官僚たちの夏・第1話「誇りを取り戻す・国民車構想」
敗戦から10年。
高度成長期元年とよばれる昭和30年。
日本の道路の舗装率がまだ5%にも満たない頃、自動車は日本人にはまだ手の届かない夢の乗り物だった。
輸入外国車に対抗してトヨタ社が発売した日本発の乗用車は一台100万円。
当時の平均年収20万円のの5倍。
家一軒よりも車の値段の方が高かったその時代に、日本人にも買える国産車をつくろうとする動きがあった。
国家の産業育成と貿易振興を担う通商産業省が、国産車の全国的普及を目指す国民車構想を計画したのである。
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戦闘機を作っていた技術を見込んで通産省自動車課長・風越(佐藤浩市)はアケボノ自動車に三年という短期間で小型で安い自動車を作ってほしいと依頼しにやってくる。
「戦争でアメリカに負けて日本人が失った自信と気力を自動車産業の力で呼び戻したい」
風越は社長(蟹江敬三)相手に熱く語る。
日本を世界と肩を並べる豊かな国に、それは誰しも同じ思いだった。
アケボノ自動車は風越の熱意に動かされ、国産車の開発に取り組む。
だが、ようやく国産車のメドがたとうとした時、大蔵省からの予算が打ち切られ・・・。
さらに通産大臣、池内信人(北大路欣也)はアメリカとのバランスを考え、風越の前にたちはだかる。
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他、通産省内では国内産業派と国際通商派の対立も表面化してくる。
国内産業の保護を訴える国内産業派に、
風越、庭野(堺雅人)、鮎川(高橋克実)。
国際化を目指して自由貿易を推進する国際通商派に、
玉木(船越英一郎)、片山(高橋克典)、牧(杉本哲太)。
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(敬称略)
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あまり大掛かりな展開があるわけではなく、とても落ち着いたドラマでした。
淡々と見られるというか。
そのかわり、通産省とか、いわゆる官僚の組織を理解するのに頭はフル回転。(笑)
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海外に行かされると、出世街道からはずれるってことなのねとか、
風越の役職が変わって出世したとはいえ、どこまで影響力があるのかわからず戸惑ったり、
結構、理解したくてしっかり見ました。
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それと官僚がテーマを決めて実現のために会社や銀行に足を運ぶというのもなんだか新鮮。今は業界を監督してるイメージが強くて・・・。
私が知らないだけなんでしょうけれど・・・。
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こういうドラマもいいですね。
日本のために情熱をもって突き進んでいく・・・。
希望と闘志にあふれていて、単純に感動しますね。
知らない時代のことを知ることもできるし。
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ただ、最初に流れたテーマ曲。
「鹿男あをによし」にそっくり。音楽が同じ方なんですけど。
あの曲、大好きなだけに、そっくり加減がどうも気になって・・・。
残念ですわ。
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でも、来週も楽しみに見たいと思います。
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