外事警察・第3話「囮(おとり)」
「何をすればいいの?お金くれるんでしょ?」
愛子(石田ゆり子)は住本(渡部篤郎)の無礼を詫びにやってきた陽菜(尾野真千子)にそう切り出す。
陽菜からそれを聞いた住本は、できるだけの援助をしろと命じる。
それは金銭的援助で愛子が後戻りできないようにするためだった。
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愛子の夫、誠一(二階堂智)は病院に入り、高額な治療を受けることになる。
愛子は公安の協力者となり、ジュリオの携帯の記録をコピーするために外国人バーへと潜入していく。
彼女はなんとかジュリオの目を盗んでコピーすることに成功する。
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官房長官、村松(余貴美子)はアメリカ大使館員、コンラッドの仲介で国際的警備会社スペード社の支社長と対面していた。
支社長は今度行われる国際会議の警護にスペード社も参加させてほしいと言う。
「会議は日本の警察が威信をかけて警備しますから心配はいりません」とやんわりと断る村松。
自室に戻った村松は警察庁警備局長、有賀(石橋稜)を呼び出し、警備は万全かと念を押すのだった。
コンラッドの言葉が松村の脳裏をよぎる・・・。
「アメリカはあなたが初の女性総理になると思ってる。
大事なことはすべての情報をあなたが握ることだ・・・」
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そんな折、住本の協力者だったニケが行方不明になる。
ニケがFISHに拉致されていることは明らかで、住本はニケの妻を警察で保護させ、自分の家族も実家へと避難させる。
周辺に危機が迫る中、愛子の潜入で得たコピーにはたいした情報がないことが判明、住本を落胆させる。
どうやらジュリオは重要な人物に電話する時だけバーの奥の部屋に入り、携帯のSIMカードを入れ替えて連絡しているらしい。
それを知るには奥の部屋に侵入し、そのSIMカードを探し当て、コピーしてくる必要があった。
再び、愛子を使おうとする住本。
陽菜は危険すぎると住本に反発する。
住本は陽菜を通さず、直で愛子に会いにいく・・・。
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誠一は最新の手術を受けたにも関わらず、状態は一向に良くならない。
愛子は日増しに絶望していく・・・。
そんな愛子に再び潜入を頼む住本。
「怖いの・・・。・・・自分が怖いの。
ほんとは何もかも投げ出してこの人から逃げ出したい、心のどこかでそう思ってる。
・・・私、楽しんでる。
この人の介護から解放されてあなたから命じられた危険な行為を楽しんでる。
恐ろしい・・・。
自分の醜さがおそろしい・・・。」
「醜くなんかない・・・。
毎日、語りかけても何もこたえてくれない。
永遠に続くかと思うような日々。
なぜ自分がこんな目にあうのか。これほどの罰を受けることをしたのか。
いつしか、この人さえいなくなってくれればと願い、いっそ殺して自分も死のうかと考え、そんな自分に怯える。
誰だってそうなる。
それを責められるヤツなんてどこにもいない・・・。
・・・望むなら終わらせてやる。。。
・・・あんたは俺を恨めばいい・・・」
住本は誠一の首を絞めようとする。
その手を止める愛子。
愛子は再びジュリオのバーを訪れることを承諾する・・・。
住本には愛子の苦しみがよく理解できた。
彼の父も植物状態で、母が発作的に父の首を絞めようとしたのを目撃したことがあったからだ。
それを見た住本は母のために父を殺そうとした・・・。
いちはやくそれをみつけた母は住本を「なんて子なの!」と罵り突き飛ばす。
その母の反応は大人になってもなお彼のトラウマとなっていた・・・。
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ジュリオのバーに潜入した愛子は、体を張って彼を薬で眠らせる。
そのスキに奥の部屋へと侵入、SIMカードを探し出しコピーに成功する。
愛子は慌ててバーを出て行く・・・。
その後姿をジュリオは眠ったふりをして見ていた。。。
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愛子は住本にコピーを渡す。
「一緒にしないで!
私、思ったことないから。あの人に死んで欲しいなんて、一度も思ったことない。
私、信じてるから。あの人が蘇るって!」
その愛子の言葉は、住本に再び母を思い出させた。
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愛子はつぶやく。
私は住本に利用されているんじゃない・・・私が利用してるのよ・・・。
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SIMカードからジュリオはFISHから指示を受け、メンバーに伝える役割を担っていたことがわかる。
(敬称略)
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今回もおもしろかったです。
愛子の心情がとても丁寧に描かれていたし。
住本と彼女の気持ちのやりとりも、よくわかりました。
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今のところは住本と愛子は同様の闇を知っていて、若い陽菜はその思いに触れることができずに隅へと追いやられてるという感じですね。
でも、陽菜がきっと愛子を救おうとするんでしょうね。わからないけど。
理事官の倉田が陽菜に接近。
彼のスパイになって住本の情報を知らせてほしいと・・・どうなるのかな。
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倉田が住本をものすごく警戒してるってことはわかるんですけど、彼のどんなところに対してかはまだわからないですね。
今のところは、住本に魔物らしさは感じないです・・・。逆に深い情が見えたりして・・・。
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今回、村松に会っていたコンラッドは、前回は有賀にCIAの情報を渡してましたよね。
多方面から日本政府に働きかけてるという感じかなあ。
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あと、奥さんに危険な仕事をしてるということがバレました。
何の仕事かはまだ内緒。
住本は彼なりに家族を愛してるんですね。それだけはわかりました。
奥さんはいきなり危険な目に遭わされそうになって、キレてましたが・・・。
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コメント
こんにちわ~
今回はいつも以上にドキドキしました。
あのSIMカードをコピーしている時とか隣の部屋に盗みに入ってる時とか「早く~!!」ってあせっちゃいましたョ。
愛子が協力者になって苦しみながらも、利用してるのよ・・・ってつぶやくまで一気に見せましたよね。
住本は母親と愛子を重ねてしまっているのか・・・
愛子にどうなって欲しいのか、よくわかりませんが、
住本にとっては、他の協力者とはちょっと違った存在なんじゃないでしょうか・・
住本の奥さんは今後どうするつもりなのかな?
かなり不信感を抱いてるようだけど、それでも家族として一緒に生きていってくれるのかな・・
ニケがどうなるのかも気になりますよね。
投稿: きこり | 2009年12月 1日 (火) 17時48分
こんばんわ~、きこりさん!
>今回はいつも以上にドキドキしました。
あのSIMカードをコピーしている時とか隣の部屋に盗みに入ってる時とか「早く~!!」ってあせっちゃいましたョ。
そうそう!あのシーン、ドッキドキ!
店を出た後も追いかけてこられるんじゃないかってハラハラしてました。
あのジュリオ。
愛子のことをどうするつもりなんでしょうね。
愛子を好きでかばったのか。それとも自分の手で片をつけようとしてるのか。
気になります。
>愛子が協力者になって苦しみながらも、利用してるのよ・・・ってつぶやくまで一気に見せましたよね。
丁寧に描かれているため、難しい愛子の心の揺れも理解できてました。
>住本は母親と愛子を重ねてしまっているのか・・・
愛子にどうなって欲しいのか、よくわかりませんが、
住本にとっては、他の協力者とはちょっと違った存在なんじゃないでしょうか・・
少年の時の自分と重なるのかと思ったら、母とだぶらせていたなんて。最後の鏡を割るシーンなどでいろんな思いがあるってことが垣間見えました。
>住本の奥さんは今後どうするつもりなのかな?
かなり不信感を抱いてるようだけど、それでも家族として一緒に生きていってくれるのかな・・
子供がいるので危険な目に遭うかもとなると住本と距離をおくようになるかもしれないですね。
元々職業を教えられてないってところで不信感でいっぱいでしょうし。
>ニケがどうなるのかも気になりますよね。
ニケ、気になります。
身重の奥さんが錯乱して迫力満点でしたね。
こっちでもハラハラしました。
住本もなだめてたし・・・。(笑)
投稿: とわ@きなこ庵 | 2009年12月 2日 (水) 19時35分