「氷壁」5回目part2
「氷壁」5回目、感想part2。
★
{ あらすじ と ●感想 }
★
八代の病室。
現在の状況などを八代に報告する八代息子。
奥寺が南部のところを辞めたこと、相手側にはもう打つ
手がない気配、今度の裁判では、美那子に証言させる意向、
続けて、室井にもこちらが有利になるための記事を書かせる、
などなど裁判で勝つための戦略を練っている息子。
八代はそんな彼に「責めるのは相手に逃げ道を与えてからだ」
と諭す。不満気な息子。
その会話を病室の外で聞いている美那子・・・。
奥寺の近況を知る・・・。
●南部からは「あまり評判がよくない会社」だと言われて
いたが、「責めるのは・・・」という言葉にちょっとポイントが
あがった。(笑)社のイメージを保つためかもしれないけ
れど。
★
南部のところを辞めたと聞いて、奥寺のところへ訪ねて
くる北沢母。
「南部さんはあなたのことを気にしてる。私ね、今度のカラ
ビナの鑑定が区切りだと思ってる、壊れなかったら、裁判
を続けても意味がないもの」
●結構、なんていうか、大人が周りにそろっているという
か・・・。八代に、南部に、北沢母、あと、弁護士とか。
奥寺、北沢、美那子、八代息子、ユカリの若い世代と
2層式になっている気がする。
現役で本気で動く若い世代は、うらやましいくらい
エネルギーにあふれてるというか・・・。
その中で、北沢母はすごい癒し系・・・話す言葉や声を
聞いていると、ホッとする。
「もし壊れなくても、K2へ行ってカラビナをみつけます。
北沢をみつけます。そうすればはっきりします」と奥寺。
「もうやめて・・・。裁判が続いてると時間がとまっている
みたいで、前に進めない。もう終わりにしたいの。この
裁判はみんなにつらい思いをさせてる・・・。
美那子さんだってそうでしょう?」
「どうしたいの?あの人と結婚したいの?
結婚してどうするの?養っていけるの?
・・・山を捨てられるの?
奥寺くん、あなたのためにも和解した方がいいと思う」
「すいません」奥寺は北沢母の言葉にも和解を否定する。
「頑固ねえ~・・・」
●このシーン、好きだな。お母さんが優しく、
でも率直に今の奥寺の孤立している状況や姿勢を
たしなめてる。
「どうしたいの?」
まるで、混乱してだだをこねてる小さな男の子を
あやすよう・・・。やさしいなあ~。(T-T)
「・・・ユカリには中途半端はやめてね」
●最後は、恋に暴走する娘の母として、釘を刺して
おくことも忘れない。
「ユカリには・・・」の、この「には」が美那子に中途半端
な奥寺を批判してる。いや、今の中途半端な奥寺を
諭してる。
母に会ったあとの奥寺はなんか、すっとした表情を
してる・・・みたい。彼も恋に暴走してるもんなあ~。
★
美那子のところに、奥寺から電話が。
奥寺は美那子に別れを切り出す。
●山を捨てられない・・・と結論を出したのか、美那子を
これ以上、不幸にしないように思ったのか・・・。
今の状況でも美那子はつらいし、でも山を捨てられない
自分といることは将来もっとつらくなる、だから身を引い
たのかな・・・奥寺。
「美那子さんのこと、きっぱりあきらめます。
もう電話もかけません」
「・・・それでいいの?」
「それでいいんです・・・今まですみませんでした」
電話を切ったあと、美那子は虚ろに宙をみつめる。
●自分以外誰もいない、誰も見ていない、暗い部屋。
普通ならここで、美那子は号泣するだろう、そう思って
見ていたのに、美那子は泣かない。
つらそうに奥寺とつながっていた携帯を手で包み込
んで呆然としてる。
私なら、泣く・・・絶対に泣く。
なのに、美那子は泣かない。
美那子には泣かせない・・・。
それがなんか今までの彼女の孤独や我慢を浮かび
あがらせる。これくらいでは泣かない女性なんだと。
そっと、愛する人からの別れの言葉を胸に忍ばせる。
そんな女性なんだと。
★
裁判が終わったら、すべて元通りだという八代。
奥寺との別れで、自分の状況もすべて元通り。
美那子は八代の社長夫人のまま・・・。
★
奥寺のアパートにユカリがやってくる。
彼女は、八代に二人の山行きを伝えたのは自分だと
告白しにきた。泣いて詫びるユカリ。
奥寺はそれを許し、もう自分のところには来ない方が
いいと言う。
「・・・奥寺さん、美那子さんのことあきらめられないん
でしょう?私も・・・そうだから・・・」
●何をしにきたんだ・・・ユカリ・・・。
ただ、会いたくて?罪悪感に苦しんで?
しかし泣き落としだなあ~~。完全に。
奥寺って女性の涙に強い・・・。見直した!
それより、お土産のメロン、さっそく切りわけ、その上、
一口サイズにして、爪楊枝がさしてあった。
これは・・・ユカリがしたのかな?いや、状況的に奥寺
だよね・・・繊細だわあ~~。コーヒーも出してあげて。
メロンをのせているお皿がとっても小さいのも、演出が
うまいというか、なんというか・・・。愛嬌あるわ。。。
★
カラビナの実験。
カラビナは壊れず・・・。
喜ぶ美那子と兄夫婦。兄はそんな美那子に、
「カラビナが壊れなくて、ほっとした。あとは自分のこと
だけを考えろ。お前が幸せでないと俺もダメなんだ」と
いう。
●これで兄関連の問題は解決。兄も美那子の
気持ちを察して、GOサインを出してくれた。
裁判が終わったら、元通り。
そういう自分の運命から助け出してくれる
男性はもういない。奥寺は去ろうとしてる。
八代夫人でいることができないなら、自分で
動くしかない。
美那子~~~、選べ~~~。(^-^)
★
八代退院。
家にむかう車の中で。「いよいよ裁判も決着する。
真実を話せばいい、北沢君の一方的な想いに君は
迷惑をしていた。奥寺君も同じだ。
・・・私は君を信じているから」
八代の言葉に無言の美那子。
車が奥寺の働いてる現場を通りかかる。
先に、奥寺に気づく美那子。
やがて、美那子に気づく奥寺。
二人はみつあう・・・。
そっと車は去っていく。。。。
雨に打たれ、立ち尽くす奥寺。
隣にいる夫に知られまいと、気持ちをおさえる美那子。
●このシーンもロマンティックなシーン。
あきらめようと、必死に自分の気持ちを抑えてるのに、
そんなときに限って会ってしまう・・・。
時間がたって、もう顔を見ても大丈夫、冷静でいられると
思っていても、実際に会ってみると、想いは容赦なく
あふれ出す。
奥寺を一秒でも長くみていたい、彼のその視線の中
にいたい、そう願う美那子の心情がよくあわられていた。
自分が動かなければ、もう次には進めない、彼をうし
なってしまう、そう悟らせるシーンだったのかもしれない。
★
裁判の日。
美那子の証言。
北沢のストーカー行為に迷惑をしていたということを
美那子に証言させようとするヤシロ側弁護士。
美那子はネイルを取り除いた自分の爪をみつめ、
意を決したように、それを否定する。
「違います。北沢さんはストーカーではなく、かつて私も
北沢さんを愛していました」
どよめく法廷。
変わって、奥寺側弁護士。
奥寺となぜ山へいったのかと尋ねる。
「あのときは逃げ出したかったんです。裁判でいやな証言
を強要されそうになったので・・・」という美那子。
「でも、ほんとうは・・・会いたかったんです・・・奥寺さんに。
私は奥寺さんを愛しています」
●裕福な社長夫人の立場を捨てた瞬間。
やっと公の場で、自分の気持ちを言い切った美那子。
ウルウルしてしまった・・・。
( 感想終わり )
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ドラマの神様に私からのお願い
最終回は奥寺が山に行きそう。最終回のタイトルを
見てみると「山男の伝説」、奥寺は生きて美那子の
もとへ帰ってくるんでしょうか・・・。
神様・・・美那子から、はじめて自分のためだけに
愛した奥寺を奪わないであげてください。彼女の
人生を見ていると、自分のために選んだことなど
何もなかったのかもしれない、と思う。
これからやっと愛した人と暮らしていける。
今はまだ孤独から脱しただけ、何も始まってはない。
奥寺も同じ。おれはずっと一人、一生一人だ、と
K2で北沢に言ってた。彼にも誰かと一緒に生きてい
く人生を味わってほしい。天涯孤独だと言った人だから。
それはこれからだもの。
だからここで奥寺を連れていかないでください。
ラストは、どこか山の家で美那子と奥寺がひっそりと
幸せに暮らしてる、そんなのだといいなあ。
そういうラストをお願いします。。。
ドラマの神様・・・NHKの制作者さま。
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「氷壁」は他の冬ドラマより先に最終回を迎える。
今年はじめての「連続ドラマの最終回」だ。
よい最終回であってほしい。
よい感想が書けるといいな。
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コメント
こんにちは 瞳と申します。5話の前半を見逃してしまったので、こちらにとても詳しく書いて在りましたので大変助かりました。美那子と奥寺に対して厳しい意見が多い様ですが、私は都羽子さんと全く同意見です なんかホッとしました。最終回楽しみだけど これで終わってしまうのかと思うとなんか寂しいですね。長々とすいません失礼しました。
投稿: 瞳 | 2006年2月22日 (水) 09時34分
コメント、ありがとうございます!(^^)
お気にいりのドラマ、少しでも見逃すとつらいですよね。
下手なあらすじですが、お役にたててとってもうれしいです。
私は好きなものには暴走するタイプなんで、(^^;
奥寺と美那子の物語にはまってます♪
最終回は、「よかった~」と大満足したいです。
投稿: 都羽子 | 2006年2月22日 (水) 20時13分