この滝生中継のコーナーは、「ちちんぷいぷい」の夏休み企画として、7月30日~8月3日までの5日間放送される予定です。
生放送される時間は、午後3時50分くらいから4時20分あたりまでの約30分間。
上泉アナは、大阪のスタジオにいる角さんや西アナ、レギュラーのタレントさん達と会話しながら、また滝の歴史などを解説しながら、滝を目指して山道を歩きます。
コーナーのほぼ90%は、上泉アナが歩く後ろ姿と山道が放送されるのですが(笑)、どんな滝を見ることができるのだろうと、ワクワクして待たされる分、ようやく滝に到着して、その姿が映しだされると、もう大感動モノなのです。
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また、滝の映像には、ヒーリング系の素敵な音楽をかぶせてくれますので、癒される癒される。(^^)
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上泉アナの話によると、中継に使われているカメラは大体4台。
1台は上泉アナの背後から一緒について歩き、ほかは先に滝周辺でスタンバイしていて、最後のクライマックスを飾る滝の映像を多方向から映してくれているみたいです。
アップがあったり、上から見たり、下から仰ぎ見たり、遠くから全体像を見たり、実際の雄大さが画面を見てる人に伝わるようにしてくれています。
もしかして、実際に足を運ぶより、美しさを堪能できているかも。(^^)
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そのため、生放送前に、朝から何度も山道を滝まで往復し、打ち合わせを繰り返して、本番に挑まれるということです。
毎回、地元の方も登場されたりもします。
今日の鹿児島は霧島市の市長さんや、霧島ホテルの方が登場して地元の紹介などをされていました。
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さて、3日目の「西日本の絶景 5日連続生中継」は、鹿児島県霧島市の犬飼の滝(いぬかいのたき)。
坂本竜馬とおりょうが新婚旅行で訪れた滝として有名だそうです。
実際に竜馬が姉に送った手紙の中で、この滝のことに触れてあるそうで、そのレプリカが霧島ホテルのロビーに常設されており、誰でも見る事ができるそうです。
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では、上泉アナのレポート、開始。
風情のある田舎道を中津川沿いにしばらく歩くと、和気湯という自然の露天風呂が出現。
和気清麻呂公が入浴したと伝えられる由緒あるお風呂だそう。個人所有のもので、ご好意で解放されているとか。
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その和気湯を通りすぎたあたりから、いよいよ山道へ。
道はあるものの、足元は結構険しい。
遊歩道として整備されている場所もありますが、大半が舗装されていない草が生い茂る山道ですので、歩きやすい靴で歩くのがいいと思います。私の感想。
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そう思っていると上泉アナが、その険しい山道を歩きながら、「竜馬とおりょうが新婚旅行で歩いたという道を、今、歩いています」と。
その言葉に、この山道こそが当時の様子を物語っているのか!と、画面に映るまわりの景色を、目を皿のようにして見入ってしまいました。
竜馬たちはこんな景色を見ながら、滝を目指したのね~なんて。
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「竜馬がおりょうの手をとってあげて、一緒に歩いたのかなあ~」と、大阪のスタジオでも盛り上がっていました。
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光が差し込んで、とても明るい山道を快調に歩きながら、竜馬の話を続ける上泉さん。
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竜馬がここを訪れたのは、寺田屋で新撰組に襲われ、その時負った傷を癒すためだったそう。西郷隆盛らのすすめで船に乗り、一週間かけて鹿児島にやってきたとか。
祝言をあげたばかりの妻、おりょうを伴い、ここに10日ほど滞在したということです。
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有名なお話ですよね。寺田屋で入浴中だったおりょうが、新撰組の気配に気づいて慌てて竜馬に知らせたという。
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岩がゴロゴロと転がる川のほとりの道をしばらく歩いて、もう一度険しい山道に入ると、上泉アナの「もう滝が目の前です~」という予告にワクワク。
そして、竜馬の話もクライマックスに。
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竜馬が霧島市に滞在したのは1866年2月~6月のことだったそうです・・・。
ここからは、上泉アナの歩きながらのお話が素晴らしかったので、その一部を書き出してみました。
「・・・竜馬たちは、ちょうどこのあたりに10日間ほど滞在いたしまして、川で魚をつり、鉄砲をもって鳥を撃ちなど、その辺の遊びに興じていたということです。
しかし残念なことに竜馬はこのあと、皮肉な人生の結末をむかえることは、みなさまもご存知のとおりであります。
この新婚旅行から帰りました、一年半後の1967年12月10日に、京都は近江屋におきまして、何者かに暗殺され、わずか33年の生涯を閉じるわけあります。
奇しくもその日、竜馬33才の誕生日であったのはあまりにも有名な話でございます。
明治国家設立のために東奔西走いたしました竜馬にとりまして、おそらくこの3ヶ月というのが人生の中で、もしかすると最後の最後に、とっても楽しかった3ヶ月だったのかもしれません。
明治政府設立直前になって命をおとしてしまった竜馬ですが、果たしてこの新婚旅行中はどんな思いで、この場で、過ごしていたんでしょうか。
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みなさまには当時と全く同じ、140年前、竜馬とおりょうが眺めたのと同じ場所からこの落差40メートルの犬飼の滝をご覧いただきます。
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では、みなさまにお楽しみいただきましょう!」
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140年前と同じ光景を見られる、その言葉に胸が躍りました。
滝には展望施設ができていて、そこからも見られるのですが、スタッフさん達は下の岩場におりて、滝を仰ぎ見る角度で見せてくれました。
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落差40メートル。美しく切り立った巨大な断崖の頂上から、飛び出すように勢いよく流れ落ちてくる滝。
太い水の束が流れ落ちる間に、塊をつくり、風をなびき、様々な表情を見せてくれます。
そしてまっすぐ一気に滝つぼに落ちていく様はほんとに豪快。
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「犬飼の滝」は、まさに竜馬が見たとというのに、ふさわしい滝でした。
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素敵な音楽も流れ、滝を見ながらそれを聞いていると、切ない思いでいっぱいに。
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スタジオでも、桂南光さんが竜馬の生涯を思い、泣きそうになったとおっしゃってました。
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昔、司馬遼太郎さんの「竜馬がゆく」を読んで、竜馬の最期が悲しくて、3日間どっぷり暗い気持ちで過ごしたのを思い出しました。
その後、ひとりで京都の寺田屋や池田屋跡、そして京都にある竜馬のお墓などをめぐり歩いたことも。
「竜馬がゆく」にも霧島での描写がありました。
今回、その竜馬の新婚旅行の地を見ることができて、良かったです。
その生涯は志半ばで終わり、あまりに切ないけれど、竜馬の幸福だったひとときを垣間見ることができたようで、なにかなぐさめられた気持ちになりました。
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上泉さんの竜馬の話はとても詳しく、愛情にあふれていました。
昔のままの滝の風景を見せたいと苦心してくださったスタッフさん達にも感謝です。
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中継の最後には、竜馬とおりょうに扮した霧島市長とミス霧島も登場。名産品などをアピールされていました。
霧島市は、来年の大河ドラマの「篤姫」の舞台にもなっているそうです。
来年は竜馬の足跡を追う人だけでなく、大河ファンもたくさん訪れることでしょう。
そのときは犬飼の滝をぜひ忘れずに訪れてください。。。
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移動ですが、何台かの車にわかれ、佐賀県唐津市から、鹿児島県へと南下。移動距離は290キロ。途中、宮原というSAで食事をとり、夜の10時すぎに到着したということでした。
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