おいしいプロポーズ・第8話(感想後編)
~ 恋に落ちるなんて ~ (感想後編)
.
バンビーナに秘書大河内がやってきて、話し合いの条件を提示
する。
高級レストランチェーン化の一号店として、バンビーナが改装さ
れることに変わりはないが、従業員の解雇についてはもう一度
考え直す。その条件として、ホールスタッフは一流店にふさわし
い接客のマナーを身につけること。キッチンスタッフはイタリア
から来るシェフにその腕を認められること。
バンビーナの面々はそれぞれ、ホールスタッフは、福利厚生の
充実、ボーナスがあることに、シェフ達は本場のイタリアのシェフ
の下で勉強できるチャンスに喜ぶ。
ただ、マネージャー大河内は最後まで抵抗する。
が、そんな彼も、翌日には気持ちを一変させる。
「・・・昨日の条件で折り合いをつけようか。
昨夜、家に帰ってカミさんに店をつぶされるくらいなら、辞めると
言ったら、それじゃあ離婚だって・・・。これから子供の進学など
お金がかかるのに、何を考えてるんだ、お前。雇ってもらえるな
ら雇ってもらえと言われて・・・」
ん?お前って・・・?
バンビーナは、全員一致で和解条件を受け入れることに。
★
春樹のオフィスに秘書大河内がやってきて、その旨を報告する。
喜ぶ春樹。
「これで常務も遠慮なく、白石シェフの料理が食べられますね」
と大河内。 秘書大河内はやはりお見通し♪
春樹といいコンビ。
「では、早速、内装工事にかからせてください」
春樹は秘書大河内に指示する。
★
バンビーナの店先。
『内装工事のためしばらく休みます』の張り紙。
店内では、食器類などの片付けに精をだすスタッフ達。
そんな鈴子のところに春樹から電話が入る。
もう春樹からの電話でもスタッフ達はしらん顔。鈴子を
冷やかす人はいない。慣れたみたい。(笑)
「どう?片付けは進んでる?」と春樹。
「まあね」
「元気ないね・・・」
春樹はすぐに鈴子の声色の変化に気づく。
「そりゃ、この店好きだったし・・・」
「内装が終われば、またそこで働ける。高級レストランは好み
じゃないだろうけれど、来てくれる客に心のこもった料理で
もてなしたら同じだよ」
「そうね・・・」
鈴子は、励まそうとしてくれる春樹の言葉に微笑む。
「それでさ、新しい店のオープンまで暇だよね?
よかったら、夕食を作りに来てくれないかな?
バンビーナのシェフを独り占めできるチャンスだし。」
ヤッタ~♪デートだ。私が喜んでどうする。。。
ラブラブがもっと見たいんだもん。
「いいわよ。高くつくかもしれないけれど」
鈴子は喜んで承諾する。そして、春樹とおそろいのストラップ
に目をやり、うれしそう・・・。
春樹も仕事の合間に鈴子とおそろいのストラップをみつめる。
ほのぼの、幸せなひととき。
幸せそうで、私もうれしい。。。 (>_<)
しかし、携帯ストラップって威力あるわあ~。いつもその人の
存在を感じていられるって感じね。
.
そんな気分を壊すかのように、オフィスの電話が鳴る。
社長の道造からだった。
春樹は社長室を訪れる。
「なんですか?話というのは」
「オープンのメドがたったみたいだな」
「はい、今月中にはなんとかなると思います」
道造がいよいよ本題に入る。
「その、オープニングセレモニーと、お前の婚約パーティーを
一緒にやる。もう浅倉家の方にも伝えてある」
春樹は婚約話が大きくなってることに怪訝な表情を浮かべる。
「婚約の話は直接、彼女に断りました」
「いや、彼女はそんなこと言ってなかったぞ。
ミチルさんはおまえとの婚約を楽しみにしてる」
「もう一度、彼女に話してきます」
春樹は部屋を出て行こうとする。
が、それを道造が呼び止める。
「春樹、前にも言ったよな。外資系がうちの株を買い漁ってると。
事が本格的になる前に浅倉さんと手を組む。そうすれば、
外資系はおさえられる。まあ、あれだ。日取りとか招待客は
こちらの方で決める。できるだけ華やかに~」
「待ってくださいっ!俺にはつきあってる人がいます。
父さんも知ってるでしょう?バンビーナの・・・」
ここ、鈴子のことをはっきり言ってくれて、うれしかったなあ。
「それがどうした?一時の感情ですべてを失くしていいのか?
たかが女のために」
「たかが女・・・」
春樹は声を荒げ、道造の顔を冷ややかに見据える。
「今、安心しましたよ。僕はあなたの息子だけれど、
あなたに似ていないとわかって」
道造は、その言葉にカッとなってコーヒーカップを投げつける。
カップは春樹の胸元をとおり、背後の壁にあたり大きな音を立て
て割れる。
春樹は、みじろぎもしないで道蔵をにらみつけている。
道造がカップを投げたのには驚いた。でもそれに動じないなん
て春樹、どんどんカッコ良くなってる。ちょっと感動。
.
ところで、バンビーナの再オープンのセレモニーで婚約のお披
露目って・・・無神経すぎるような・・・。そこでは継続して、鈴子
だって働くのに、何を考えてるんだか。神経逆撫でするなあ。
婚約も道造(葛城家)主導で浅倉家に伝えてたら、もう正式の
ことだし。
.
春樹に「自分はあなたとは違う」と言われて、道造はどう思った
んだろう?息子にカップを投げつけるくらいカッとなった。
春樹に間接的に春樹母のことを責められた気がしたのかな。
道造は春樹母を愛してたらしいから。それとも自分は愛する人
より悩んで会社をとったからとか?道造の思いも複雑そう。
.
バンビーナ関連を片付け、プロジェクトを軌道に乗せた春樹は
道造に宣言したとおり、自分の考えで動くつもり。
もう道造がコントロールなんてできそうにない。それはコップを
投げつけられても、まったくひるまなかったところによく出てた。
以前は棒新聞で逃げ回っていたのに。愛する人ができたら見違
えるほど強くなるのね。肝がすわってきてる。
.
会社の危機を息子の縁談で乗り切ろうとしても、今回はいいか
もしれないけれど、何度も使える手じゃないし、それに倒産する
わけじゃなくて、外資が入ってきても、道造は最悪社長交代って
言ってた気がする。
じゃあ、ここは縁談を撤回。春樹が奮闘してこの危機を回避する。
そして内外に後継者としての力量を認めさせ、誰を妻にしても
文句を言わせないようにする。これしかないんじゃないかな。
○
そんな頃、鈴子は楽しそうに春樹との夕食の食材を選んでいる。
買い物をすませ、歩いていると、ばったり藤森と出会う。
個人部門の担当になった藤森は、営業で家々をまわっていた。
「今週からこの地区の担当になった」
「私がお金を持ってたら、(藤森がすすめて歩いてる)この口座
を開くのに」
藤森は、鈴子の言葉に軽やかに笑う。
「お金を持ってたら頼みにいったんだけどね~」
そして、鈴子の食材の入った紙袋を見て、
「買い物?」と聞く。
「ああ、うん。彼が料理をつくってほしいって。
ほら、店が改装中で仕事がないから・・・」
鈴子は、藤森を思いやって、黙り込む。
「・・・そうか・・・」
藤森はそんな鈴子に突然、決心したように言う。
「ねえ、ひとつだけいい?
彼は、君とはうまくいかないと思う。
君は、彼の立場をまだよくわかってない。
傷つく前に彼から離れたほうがいい」
「なに言ってるの?」
藤森の意外な言葉に鈴子はとまどう。
「僕は君のためを思って、言ってる」
「やめてよ。 私達のこと、何もしらないのに・・・」
「本気になる前に、彼から離れたほうが、君のためなんだ」
重ねて懸命に訴える藤森に、鈴子は、
「それならもう遅いわ。私、彼のこと本気で好きになってる」
と、彼を残し、春樹のマンションへと向かう。
この「彼は君とはうまくいかない」っていうのは相性のことを
言ってるようで、なんか引っかかってしまう。本当に藤森が
伝えたいことは春樹の立場のことだと思うのだけれど。。。
「君とは結婚できない」っていう意味なのかな。「彼は」と、はじ
まるのは、「僕とならうまくいく」ってことを暗に言ってるのか。
はじめのこの言葉でちょっと反発して藤森が悪者みたく見え
てしまうのは私だけ?(笑)
.
藤森は銀行マンだから、春樹の会社の経営状況のことや
それを浅倉家との縁談で乗り切ろうとしていることを、先に
知ってしまったんでしょうね。だから、鈴子に言わずにはお
られなかった。この段階で言ってしまうと鈴子から疎んじられ
るのに。愛する人が傷つくのを見ていられない。いい人だ。
でも恋って、引き返せるものでもないし・・・。
それは藤森も同じかも。
別れてから、アプローチした方がいいと思うけど・・・。
いや、私としては別れて欲しくはないけれど。(笑)
.
春樹のマンション。
鈴子は管理人に部屋にいれてもらう。
ふと、藤森の言葉が思い出されて、不安に襲われる。
『彼は君とはうまくいかないと思う。
君は彼の立場をまだよくわかってない・・・』
.
鈴子が料理を作っていると、玄関のドアが開く音が。
「おかえり。早かったのね」
出ていくと、玄関にはミチルが立っている。
管理人さん、二人とも入れたのね・・・。
「ここで何をしてるの?」とミチル。
「何って夕飯つくるの、頼まれて・・・」
ミチルは部屋にあがり、エプロンを身につけはじめる。
「それならもう帰っていいわよ。私が作るから。
言ったでしょ?私、春樹さんと婚約するかもって。
今日正式に発表になったの。
新しいお店のオープニングセレモニーをかねて、
婚約パーティーをするのよ」
「そんな・・・、婚約は断るって・・・」
ミチルは鈴子をにらみつける。
「あなた、何もわかってない。
春樹さんのことも。春樹さんの会社のことも。
今、春樹さんの会社、大変なの。
だから私のパパが今度、葛城コンツェルンの大株主になるの。
婚約、断ったりしたらどうなると思う?
春樹さんには私が必要なの。絶対に必要なの!
帰って!」
はじめて知る内容に衝撃を受けて、
鈴子は呆然としたまま、春樹のマンションを後にする。
ここで流れる「flower」のピアノバージョンが素敵。
.
春樹の置かれている深刻な状況が、ここにきて鈴子にも伝わ
る。藤森の言葉の意味も。
でも、ミチルは小さな子供が駄々をこねてるように見えて仕方
ない。その子供の後ろに財閥のパパが控えてるから、なんでも
できるようになってて、なんでもしてしまう。道造もミチルパパも
そこんところをわかれば別の対応もできるはずなのに。
春樹だけはその本質をわかってて相手にしないのかもしれない
けれど。
○
そんな鈴子と入れ違いに、春樹が帰ってくる。
鈴子が待っていてくれると思って、ご機嫌で帰ってきた春樹。
ほんとにニコニコして帰ってくる。で、ちょっとしたすれ違いで
会えないから、余計に切ない。
だが、彼女の姿はなく、ミチルが台所に立っている。
「ねえ、聞いた?婚約パーティのこと。おじさまから電話をいた
だいて、もう、うれしくって・・・」
春樹はテーブルの上にある鈴子が作ったらしい料理を見る。
「彼女はどうした? ここにきただろ? ミチル!!」
「知らない、知らないわよっ。勝手に帰っていったんだからっ」
マンションを飛び出す春樹。
必死で鈴子を追いかける。
この追いかけるシーンも素敵だった。春樹の必死さが出てた。
バスを追いかけてる時は、そのまま1駅分走るんだあ~!
なんて思ったけれど、というか追いつきそうだったのに、
へたってしまって残念。
それに、マンションから出て走りだす春樹の足の運びがキレ
イで。ほんとにキレイで、見惚れてしまった。その後も、バス
を追いかけるシーンは、軽やかで見ていて気持ちよかった。
.
バスが出てくると、2話のドレスアップした鈴子にジャケットを
かける、あのシーンが思い出されて、またロマンティックな展開
があるかな、なんて少し期待してしまった。
ああ、あの頃がちょっと懐かしい。ワクワクして見てきたドラマ
もあと2回、すごく寂しい・・・。
.
春樹は、大通りに出て、ようやく、バス停で、バスを待つ鈴子
をみつける。
彼女が乗り込んだバスを追いかけるも、追いつけず。
春樹は遠のいていくバスを見ながら、ポケットから携帯を取り
出して、鈴子に電話をかける。
でも、鈴子はその春樹の電話に出ようとはしない・・・。
.
切ない・・・。今回は最初から、らぶらぶの展開で、うれしいやら、
照れるやらで、うるうるしっぱなしだったのに、最後のシーンで
気づいたら、目からうるうるがサーッと消え去っていた。
両思いになった途端、もう引き裂かれる展開。はやいなあ~。
.
鈴子って、シェフ姿とか、ひっつめ髪が結構多くて、清潔感が
あっていいのだけれど、これからは恋人ができたんだから、
もっと女っぽい雰囲気の鈴子も見たいな。
今回でいうと、鈴子のアパートでのシーンみたいな。
来週が楽しみ。
.
後編終わり
| 固定リンク
「映画・テレビ」カテゴリの記事
- 深い夜のおすすめ番組「映像散歩」(2010.10.06)
- テレビで放送!映画「レッドクリフ Part1」(2009.04.13)
- 映画相棒TV放送。冒頭に神戸登場&映画「米沢守の事件簿」(2009.03.30)
- おすすめ映画「ボーン・コレクター」(2009.03.28)
- 映画「チーム・バチスタの栄光」(2009.03.02)
「おいしいプロポーズ」カテゴリの記事
- 「おいプロ」公式BBS閉鎖!&アンフェア映画化など(2006.09.25)
- おいしいプロポーズDVD-BOX発売!(2006.08.26)
- 今夜のドラマ&おいしいプロポーズDVDーBOX(2006.08.19)
- 「おいプロ」ざるそば。(2006.07.18)
- おいしいプロポーズDVDBOX、特典内容決定!(2006.07.11)
コメント