おいしいプロポーズ・第5話(後編)
続き。
ケンカしながらも、駅まで迷わずに帰れるようにと春樹の
あとをついていく鈴子。
「もういいよ。適当に帰るから」
「迷ったりしたら、また何をいわれるかわからないし、送って
いくわよ~」と、にくまれ口をきく鈴子。
「ほんとにかわいくないね!」
「なによお~、このバンビ!」
鈴子の独り言を聞きつけ、文句をいう春樹。
「バンビ??生意気なやつ。影でそう呼んでたんだ、俺のこと」
「いいじゃない~。気にすることないって」あっけらかんと笑う鈴子。
「気にしてるんじゃない。気に食わないんだ」と怒る春樹。
ぶぶぶっ、よく似た言葉だけれど、全然違う意味。
こういう言葉遊び、おもしろい。
「ムキにならないのお~~」と笑う鈴子。
『あなたをムキにさせる女はそうはいないわよ~~』
春樹は沙織の言葉を思い出して、黙り込む。
当然、反論が返ってくるだろうと思っていたのに、春樹が意外
にもおとなしくなってしまったので、不意をつかれた鈴子は
春樹の顔をのぞきこむ。「どうしたの?」
「なに??」 ドギマギする春樹。
「なにって、急に黙ちゃうから・・・」
鈴子に心配そうにみつめられて、居心地の悪い春樹は彼女を
置いてドンドン歩きだす。
「なに? なに? なあ~に?」
あとを追いかける鈴子。
ここの鈴子がすっごいかわいい!!!好きな人に対する甘
えた声、かわいい。
○
なぜか公園でバスケをすることになる春樹。
なんでやねん・・・どういう展開なの??と突っ込みながら、
でもアルのとナイのでとでは、アった方が断然いいので、
ヨシとしましょう。(笑)えらそう・・・。
春樹からスーツを預かった鈴子、知らないうちにその上着
から財布が盗まれてしまう。
一緒に警察にいって被害届を出す二人。
ひどく混乱する鈴子に、冷静に対応する春樹。
秘書の大河内と連絡を取り、カードを停止させてほっと一息。
「良かった~」と安堵する鈴子。
「良かったね~」と人事のように冷静に言う春樹。
この春樹、いいなあ。鈴子の「なあ~に」と並べてとっても魅力的!
「ああ、また私のせいでごめんなさい」反省しきりの鈴子。
「あなたといるとまったくロクなことがない。
でもひとつだけいいこともあった。
彼女のことを忘れてた。
今日、落ち込むだろうと思ってたのに。
ほんと退屈しないよ」
そういって、笑いながら歩き出す春樹。
その彼の背に、「お財布の中身もちゃんと払うから、明日
銀行に行って・・・」と言う鈴子。
春樹は露店に立ち寄り、ひとつの携帯ストラップを手にとる。
「これ、これを買ってくれたら、チャラにしてあげる。どう?」
優しいなあ、春樹。次々と困ることが起こっても、結局は
鈴子を責めない。心から謝ったら許してくれる。
心が通いあっていく。。。。
○
自宅まで、タクシーに乗る春樹。
ちょっと困り顔。「1000円超えそうになったら言ってください。
あとは歩きますから・・・」そう運転手に告げたあと、自分の
携帯を取り出して、鈴子に買ってもらったストラップをつけ
ようとする。楽しそう。
○
鈴子は春樹との楽しいひとときを思い起こしながら、帰路につく。
うれしくて、どうしようもなく笑みが浮かぶ。
・・・沙織が去り、車のキーを失くし、お財布も盗まれ、考えて
みれば、散々な一日のはずがそれぞれ、幸せそうに微笑む二人。
特に春樹。落ち込んでいるヒマがないね。 (^^)
なんでこんなにうれしそうなんだあ~。恐るべし恋の力。(笑)
見ているこちらも気分が良くなって、能天気にニコニコ。
★
鈴子が自宅にもどると、マキから男性が訪ねてきたと告げら
れる。それは鈴子の元カレ、藤森だった。
鈴子はでも、「もう終わったことよ」と、彼が待つという喫茶店
に行こうとはしない。
喫茶店で2年前、鈴子が送った携帯メールを見ている藤森。
『頭ではわかっていても、
私は、あなたのしたことを
許すことができません。
だから、福岡へはついていけません。鈴子』
1話で鈴子も自分の携帯に残してある藤森のメールを見てる。
2年間、お互いに引きずってきた想いがある・・・。
だから藤森の出現で鈴子はかなり揺れるだろうと想像してい
たのに、結構、あっさりと、もう終わったことだからと言える鈴子。
春樹と出会う前なら反応は全然違ってたでしょうけれど、
すでに鈴子の心にはしっかりと春樹が住みはじめてるみたい。
新しい方向へ動きだすと女性はあんまり過去に引きずられる
ことはないよね。
★
春樹が自宅にもどると、ミチルがいてすき焼きをつくっている。
夕食を一緒に食べてお泊りもしたいという積極的なミチルに
春樹は、「妹としか思えない。君が帰らないなら、僕がここを
出ていくよ」と言って拒絶する。
けれど結局、春樹は「一緒にすき焼きを食べよう。食べたら家ま
で送っていくからな」とミチルを受け入れる。
幼馴染というのがなあ。5つ?下の女の子。多分。兄のあとを
春樹が追っかけて、その春樹のあとをミチルが追っかけてって
感じで遊んだこともあったのでは?寂しい家庭環境の中では、
ミチルの存在も救いになったかもしれないし・・・。
妹として、可愛がる気持ちはとても理解できるだけに・・・。
それにこのミチル、結構憎めない・・・。(^^;
暴れん坊わがままお嬢様だけれど。
頭をポンポンと叩かれて、聞き分けよく頷いてるところとか、
すき焼きで席につけと言ったり、先に手を洗えと言ったり、
春樹を振り回してて笑わせたり、妹って雰囲気がよく出てた。
★
再び、社長室に呼ばれる春樹。
「常務そのストラップ、ちょっとチープかと」と社長秘書。
「いいんだよ。気に入ってるんだから」苦笑いしながらそういう春樹。
気にいってるんですって。(笑)このストラップ、鈴子との絆のような
存在になりそう。見るたび、彼女を思い出しそう。
○
春樹が社長室に入ると、いらだっている道造がいる。
「イタリアンレストランのチェーン化、どうして進んでないんだ?」
「進んでます。イタリアから来るシェフも決まりましたし、宣伝の
方も明後日大手の広告会社と打ち合わせに入るところです」
ぬかりはないということを説明する春樹。
「一号店のことを言ってるんだよっっ」怒る道造。
春樹は意を決したように、
「・・・そのことですが、他の候補もあたろうかと・・・。あの店
は収益はあがってませんが、赤字ではありません。それに
シェフの腕がいいのは社長もお認めでは?あの店はあの
まま残しておいてもいいのでは・・・」と告げる。
それを聞いた道造は、春樹をにらみつける。
「ああ??思いあがるなよ。
たしかにお前は私のむすこだが、
経営の能力のないものに、後をつがせるほど私も馬鹿じゃない。
私情に流されて、冷静にことが運べないなら、
この件は他のものに任せる。
となるとお前は私の跡継ぎとして見込みがないということだな。
死んだ兄の修一も天国でなげくことになるな」
道造の剣幕に言葉をなくす春樹。兄のかわりになりたいと
がんばってきた彼、兄もなげいていると言われ、身に沁みること
だろう。会社の跡継ぎとして父から認められることが自分にとって
最重要なことなんだろうし。
でも、、、でも、、、春樹の言うとおり、あの店にこだわる必要は
なくて、他の候補をあたることでもいいのでは?道造からすると、
息子が私情に流されてるということが気にいらないというか、
先行きが不安だから厳しく言うのだろうけれど・・・。
でも、葉山で鈴子をくどいている時、あの店はこのまま君が
やってもいい、私の力でなんとでもなる、とか言ってたのは道造
の方。道造にとってはバンビーナでないといけないという必然性
はないのでは?鈴子に流されてる春樹に対して、少し嫉妬が
入ってるんじゃ・・・。
★
春樹はバンビーナで従業員を集め、宣告する。
店は今週いっぱいで閉店。従業員の方たちはすべて解雇。
退職金は勤続年数に合わせて支払う。再就職の斡旋もすると。
はげしく反発するマネージャー。止める従業員達。
「なにが高級レストランだ。高級じゃなくても、
絶対にうちのシェフの作る料理の方がうまいんだ。
うちのシェフの作る料理の方が心がこもってるんだ。
あんただって食ったんだ、それくらいわかってるだろう?」
店を去る春樹。
追いかける鈴子。
「待ってよ。話、終わってないでしょう?
ほんとに店をつぶすつもりなの?わかってくれたと思ったのに」
「何をわかれっていうんだ?」と反論する春樹。
「だから料理はお金でつくるものじゃない。心でつくるものだと・・・」
「何様のつもりです。これは経営の問題だ。
一介のシェフが口出しするようなことじゃない。
それとも僕があなたに気を許したと思ってるんですか?」
あまりの春樹の変貌ぶりが信じられない鈴子は食い下がる。
「どうしてなの?それがあなたの本当の気持ちなの?」
苦しそうに口ごもる春樹。
父と鈴子から突き上げられて、板ばさみ状態の春樹。
振り向いた時の春樹の表情はつらそうで、気の毒だった。
この問題、春樹がどう乗り切るか、それでまた彼が成長し
てくれそうだし、来週も楽しみ。
その二人のもとへ、藤森が訪ねてくる。
彼をみて顔色を変える鈴子。その様子に驚く春樹。
藤森は、秘書大河内から鈴子のいる店がつぶされると聞いて
やってきたのだった。
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