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2008年10月21日 (火)

映画「容疑者Xの献身」観てきました。

映画を観てきました。

泣くほどでもないかな~と思っていたのに、エンディング曲の間、ジワジワ泣けてきて、館内が明るくなるまで時間があって良かったと・・・思いました。

原作を読んでから映画を観ようかと思っている方、読む前に行った方が絶対にいいです。

原作を読まずに、映画館へGO!です。

私は原作を先に読んでいたので展開が読めてしまい、ああ、もったいないことをしたな~と後悔しました。

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これから先は、ネタバレです。映画を観てから読んでくださいね。

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はじめにキャスティングを知った時、石神に堤真一さんは、あかんでしょう~と思ったんです。

ハンサムな湯川と石神の容姿の上での対比が重要になるお話だったので、二人ともハンサムでは・・・成立しないのではと。

堤さんはすんごい素敵な俳優さんで、どう崩しても石神のイメージには私の頭の中ではなりそうもなかったんですけど。

でも、完全な杞憂に終わりました。

堤さんの役者魂を見ましたね。すごかった。

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堤さんは映画全編、ずっと平家の落武者状態で、絶望感と共にあるような冴えない数学者を演じきってました。

石神は、その頭の中は数学へのロマンであふれている人で、ただほんの少しの優しささえ表に出せない、不器用な人なんですね。

もうちょっと靖子にアピールできたら・・・別の道があったんじゃないかと思えてならないです。

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でも、それが石神が事件に関わっていることを湯川に悟らせるんですよね・・・。

街角で石神が湯川の横にいる自分の姿に落胆するというシーン。

湯川はその時の会話で、長年数学に没頭し容姿など気にもとめなかった石神が「恋をしている」ことに気付くんですよね。

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石神は、殺人をごまかすだけでなく、あらたにもうひとつの殺人を犯してまで靖子達を守ろうとした。

天才数学者は大変な犠牲を払って自分の愛を表現してしまう・・・。

それは狂気めいていて、とても理解できるものではなかったけれど、でも、靖子を思うことだけで生き延びていた石神の孤独感や挫折感には共感できるところもありました。

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ラストでその強烈な自己犠牲を見せられて、どう受け止めたらいいのか戸惑っていたんですが、湯川が「彼は彼女をそれほど深く愛したんだよ」と言い、薫が「石神は靖子によって生かされていたんですね・・・」と受ける。

それで、パズルの最後のピースがピタリとはまった気がしました。

ああ、これは愛のお話だったんだな、愛のお話と思っていいんだな・・・と。

そう思えた途端・・・、映画が終了。

エンディングの「最愛」の歌詞と共に、「東京」が静かに雪に包まれて、同じようにもの悲しさも募り・・・、泣けました。。。

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救いだったのは・・・。

ラスト近くに靖子が「私達にも一緒に罪を償わせてください」との泣きながら絶叫してくれたこと。

石神の一途な愛に気付いてくれました。

靖子の言葉に、ただただ激しく慟哭し続ける石神は、計画は破綻したけれど、救われたんだと思いました。

このシーンの堤さん、圧巻でした。相手をする松雪さんも素晴らしかった。

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映画の前半は石神のアパートに湯川が訪ねていったり、いろいろ接点がありましたが、後半はもう・・・石神と靖子の話。

湯川と薫は、どこか物語の案内人になってしまいました。

堤さんと松雪さんの映画といっても過言ではないくらい。

ドラマのトーンとはかなり違う映画でしたが、観てよかったです。

てか、この映画を見るためにドラマを見ていたんですけどね。

映画として成功していて良かったです。 

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また、松雪さんは、今一番気になる女優さんになってます。

「デトロイト・メタル・シティ」でも、ぶっとんだ役どころをパワー全開で演じられてました。こちらもすごかったです。(笑)

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