて押収するように指示する。
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捜査一課は香を連行しようとする。
防犯カメラで早乙女の自殺現場から走り去る岩井の車を見ていた捜査一課が、その後を追う香の車をみつけたためだった。
香は神戸の聴取を受けたいと言い出す。
伊達は偶然岩井を見かけ、彼のあとをつけただけだった。
だが、意を決して神戸や右京に語り始める。
「警察庁と首都警備保障は裏で通じてます。帝都物産も因果を含んだ状態。
きっともう首都警備のFRS防犯カメラ顔認証システムも警察庁に引き上げられているでしょう。
現在、FRS顔認証システムは特定の人物を検索して、その成功率と所要時間のデータを蓄積する作業を行っていました。
その対象者は警察関係者から私が選んでいたんですが。
ひとりだけ課長が決めた人物がいました。
それが帝都物産の早乙女さんです。
彼が産業スパイだと疑われていたためでした。
岩井さんはテストプログラムを捜査に使いました。これで産業スパイがみつかったら素晴らしいと私も思ってました。
でも私たちのしていたのことは違法捜査、犯罪でした。
私にもあったんです。岩井さんが感じていたような全能感が。
早乙女さんが疑われたのは・・・。
先日、帝都物産は航空機メーカーの部品入札で海外のメーカーに負けました。入札直前まで優位にたっていたのに。
その原因をさぐると、ある電子部品の値段が安かったことが判明しました。
その担当が早乙女さんだったからなんです」
彼の自殺した理由。すべてがつながったと深く頷く右京・・・。
伊達は二人にFRS顔認証システムの映像を見せてくれるという。。。
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この事態になって、警察庁幹部は小野田官房長に泣きつく。
FRS顔認証システムの開発を知った小野田はもっと早く言ってくれないと・・・とグチりながらも、警視庁監察官、大河内を黙らせる。
将来の警察に絶対に必要になるシステムだと・・・。
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かつての上司であった警察庁の幹部は、神戸にFRSセンターが始動した暁にはその主任運用官には神戸に、主任捜査官に右京に任せようと思っていたと打ち明ける。
特に右京は組織人としてかなり問題がある人物だから、神戸と組んで仕事ができるかどうか、その適正をテストしていたのだと言う。
右京が神戸と組んだ後も捜査ができたら、合格。同時にうるさい神戸を追い出し、その間にシステムを完成させようとした。
それが神戸を庁内Sとして特命係へと送り込んだ上層部の思惑だった。
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伊達に見せられたFRS顔認証システムを目の当たりにする二人。
映像の中で早乙女が何度も会っている男を見て驚く二人。その顔には見覚えがあった。
岩井の葬儀で芳名帳の名前をカメラで写していた男だった。
二人は控えてあった車のナンバーから男の居場所を探り当てる。
男は今まさに逃亡しようとしていた。
大暴れする男を右京と神戸は逮捕する。
FRS顔認証システムで早乙女を調べはじめた岩井はすぐに彼が男に情報を流していることを確認する。
岩井は早乙女に接触する。その後、早乙女は情報を流した自分を恥じて自殺。
また、早乙女から情報を得ていた男、産業スパイは秘密を知っている岩井を毒殺したのだった。
産業スパイは岩井を毒殺した後、彼のパソコンにあったFRS顔認証システムを盗み出す。そして、もっと完成したものを欲しがり、会社関係者に近づこうと葬式の芳名帳を撮影していたのだった。
産業スパイの指紋が岩井の殺害現場の指紋と一致する。
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だが、小野田官房長は男を産業スパイの容疑で送検しないと決定する。
「秘密裡に開発したシステムを捜査に利用した件はなかったことにする。
被害企業である帝都物産からの強い要望だ。
産業スパイの裁判になると警察が開発していたシステムもそうだけれど、スパイに盗まれて会社の機密情報も公になって困るから」
「日本の国益を真っ先に考える警察庁のやり方ですねえ」
右京も神戸もその決定に反発するのだった。
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警察庁では・・・。
幹部たちの会議で、FRS顔認証システムが完成した暁には、右京と神戸を警察庁にもどし、FRSセンターを任すと決定する。
伊達は今回の件で責任をとって依願退職させられる。
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神戸は警察庁のFRSセンターに配属される話を断る。
「僕もね、警察官らしいことをしたくなりました。
それに特命係で杉下右京さんがくすぶっているようには見えなかった」
飲み友達である大河内(神保悟志)に言う神戸。
「お前と杉下右京とでは能力が違いすぎる」
「・・・・・・。」
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小野田官房長は右京を食事に誘う。
事件をもみ消した官房長に右京は冷ややかに言う。
「今回の事件でまだ解決していないことがあります。
殺害された岩井さんは仕事のデータを持ち込んでいました。
でも、彼の家からデータはなくなっていた。
つまり、犯人が岩井さんを殺害後、海外のどこかの企業に流したんでしょう。
データの存在を公にしていたら、そのシステムの使用禁止を主張できた。
近い将来、警察と連携した防犯カメラFRSが登場するかもしれません。
その国の国益として日本の警察がそのシステムを買うことは可能でしょう。
でも、そんな予算がありますかね」
右京の指摘に黙り込んでしまう小野田・・・。
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花の里でひとり寂しそうにお酒を飲んでいる右京。
その様子を見守っている環。
珍しくて大河内管理官かやってくる。
「杉下さん、神戸は本局へ戻らず、茨の道を選びました。
本来、警察の人事は拒否できない。今後何が起きるかわかりません。
お願いです。神戸をよろしくお願いします」
それだけ言うと帰っていく大河内。
神戸が特命係に留まると聞いて喜ぶ環。
「また、一緒に来てくださいね。神戸さんと。
明日、おいしいお酒を用意しておきますからね」
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翌朝、神戸は二日酔いで特命係へやってくる。
右京はかしこまって声をかける。
「ようこそ!特命係へ!」
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この最後に、二人の背後に角田課長がやってきて「ヒマか?」と声をかけて終了になるんですが、
これが相棒らしくて良かった~~~!!!
最高のラストでした
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神戸は特命係に残ることになりました。
右京さんがうれしそうだったのはちょっとだけ意外だったかな。
結構、突き放していたので様子見がずっと続いているんだと思ってたもので。
右京さん、気にいってたんですね~。神戸のこと。
私も神戸が特命係に残ってうれしいです~~。
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ただ、FRSセンターの神戸と右京もちょっと見てみたい気が。
だって、あの無機質なセンターで二人して連携して推理してる姿なんて、めちゃめちゃ似合いますものね~。
別のお話としてやってほしいくらいです。
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右京さん&神戸の牽制しあってるような今の関係がおもしろいですね~。
神戸のキャラを活かすお話もたくさん登場するといいな!
シーズン9もこのコンビで登場!!
今秋かな。
放送開始が今からとっても楽しみです!!
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秋と冬は相棒と一緒に過ごせるからうれしいです。
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コメント
こんばんは。
「season 8」もお疲れ様でした。
神戸君の役目は実はエスではなかったということにも、
FRSセンターに特命係が横滑り・・・という話にもとにかく驚きでした。
>ただ、FRSセンターの神戸と右京もちょっと見てみたい気が。
う~ん・・・。
あのPCの中では右京さんは紅茶を淹れられないですよね^^;
でも"FRSセンターの杉下警部~"
"FRSセンターの神戸警部補~"
・・・響きは良いわねぇ♪
まあ、多分新シリーズも大丈夫でしょうし、
今から(かなり気が早いですが)秋が楽しみです。
ところで今週の龍馬伝の久坂玄瑞。
「season 7」ラストのキーちゃんですよねぇ。
俳優さんって凄いわぁ。
投稿: sannkeneko | 2010年3月23日 (火) 21時19分
こんばんわ~!
>神戸君の役目は実はエスではなかったということにも、FRSセンターに特命係が横滑り・・・という話にもとにかく驚きでした。
驚きましたね。神戸君はもっとダーティな話に巻き込まれ~庁内Sとして白い目で見られ~なんていろいろ想像していたのに。
>あのPCの中では右京さんは紅茶を淹れられないですよね^^;
あはは~!
余談ですが、あの右京さんの紅茶の淹れ方。見るたび、シャツにシミができそうと思ってしまうんですよお~。
>でも"FRSセンターの杉下警部~"
"FRSセンターの神戸警部補~"
・・・響きは良いわねぇ♪
おお、そうでしょう~(笑)
>まあ、多分新シリーズも大丈夫でしょうし、
今から(かなり気が早いですが)秋が楽しみです。
楽しみですね~。神戸に変わってもこんな風に新シリーズを楽しみにできてうれしい限りです。
>ところで今週の龍馬伝の久坂玄瑞。
「season 7」ラストのキーちゃんですよねぇ。
俳優さんって凄いわぁ。
ええ~!そうでしたか!
右京さんと神戸が山奥の八つ墓村のようなところにいくお話ですね。ほんとに俳優さんってすごいですね~。
龍馬伝ではほんとに純な青年を好演してました。
投稿: とわ@きなこ庵 | 2010年3月24日 (水) 18時49分