ジュリオの携帯の情報から峰谷科学という営業実態のない会社が浮かび上がる。
肥料工場を買い取って爆弾工場にしたのではないかと住本班は推測する。
元従業員の情報では爆弾らしきものが2トン作られたという。
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陽菜(尾野真千子)は愛子(石田ゆり子)のもとを訪ねる。
「愛子さんが受けた苦痛は常軌を逸してる。私は住本を許せない」
陽菜は自分のことを棚にあげて住本(渡部篤郎)を批判し、田村と名乗っていた住本の本名を明かす。
「住本は愛子さんたちの事を使い捨てにするつもりなんです!」
「・・・陽菜ちゃんは違うの?あなたなら最後まで逃げずに守ってくれるの?」
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陽菜は無断で愛子に接触したことが住本にバレて捜査からはずされる。
「どうして愛子さんを登録しないんですか?
いつでも切れるようにですよね?愛子さんを見捨てるんですか?」
愛子は住本にも怒りをぶつける。
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峰谷科学からトラックが3台、飛び出してくる。
工場の中を捜査すると爆弾を作った痕跡と、床に827という血文字が残されていた。
住本はテロリストを追い詰めた後はSATを出動させて欲しいと警備局長、有賀(石橋凌)に要請する。
有賀はすぐに村松内閣官房長(余貴美子)にそれを伝える。
テロリストの背景と情報源を教えろという村松に、サード・パーティー・ルールを盾に口を閉ざす有賀。
村松は肝心な情報を明かされず全体像が見えないまま、決断を下さざるを得ない状況に苛立つ。
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ジュリオが愛子の理容室にやってくる。
それを知った住本は愛子のもとを訪れる。
住本はジュリオを無視するように、護衛もついているので安心してほしいと言う。
さらに、もう作業を頼むことはないし、これまでのことは感謝していると丁寧に頭を下げる。
愛子はそんな住本をただ無言で・・・睨みつけるのだった・・・。
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村松は倉田警備企画課理事官(遠藤憲一)と料亭に招く。
二人は大学の先輩後輩の仲だった。
今は公安の影のボス、ゼロとなっている倉田に、村松は手を組まないかと取引を持ちかける。
「情報が欲しいの。国際会議を前にして大量の爆薬が行方不明なの。」
「いいでしょう。有賀局長に問題があれば更迭していただきたい」
「もちろんよ~」
倉田は取引にのる。
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愛子はジュリオの店へ出かけていく。
護衛している刑事から報告を受けた住本は帰宅した愛子に問いただす。
「どうして行った?
外事警察の協力者だとわかったら殺されるぞ!」
「大丈夫よ~、ジュリオは私に惚れてるの。
聞かないの?ジュリオとナニを話したか?」
「あんたの仕事は終わった。ただの理容師に戻れ!」
「逃げるの?あなた~、私の事を怖がってるみたい~・・・」
住本は黙り込んでその場を去る。
愛子は今夜、ジュリオからあらたに聞き出したことを話しそびれてしまう。
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翌日、愛子は陽菜を呼び出し、住本にとメモを渡す。
だが、陽菜はそれを住本に渡そうとはしない。
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村松官房長宛てにテロ対策国際会議を中止しろという脅迫状と人間の耳が届く。
自分がターゲットになっていることを知り愕然とする村松。
同じ頃、ニケの死体が発見される。
血文字のDNAと脅迫状とともに送られた耳がニケのものと一致する。
ニケは殺される前に住本に手がかりを残したのか・・・。
ニケの死体を見て、力なく床に崩れる住本。
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陽菜は倉田にスパイになると伝える。
その上で、倉田の言う「住本は公安の生んだ魔物だ」という根拠をたずねる。
「教えてやろう。
住本の父親も外事警察だった。
住本が12歳のとき、父親は秘匿作業でモスクワに行った。敵に情報が洩れてる中でだ。
出国の直前に毒をもられたんだ。東側のスパイに。
そして植物状態のまま3年後に死亡した。
母親もあとを追うように自殺。
警察と政府は外交問題を恐れて病死で片付けた。
殉職にもしてもらえなかった。
だから、おそらくあいつは法も警察も仲間も信用していない。
ついでに警備局長が住本をかわいがる理由を教えてやろう。
住本の父親は局長の身代わりになった。
有賀がいくはずだったのに、住本の父親が志願して若きキャリアの身を守ったんだ」
・・・陽菜は愛子の件を洗いざらい倉田に話す。
「理事官、下村愛子を取り戻したいんです。
正式に登録してゼロの力で守ってもらえないでしょうか?」
渋る倉田に、愛子が住本にと渡したメモを見せる。
ジュリオが、電話の相手と話していた内容だと言い添えて・・・。
「住所か・・・大和田団地・・・」と倉田。
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住本は有賀にニケの事を報告しにいく。
ニケは警察との関係を抹消した人物。金銭の保障もなし。ニケの死亡は家族にも伝えられず、官房長官にも身元不明で押し通すという有賀。
住本は不満を爆発させる。
「結局あのときと同じじゃないですか?
警察を変えるんじゃなかったんですか?
親父の枕元でそうおっしゃってましたよね?
この国にテロを防ぐためのまともな法律があれば、我々は問答無用で被疑者を引っ張れるんです。
それができないから、協力者を危険にさらして情報をとるしかない。
何も変わってないじゃないですか!」
「この国でインテリジェンスのなんたるかが理解されるには時間が必要だ」
「テロのひとつくらい起きた方がいいんです!!」
住本は激しく憤る。
「問題発言だな・・・」有賀は苦笑する。
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住本班はタレコミがあったとして大和田団地に急行させられる。
住本は血文字にあった827号室を調べる。
管理人に聞いてみると、その部屋は外国の商社が4日前に借り上げたという。引越し業者が重そうな荷物を運び込んでいたとも。
827号室がテロリストの潜伏場所であることが濃厚となる。
だが、住本は何か釈然としない表情のまま考え込んでいる・・・。
さらに団地敷地内にあるトラックを外から調べるために和泉外事技術調査技官が呼ばれる。
調査の結果ではそのトラックには1トン分の爆弾らしきものが積まれていることがわかる。
残りの爆弾はどうしたのか・・・すでに団地内に運び込まれたのか・・・。
大和田団地にSATの出動要請が出る。
「住本を出し抜いたな。どこがいい?希望の部署は?」
倉田は陽菜の望みどおり愛子を正式に協力者として登録する。
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ジュリオのバーへ再び愛子が訪れる。
住本はそんな愛子のもとへ駆けつける。
愛子は住本に得意げに言う。
「録音したわ。ジュリオの電話。
ジュリオは私に落ちてるの。
いい?
あなたたちには私が必要なのよ。あなたは私を切れない」
そこへゼロの部下とともにやってくる陽菜。
「愛子さんに金輪際、指一本触れないでください。
私の協力者です。
あなたは愛子さんを運営する自信が最初からなかった。
だから私にやらせようとした。
お母さんと重なって見えますか?
血も涙もない人だと思ってたけどれど、意外と脆いんですね」
愛子はそれを聞いて動揺する。
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住本はニケの血で827と書かれた写真を二人に見せる。
「俺のもっとも信頼している協力者が殺された。
あいつの血だ。
敵のアジトの部屋番号だ。
おそらくこいつがあんたからもらった情報とも一致する。
俺とあいつとの間ではな。7はこう書くんだ。
これはあいつの字じゃない。
俺たちを誘導するための罠だ。
あんたは偽の情報つかまされたんだ。
ジュリオはな、あんたを騙してるんだよ。
あんたに落ちてなんかいない。
それとも、あんたがジュリオに落ちたのか。
向こう側について俺たちを騙してるのか!
どっちだ?下村愛子!
どっちだ!!」
住本は愛子と陽菜に詰め寄るが、ゼロの部下によって引き離される。
愛子と陽菜は思いもよらない彼の言葉に激しく動揺する。
(敬称略)
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今回のはもう鳥肌がたつくらいすごかったです。
最後の住本と愛子と陽菜のシーンは圧巻。
ここへ行くまで、ぐわ~~っと盛り上げてくること!
すごいです!!!
手に汗握る展開でした。
映画でもここまで緊張させられることは滅多にないですよ~。
はあ~。。。疲れた。(笑)
今回で一気にお話の行方が見えてきて、前半でもつれた糸がキレイに整理されました。
このままの緊張感を保ったまま、来週に突入。
来週のタイトルも「突入」(笑)
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おもしろすぎます!
ほんとこのドラマは神ドラマになりそうですね。
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緊張が頂点に達した最後のやりとり。
女性ふたりが大暴走。
あまりのことに住本、頭クラクラ~って感じでしたね。(笑)
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住本にニケのことを聞かされて、陽菜は愛子が偽の情報をつかまされてるってことに気付かないとヤバイのでは?
もうそこまで答えは出てるんだから。
それを倉田に打ち明ける度胸は無さそうだけれど・・・あって欲しい!
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住本のうわべだけを見て愛子を操ったのは陽菜の方。
自分が何もできなかったことを住本のせいにして怒りまくってるし。
愛子の行動すべてを住本がやらせたように報告してるし。
大体、超新人でまだ何も外事警察のことがわからないのになんであんなに先輩を批判できるのか・・・。
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陽菜って名前からしてそうでそういう役回りなんでしょうけど・・・。
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母親と愛子をだぶらせていることを指摘する陽菜は冷酷でした。
ただ、脆い住本を知ってホッとするならまだしも、なんで嘲るのか・・・。
冷たい人間だって批判してたはずなのに・・・。
陽菜の中の利己的な出世欲が見え隠れしてますよね。
きつい言葉にグサ~と住本の体に矢が刺さったのが見えるようでした。
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愛子はそれを聞いて住本を見る表情が揺らぎました。
夫のことで一緒に地獄を見てもいいと言ってくれた住本ですから、信じたい気持ちの方が強かったはずですもの。
まあ、自分に母親を見ていたと言われて、愛子がどう思うのかわからないですが・・・。
もう用がないと言われプライドが傷つけられたから、再びジュリオに近づいたんでしょう。
でも、その奥底では住本を愛しはじめてるのかも。必要とされていたいのかも。そんな気もしますね。
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愛子の陽菜を見る表情もこれまた絶妙で、いろんな感情が・・・。
住本との対比で、陽菜の中の未熟さゆえの暴走や出世欲に、自分がつき合わされていることにも気付いたはず。
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数ヵ月後に爆発で陽菜が負傷しているシーンがちらちら登場するので、陽菜も愛子も今の状況を立て直すことは出来ずにこのまま巻き込まれていくってことなんでしょうか。
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あと、陽菜の同僚?である所轄の刑事、久保田が住本を追尾していました。
陽菜のためというより、これも自分を売り込みたかっただけかと。
けど、あんな情報を公安に握られていたら出世は難しそう・・・。
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住本のセリフにありましたが、テロを防ぐためのまともな法律がないって怖いことですね・・・。
それからサードパーティールールについて。
これは公式の「秘匿ファイル」の中に詳しく解説されています。
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※ドラマだけで解説なんて知りたくないわ~という方はここで読むのをやめてくださいね。
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ドラマだけを見ていた私は、CIAと日本警察の間でだけ情報を共有するという紳士協定で、たとえ首相でも教えてもらえないというのはちょっと怖い気がしたんですが。
そうでないとCIAから情報を教えてもらえないらしいです。
政治家が親しい記者に少しでも情報をもらしたら大変なことになるという理由もあるとか。公安の有賀は政治家の裏の部分をすべて調べ上げているらしく、危なくて話せないっていう感じとか。
なるほど~と思いつつ、今回は村松自身が狙われているかもしれないのに、なんにも教えてもらえないというのもちょっとかわいそうな気がしました・・・。
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あと、セリフの中でちょっと浮いた印象をもった「インテリジェンス」という言葉。
あえて使ったそうで日本語ではぴったり表現できる言葉がなかったそう。
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さて、ものすごい盛り上がりをみせた第4話。
残すはあと2話。
まだまだ二転三転しそうですよね~。
楽しみで仕方ないです!!!
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