おせん・第10話最終回「最後のおもてなし」
ま~~た、「ホカベン」に続いて、想像を働かせないといけないラストで・・・。
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私は考えましたよ。
おせんから、食材の使い回しをしているエンプールに戻って、一升庵の最高のおもてなしの精神をつないで正しい方向に導いてほしいと言われた江崎。
彼が、独断で使いまわしの証拠のテープを持って、エンプールの金池社長に掛け合ったんだろうと。それで穏便に一升庵から手を引いてもらったということで・・・。
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まあ、おせんの一升庵での言葉に、社長が心を変えたということでもいいんですけど、あのセリフだと、ちょっと弱い気がして・・・。
ここはそれ、ドラマの中で江崎がエンプールの店に潜入した効果があまりないのもおかしいので、1%の可能性があればどんなことだってすると言い切っていた彼が動いたことにしましょう。
おせんの心からの言葉に感銘を受けた上、自社の不始末を駆け引きに使おうとしなかったことを知って、金地は心を入れ替えたと。
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でないと、一升庵はつぶれなかったわけで、そこに江崎も遊びに来て和気あいあいで終わったわけですしね。
一升庵はおせん達の心の中にある。どこででも、場所を変えても味をつないでみせる。みんなはそんな答えを出しましたが。
一升庵のほかの面々とはちょっと違う色を持つ江崎は、彼の役割を発揮したということで・・・。
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まあ、こういう感じで解釈して、自分で納得させました。
15分くらい拡大できればもっと描いてもらえたと思うんですけど・・・。
やれやれ・・・。
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エンプールの矢田(加藤雅也さん)は、一升庵で本枯節を使った料理を口にし、その味に衝撃を受ける。
それはまさに天才かつお節職人と言われた父親が作った本枯節と同じ味だった。そしてその味を残していくには、それを知っている自分が適任だということを悟る。
矢田はあっさりとエンプールを辞め、その本枯節を作った「ヤマジョウ」の再建に力をつくすことになる。
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一方、一升庵には取引先の銀行の担当者がやってくる。
一升庵の借金8000万円を一括返済しろと言ってきたのだ。
期日までに借金を返せないと担保になっている一升庵の敷地を取り上げられてしまう。
一升庵の面々は激しく動揺する。
それは、その地区一体を再開発したがっているエンプールの意志によるものだった。
店がそんな状況でひっくり返っている中、江崎は再び一升庵をやめると言い出し、出ていく。
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お金を借りるメドもたたず、途方にくれるおせん。
そんな彼女に大女将が言う。
「一升庵なんて燃えてしまえば、終わり。
そんなもんのために目を吊り上げて。
そりゃ、守らなきゃならないさ。つながなきゃならないさ。
けど、一升庵の味も、もてなしも、美しさも、
ここが燃えたら、なくなっちまうのかい?
違うだろ?
一升庵はここにある。
あんたが、一升庵だ 」
「大女将・・・今の言葉、きっちりつながせていただきますから・・・」
おせんと大女将は抱き合って泣く。
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翌朝、晴れ晴れした表情でおせんは一升庵のみんなに言う。
「みなさんさえいれば、どんな場所でも、そこが一升庵になります」
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江崎がふらりと戻ってくる。
エンプール系列のレストランで使い回しが行われている証拠をつかんできたという。そしてそれで金池社長と取引しようとみんなに提案する。
けれど、おせんはそれはできないと断る。
「このお店の不正は確かに正さないといけません。でもこういう形ではないと思うんです。一升庵はあくまで一升庵らしく、そうでありたいんです。。。」
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おせんは金池親子を一升庵に招待する。
やってきた金池は「どんな企みがあるんだ?」とけん制するが、、、。
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一升庵のお料理が出される。
いつもどおり心をこめた料理を出すおせんたち。
けれど、金池の息子のリョウはすべてにケチャップをかけてしまう。
「すまないね。
こいつは今どきの子だ。これもご時世ってやつだ」と金池。
おせんは金池に言う。
「金池さん。確かに一升庵はほろびゆくものなのかもしれません・・・。
ならば、お願いです。
金池さんが教わってきたことを、リョウくんに教えてあげてください。
金池さんが大根の味を知っているのなら、どんなに忙しくてもリョウくんに大根の味を教えてあげてくれませんか。
そうでないと、リョウくん、一生その味を知らないかもしれません。
そして、その次の世代の子ども達も・・・。
つなぐというのは、わっちにとって次の人達に何かを残すことです。
ヤマジョウさんの本枯や、職人さんたちの、技や、思い・・・。
金池さんも教わってきたことをリョウくんに教えてあげてください。
つなげてあげてください」
おせんは続いて、リョウに言う。
「リョウくん、世の中にはケチャップ以外にもいろんな味があるんですよ」
「いいよ、そんなの知らなくても」
「知っていた方がいいですよ。
その方が楽しいから。
誰かと分かち合うものがたくさんある方が、たのしいでやんしょ」
金池は、共働きのため、いつも一人でインスタントものばかり食べている息子のことをみつめる。
やがて、金池親子は帰っていく・・・。
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金池を見送った江崎はおせんに尋ねる。
「おせんさん、俺、一升庵にもどっていいっすよね?」
おせんは首を横に振る。
「一升庵は、なくなるかもしれませんから。
よっちゃんさんには、お願いあるんです。
あの店を不正の行われないちゃんとした店にしてほしいんです。
よっちゃんさんが一升庵で感じた味や、真心や、知恵を、あのお店のみなさんにつたえていただけませんか?
お願いします」
江崎は寂しそうにしながらも納得する。
「そういうつなぎ方もあるってことですね。
わかりました!」
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季節は冬。。。
板場でおいもを食べているみんな。
うどんとそばとどっちがいい?という他愛ない話に花を咲かせている。
その輪の中には江崎もいる。
創業200年、相変わらずの一升庵に、みんなの笑い声が響き渡っている。
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あらすじを書いていて、やはり金池の心変わりで一升庵の再開発はまぬがれたのかもしれないと思えるようになりました。
社長はきっと、自分の息子がなんにでもケチャップをかける姿を見て、ご時世だと片付けてしまっていいのかと気付いたのかもしれません。
自分が食に無頓着だから、当然子どもがこうなってしまったと反省したのかも。
それに、味のわからない息子では、自分の経営する外食産業の行く末だって危うくなるとも思ったかも。
あの社長がだから再開発を見送ったっていう感じでもないんですけどね。
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一升庵の前でおせんと江崎が話すシーン。
ふっと江崎だけを現代に残して、おせんを含めた他のみんなが別世界の住人になってしまうような感じをうけました。
幻のように一升庵が消えてしまうような・・・。
ちょっと寂しさが募りました。
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それと、やはりもう少し、時間が欲しかったな。
あるいは、本枯節で終わらせた方が良かったかも。
前回のおせんの啖呵、とっても良かったんですけどね。
9話、10話はなんか変な感じでしたね。。。
う~ん、春ドラマ、一番のお気に入りだったんですけど。
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「おせん」の総括。
とにかく、大好きなドラマでした。最終回は残念だったけれど・・・。
いろんな魅力を秘めていて、見ていて楽しかったです。
スペシャルなんてないかな・・・。
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そして、この3ヶ月は料理をするのが楽しかったです。
何より、食材を大事に、心をこめて料理しようと思うようになりました。
この気持ちを今後もずっと忘れずにいたいです。
それと、もうちょっと食材のことについて知らないといけないなあ~と反省もしました。
本枯節とか、な~んにも知らなかったでやんす・・・。
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また、こんな「お料理ドラマ」を見たいもんでやんす。
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